みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
安全?もちろん大事だけど、今はコストを抑えたいし後回しでもいいよね
もしあなたがそう考えているなら、このブログは“金脈を見逃しているあなた”のための記事です。
私たちはふだん「稼ぐ」「効率化する」「拡大する」といった“攻め”の視点に意識を向けがちです。けれど、本当に差がつくのは、「守る力」のある人と、ない人。
- 事故が起きないようにする
- リスクを事前に取り除く
- 損失を未然に防ぐ
…これらは目に見えづらく、評価もされにくい。でも実は、「安全」は、もっとも利回りの高い“見えない投資”なんです。
✦ このブログで得られる3つの視点 ✦
✅ なぜ人は「安全」を軽んじるのか?その心理的メカニズム
✅ 安全を「会計と投資の視点」で読み解いたら、リターンがとんでもない件
✅ 日常生活やキャリアにも使える、「安全=人生資産」の考え方
投資でも仕事でも、守れる人が最後に勝ちます。
「安全=地味で非効率」という思い込みを一度リセットしてみませんか?
読み終える頃には、あなたの中の“判断基準”が1つアップデートされているはずです。
目次
なぜ「安全」は軽視されるのか?

「安全」が後回しにされるのはなぜか?
あなたの周りにも、こう言う人がいるかもしれません。
「うちは今まで一度も事故がなかったから、大丈夫だよ」
このセリフ、裏を返せば「これからも起きないと信じている」という希望的観測に過ぎません。ところが、この思い込みこそが、安全を軽視する最大の落とし穴です。
人間の脳は“現状維持”を好むようにできています。そして、目に見えない未来のリスクよりも、目の前のコスト削減や効率化に惹かれてしまうのが本能です。だからこそ、何も起きていない時ほど、安全の重要性を忘れてしまう。
特に20〜30代は、心も体も元気で、失敗を恐れず挑戦できる貴重な時期です。しかしその勢いが、時に「守りを甘く見てしまう」原因にもなります。
ここであえて問います。
「成功とは、安全の上にしか成り立たないのではないか?」
これは仕事でも投資でも同じです。何かを築き上げるには、まず“壊れない土台”が必要なのです。
「起きなかったこと」には値段がつかない
投資の世界では、「リスクヘッジ」が基本中の基本です。
分散投資、ストップロス、保険商品の活用などはすべて、“損をしないための戦略”。にもかかわらず、企業経営や日常生活になると、安全への意識が一気に薄れてしまうのはなぜでしょうか?
それは、「起きなかったこと」には“成果”が見えないからです。
たとえば、避難訓練を年に1回行っていた会社が、10年後に火災を未然に防いだとします。でも誰も「訓練のおかげだ」とは気づきません。会計帳簿にも、利益としては記録されない。これは、「安全=価値が可視化されない」という問題を如実に表しています。
けれど、これはあまりに短絡的な評価軸です。なぜなら、“損をしなかった未来”は、本来得られていたであろう利益を守っているからです。つまり、間接的には確実に利益に貢献しているのです。
「安全」は“守りのコスト”ではなく、“攻めの戦略”
安全を「守りの話」と捉えると、多くの人は関心を失います。
でも視点を変えて、「安全があるから大胆な挑戦ができる」と考えたらどうでしょう?これは企業の新規事業投資にも通じます。たとえば、バックアップ体制が整っている企業の方が、思い切ったチャレンジをしやすいのです。
これは人生でも同じ。健康、安全、家族関係、お金のクッション。これらが整っている人ほど、チャンスを掴みにいける。つまり、「安全」は守りながらも、実は最強の“攻めの準備”なのです。
一流の経営者やトップアスリートほど、「最悪の事態を想定して準備している」ことをご存じでしょうか?
失敗しないためではなく、成功を最大化するために、安全を戦略的に組み込んでいる。この発想の転換が、未来を変える鍵になります。
「安全」を会計で測ってみたら?〜“防げた損失”は立派な利益〜

目に見えない“回避した損失”がどれほど大きいか?
たとえば、あなたが中小企業の経営者だったとします。
製造機械が少し古くなってきたけど、今のところ問題なく稼働している。そこで毎年80万円かかる点検費用を削ることにした。ところが、ある日突然その機械が停止。復旧まで1週間かかり、1,000万円の売上が吹き飛び、顧客からの信用も失ってしまった──。
この事例、決して珍しくありません。私のクライアントでも、「一度の事故で3年分の利益が吹き飛んだ」というケースを見てきました。
ここで重要なのは、「安全対策をしていれば防げた損失」=見えない利益だったということ。
つまり、「何も起きない」を実現するコストは、長期的に見れば、驚くほど高いリターンを生み出していたのです。
会計の視点で見ると「安全」は利益の源泉になる
会計では、安全への出費は「販管費」や「保守費用」として処理されます。つまり“費用”扱い。
でも、ここに会計の限界があります。というのも、会計では「起きたこと」しか記録できません。
“起きなかった損失”や“防げた未来”は、PL(損益計算書)にもBS(貸借対照表)にも現れません。
たとえば、労災を防ぐための研修費や、サイバー攻撃対策のセキュリティ投資もそう。これらは会計上は「支出」であって、「利益」ではない。
でも実際には、「人件費の増加」や「業務停止による売上機会の喪失」を防いでいる。つまり、投資的な支出であり、将来利益の源泉でもあるのです。
ここでの発想の転換が重要です。
安全対策とは、短期的にはコストに見えても、中長期的にはリスクを排除して利益を守る“リターン確定型の投資”なんです。
投資信託で年5%のリターンを得るのにどれだけのリスクを取るかを考えると、80万円の点検費で1,000万円の損失を防げる「安全投資」の優秀さが際立ちます。
投資家としても見逃せない「WACCとの関係」
もう少し踏み込んで、企業価値評価の視点で安全を見てみましょう。
企業の現在価値(DCF法)を算出する際、重要なパラメータの一つにWACC(加重平均資本コスト)があります。
これは企業が資金を調達する際の“期待リターン”であり、リスクが高ければ高いほどこの値は上昇し、企業の価値は下がります。
では、安全対策をしっかりしている企業と、何か起きたら即ダウンの企業とでは、どちらが信用されるでしょうか?
当然、安定してリスクを抑えている企業の方が、低いWACCで資金を調達できる。つまり、安全対策は「企業の価値を引き上げるレバレッジ」にもなるわけです。
また、投資家の視点でもこれは見逃せません。
財務が安定していて、コンプライアンスも万全。リコールもなく、訴訟リスクも小さい──そんな企業は、EPSが多少低くても“安心して保有できる”という魅力がある。
「安全=企業の信用力」であり、株価のボラティリティを抑える“見えないバリア”とも言えるのです。
日常生活における「安全の投資」〜あなたの人生もPLで見直せる〜

健康診断は「見えない利益」を生む投資
私たちは、企業の安全対策には「なるほど」と納得するのに、自分の生活になると急に感覚が鈍くなります。けれど、「安全」はビジネスだけでなく、人生そのものの収益性を守るカギでもあります。
たとえば、年1回の健康診断。会社がやってくれるから仕方なく受けているという人も多いでしょう。けれど、もしここで早期に病気が発見されていれば、治療費も安く済み、休職せずに済み、何より命を守れる。これは防げた損失=見えない利益の典型です。
私は過去に、30代でがんを患った友人が「健康は資産そのものだった」と言っていたのを強烈に覚えています。彼は完治しましたが、発見が半年遅れていれば、キャリアも生活も一変していたでしょう。
わずか数千円の血液検査が、1,000万円以上の損失と家族の悲しみを未然に防いだのです。
このように、人生のPL(損益計算書)において、「安全」は支出ではなく“リターン確定型の投資”であると考えると、行動の優先順位がガラッと変わってきます。
時間の余白は“安全のための余剰資産”になる
忙しいビジネスパーソンほど、「ギリギリまで予定を詰める」傾向があります。でも、遅刻・事故・ミス・イレギュラーの多くは、“時間的安全余白”がないことが原因です。
10分早く家を出る、1日1つ予定を減らす、ランチに10分の無音タイムを取る。これらの小さな「安全投資」は、心理的安定とパフォーマンス向上につながります。
これは会計の「流動比率」に似ています。
短期の負債(やること)に対して、どれだけの流動資産(時間の余裕や心のゆとり)を持っているか。安全性が低い企業ほど、返済に追われ、身動きが取れません。それと同じで、予定ぎっしりの人生は、流動性を失った企業と同じくらい危険なのです。
ゆとりは無駄ではなく、「緊急対応力」という隠れた資産です。
そしてそのゆとりは、結果としてチャンスをつかむ“攻めの武器”にもなります。
信頼と人間関係も「安全資本」になる
人生で最も回収率が高い安全投資は、実は「信頼できる人間関係」かもしれません。
トラブルに巻き込まれたとき、正しい判断をしてくれる友人がいるか。失業したとき、声をかけてくれる元同僚がいるか。家族に何かあったとき、助け合える関係が築けているか。
これらはお金にも数字にもなりませんが、リスクを最小限に抑える“見えないセーフティネット”です。
ビジネスの世界でも、企業間の信用取引は「与信」によって成り立っています。信用がなければ、どれだけ実力があっても大口の仕事は回ってきません。
同じように、個人の人生でも「信頼の残高」が多い人ほど、困難なときに助けてもらえる確率が高くなる。
これを人的資本の中の“安全資本”と捉えると、普段からの誠実な振る舞いや言動が、将来の安全に対する“見えない積立”になっていることがわかります。


結論:何も起きなかった日々こそ、あなたが築いた奇跡
私たちはつい、「成果」や「成功」といった“目に見える何か”にばかり目を奪われてしまいます。
けれど、本当に大切なものは往々にして“何も起きなかった日々”の中にあります。
事故が起きなかった
病気にならなかった
誰かと揉めなかった
今日も無事に帰れた
それらは当たり前のように感じられるかもしれません。でもその背後には、あなたが積み重ねてきた選択と努力――安全を意識し、守ろうとした数えきれない瞬間があるのです。
安全とは、「奇跡を普通にする力」だと私は思います。
そしてそれは、企業でも人生でも、最高に利回りの良い投資であり、かけがえのない資産です。
見えないからこそ、誰も褒めてくれないかもしれない。数字にならないから、評価されにくいかもしれない。
それでもあなたは、自分の大切な人たちを守るために、今日も選んでいるはずです。リスクを避け、整えて、備えるという行動を。
どうか、自分が守ってきた日常の“静かな価値”に、気づいてあげてください。
そして、これからも安全という名の投資を、誇りを持って続けてください。
未来は、派手な勝利ではなく、「無事だった毎日」が積み重なった先に生まれる。
その尊さを知っているあなたなら、きっとこれからも大丈夫です。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『非財務リスク管理の実務』
財務情報だけでは捉えきれない、コンプライアンスやレピュテーションなどの非財務リスクに焦点を当て、企業がこれらのリスクをどのように管理すべきかを実務的に解説しています。
『管理会計の挑戦 – リスク・スラック・バランス』
不確実性の高い経営環境において、リスクと機会を総合的に管理するための管理会計の役割を探求。戦略的な意思決定におけるスラック(余裕)とバランスの重要性を論じています。
『リアルケースで身につける 不正を見抜く監査力』
実際の不正事例をもとに、監査の現場で不正を見抜くための視点や手法を解説。リスク管理や内部統制の強化に役立つ知識が得られます。
『内部統制の知識 第3版』
企業経営における内部統制の基本から最新の制度改正までを網羅。会計監査制度の一般向け解説書として、実務上の留意点や今後の動向をわかりやすく説明しています。
『ざっくり分かるファイナンス – 経営センスを磨くための財務』
ファイナンスの基本的な概念を、専門用語を極力使わずに解説。企業価値の評価や投資判断の基礎を学ぶことで、経営センスを養うことができます。
それでは、またっ!!

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