みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
あなたのお金、くじ引き屋さんに入れてる?それとも畑を育ててる?
最近、愛知県警が小学生向けに「オンラインカジノは違法です」という講座を開いた、というニュースが出ていました。スマホの普及でオンカジが身近になり、中学生だけでなく、小学校にも啓発が広がっているそうです。
一方で、国レベルでも「オンラインカジノは、海外サイトでも日本からやれば賭博罪=犯罪です」と、こども家庭庁や警察庁がかなり強めのメッセージを出しています。さらに2025年9月には、SNSなどでのオンカジ広告・誘導を禁止する改正法も動き始めました。
──こういう国で育つ今の小学生が、将来スマホ片手に
「レバレッジETF」「ハイボラ個別株」「FX」「高レバ仮想通貨」
を目にしたとき、頭の中ではきっとこうなります。
「先生は、“オンラインカジノはダメ”って言ってたよな。
でも、この投資アプリはCMもやってるし大人もやってる。
これは“ダメ”じゃないの?どこが違うの?」
大人側から見ると
- オンラインカジノ:違法な賭博
- レバレッジETFやハイボラ株:合法な金融商品
という線引きは“当たり前”に見えます。でも、子どもの目線で見ると、 - スマホでお金を入れる
- 数字が増えたり減ったりする
- 当たるとドカンと増える
- 広告やSNSでキラキラ演出されている
という意味では、ガチャ・オンカジ・FX・投資アプリがほぼ同じ画面構成に見えてしまうんですよね。
ここで会計オタク的に、あえて整理してみます。
- ギャンブル:期待値マイナスの 「時間とお金の減価償却マシン」
- 投資:期待値プラスを狙う 「キャッシュフロー創出資産」
と定義してみると、「じゃあ、どこからが“ギャンブル”で、どこまでが“投資”なの?」という線引きが、少しだけクッキリしてきます。
ただ、このままの言葉を子どもにぶつけても、100%置いてけぼりになります。
「減価償却ってなに?」「キャッシュフローってなに?」で終わりです。
なのでこの記事では、
- 子ども視点の“世界の見え方”
─ ガチャ・オンカジ・FX・長期インデックス投資を
「期待値」と「中毒性」でマッピングしてみる - 会計オタク的、“投資とギャンブルの境目”のシンプル定義
─ 20〜30代の社会人が、自分の頭もスッキリさせつつ整理できるように - 子どもに3分で説明できる“魔法のたとえ話”
─ 「これだけ覚えておけば、とりあえず投資アプリのCMには流されにくい」という一言ストーリー
を、できるだけむずかしい言葉を使わずに、ゆっくり丁寧にほどいていきます。
あなた自身が
「オンカジはダメ、でも投資アプリはOK、の理由をサッと言語化できない……」
と感じているなら、この記事を読み終わるころには
- 自分の頭の中のモヤモヤがスッと整理される
- 将来もし子どもや後輩に聞かれても、3分で説明できる
- 自分の投資スタンスの“危険ゾーン”も、なんとなく見えてくる
そんな状態になれるはずです。
目次
子どもの目に「お金のゲーム」はこう見える

スマホ世代の小学生からすると、
ガチャも、オンラインカジノも、FXアプリも、株のアプリも、ぜんぶ「似たようなゲーム」に見えます。
- カラフルな画面
- ボタンをタップすると数字が動く
- 当たると「おめでとう!」みたいな演出
- 負けるとしょんぼりした気持ちになる
大人は「これは違法」「これは合法」「これは投資」などと頭の中でラベリングしていますが、子どもの世界では、まず見た目と感情が先に来ます。
だからこそ、「オンカジはダメ、投資アプリはOK」の説明を、見た目レベルから一段上の視点に引き上げてあげる必要があります。
そこでこの記事では、子どもにも使えるように、
- 期待値=「長く続けたら、だいたい増えるゲームか、減るゲームか」
- 中毒性=「どれくらいやめにくいか、ハマりやすいか」
この2つの物差しで、ガチャ・オンラインカジノ・FX/ハイレバ仮想通貨・長期インデックス投資をざっくりマッピングしてみます。
ここからは、できるだけむずかしい言葉を抜きながら、1つずつイメージをそろえていきます。
ガチャ:「ちょっとずつお金が消えていく“楽しいくじ引き”」
まずは、ほとんどの子がすでに知っている世界、ガチャから。
スマホゲームのガチャでも、ショッピングモールのカプセルトイでも、基本の構造は同じです。
- お金を入れる(または“石”などのゲーム内通貨を使う)
- レアが出るかどうかは運しだい
- 当たったときは、めちゃくちゃ楽しい
- 外れても「もう1回やれば出るかも」と思ってしまう
ここでいう期待値を、子どもにはこう説明できます。
「100回、ガチャをまわしたとして、
その合計で、だいたい得する?それともお金が減って終わる?」
ほとんどのガチャは、
- 運がよければ一瞬“得した気分”になる
- でも長くやるほど、お金はじわじわ減っていく
ように作られています。
つまり、期待値はマイナスのゲームです。
一方で、中毒性はかなり高めです。
- 「今度こそレアが出るはず」という期待
- 光ったり音が鳴ったりする演出
- 友達と「これ出たよ!」と見せ合う楽しさ
これらが合わさって、脳が“もう1回”を欲しがるように設計されています。
子どもたちの多くは、「お金は減るけど、楽しいからやめづらいゲーム」として、すでにガチャを体感しています。
オンラインカジノ:「レアの代わりに“お金そのもの”が増減する大人ガチャ」
次はオンラインカジノ。
これは、子どもから見れば、「大人版ガチャ」に近いものに映ります。
- ゲーム画面っぽい
- ボタンを押すだけで結果が出る
- 当たるとドカンとお金が増える
- 負けると一瞬でお金が消える
違うのは、「レアキャラ」みたいなデータではなく、お金そのものが増えたり減ったりすることです。
期待値で見ると、オンラインカジノも基本的には
- 運営側が手数料や“取り分”を持っていく
- プレイヤー全体で見ると、長く続けるほどトータルでは負けやすい
ように設計されています。つまり、これも期待値マイナスのゲームです。
中毒性は、ガチャ以上に高くなりがちです。
- 「取り返したい」という気持ちが強く出る
- 一回の金額が大きいほど、感情も激しく動く
- 24時間いつでもどこでもできてしまう
ここで、子どもに伝えやすい表現にすると、
「ガチャは“おもちゃが出るくじ引き”。
オンラインカジノは、“お金そのものをかけるくじ引き”。
どっちも、長くやるほどお金が減りやすい。
オンカジはしかも違法だから、二重にNGなんだよ」
と説明できます。
ポイントは、「期待値マイナス」+「中毒性が高い」+「違法」という三重苦になっている、ということ。
ここまで整理すると、のちの「投資アプリ」との対比がしやすくなります。
FX・ハイレバ仮想通貨・長期インデックス投資:「見た目は似てても、中身は別物」
最後に、FXやハイレバ仮想通貨、そして長期インデックス投資を、子どもの目線からざっくりと並べてみます。
スマホの画面だけを見ると、どれも
- グラフが上がったり下がったり
- 緑や赤の数字がチカチカしている
- 「+10%」「-5%」などの表示が出る
という意味で、ある種の「お金のゲーム」に見えます。
でも、期待値と中毒性の視点で見ると、性格がかなり違います。
FX・ハイレバ仮想通貨
- 少ないお金で、大きく動かせる(レバレッジ)
- 1日に何回も売ったり買ったりできる
- 当たると「一晩で○倍!」みたいな世界もありうる
これは、中毒性はかなり高めになりやすいです。
「もう1回チャレンジしたら取り返せるかも」が、オンカジと同じように働くからです。
期待値については、本来は
- しっかり勉強して
- リスクを抑えて
- 長く続けていく
ことで、プラスを狙える世界ではありますが、
「ノリと気分でポチポチやる」と、体感としてはほぼギャンブル寄りになります。
長期インデックス投資
一方で、長期インデックス投資は、子どもから見ると
- 画面が地味
- 一気にお金が増えたり減ったりしない
- 1日に何回もいじる必要がない
という意味で、中毒性はかなり低めです。
ゲームっぽさがあまりないからですね。
でも、世界全体の経済の成長に乗るタイプの投資信託(インデックス)を、長い時間かけてコツコツ積み立てていくと、
- 短い期間では上がったり下がったり
- でも10年、20年という単位で見ると、
「増える可能性が高い」=期待値プラスを狙うゲーム
になっていきます。
ここで子ども向けに説明するなら、こんな感じです。
「ガチャやオンカジは、長くやるほど“お金が減るゲーム”。
インデックス投資は、長く続けるほど“お金が増えやすい貯金のパワーアップ版”。
だから、見た目はどれも“お金のゲーム”に見えても、
中身は“減るゲーム”と“増えやすいゲーム”で、ぜんぜん違うんだよ」
こうして、
- ガチャ・オンカジ:期待値マイナス+中毒性高い
- ハイレバ系:やり方次第だが、ノリでやるとギャンブル寄り
- 長期インデックス:期待値プラスを狙う+中毒性は低い
という地図が、ざっくり見えてきます。
次のセクションでは、この地図をふまえて、
会計オタク視点の
「ギャンブル=時間とお金の減価償却マシン」
「投資=キャッシュフローを生み出す資産」
という考え方を、もっとやさしい言葉に訳しながら整理していきます。
「減るゲーム」と「育つ畑」──会計オタク流・投資とギャンブルの境目

前セクションでは、「期待値」と「中毒性」という2本のものさしで、
ガチャ・オンカジ・FX・長期インデックス投資をざっくり地図にしてみました。
ここからは、もう一歩だけ“会計オタク視点”を足してみます。
といっても、むずかしい専門用語を、子どもにも説明できるレベルまで噛みくだくのがテーマです。
- ギャンブル=「時間とお金の減価償却マシン」
- 投資 =「キャッシュフローを生み出す資産」
と言われても、「???」となりますよね。
なのでここでは、
- 減価償却マシン=やればやるほど“目減り”していく遊び
- キャッシュフロー資産=時間がたつほど“お金を生むタネ”
としてイメージしながら、
「どこからがギャンブルで、どこからが投資なのか?」を、
初心者目線+子どもに説明できる日本語に置き換えていきます。
「減価償却マシン」=やるたびに“ちょっとずつ損していく装置”
まず、「ギャンブル=時間とお金の減価償却マシン」という表現を、
超ざっくり、ゲームセンター風に言い直すとこうなります。
「コインを入れるたびに、
ちょっとずつお金が減っていくゲーム機」
たとえば、ゲームセンターのメダルゲームをイメージしてください。
- 1,000円分のメダルを買う
- 最初は増えたり減ったりする
- でも何時間か遊んだあと、手元のメダルはだいたい減っている
- メダルがゼロになったら、また買うしかない
長く遊べば遊ぶほど、合計ではお金が出ていく方向にできている仕組みです。
これが会計の世界でいうと「減価償却」という考え方と似ています。
「時間がたてばたつほど、
機械やモノの価値は少しずつ減っていくよね」
というのが減価償却。
ギャンブルは、あなたの時間とお金を“すり減らす機械”になっている、というイメージです。
オンラインカジノも基本は同じで、
- やるほど手数料(運営側の取り分)を払う
- 勝つ人もいるが、全員の合計で見れば“お金が外へ流れる”
- しかも「今度こそ当たるかも」という仕掛けで、やめにくい
という意味で、時間とお金をジワジワ削るマシンと考えられます。
子ども向けに訳すなら、こんな感じです。
「ギャンブルはね、
やればやるほど、ゆっくりお金が減っていく“お財布シュレッダー”みたいなものなんだ」
ちょっとおどろおどろしいですが(笑)、印象には残ります。
「キャッシュフローを生む資産」=“お金のタネ”を持つイメージ
次に「投資=キャッシュフローを生み出す資産」という言い方を、
もっとシンプルにすると、
「お金のタネを買って、
時間をかけて育てることで、
お金がポコポコ生まれてくる仕組み」
というイメージになります。
ここでいう「キャッシュフロー」は、
定期的に入ってくるお金の流れのことです。
- 株なら:配当金や、会社の成長による株価アップ
- 不動産なら:家賃収入
- 事業なら:売上から出る利益
- 自分への投資なら:スキルアップで給料が上がること
つまり、“お金が入ってくるパイプ”を増やしていく行為が、投資です。
よくあるたとえで言うと、
- ギャンブル:釣り堀で「今日の大物を一発で釣りたい!」ゲーム
- 投資:川の近くに「魚が育つ池」を作って、長く魚を取り続ける仕組みを作ること
に近いです。
子どもに話すなら、こういう言い方もできます。
「ギャンブルは、一瞬で“おこづかいが増えるかもゲーム”。
投資は、時間をかけて“おこづかいを増やす畑”を育てること。
ゲームは楽しいけど、畑を持っている人の方が、
ずっと安心して暮らせるんだよ」
このとき大事なのは、
- 1日2日で増えるかどうかではなく
- 10年、20年かけて“増えやすい仕組み”になっているか
を見ることです。
長期インデックス投資は、
- 世界中の会社の集合に少しずつお金を出す
- 会社が働いて利益を出す
- その一部が自分のところに配当や値上がりとして返ってくる
という意味で、まさに「お金のタネの詰め合わせパック」のような存在です。
「合法な投資アプリ」でも、やり方次第で“ギャンブル化”する
ここで、ややこしくなるのが 「合法な投資なのに、実態はギャンブルっぽくなるケース」 です。
たとえば、
- レバレッジETFを、短期で何回も売買する
- FXを、なんとなくのノリでポチポチやる
- 仮想通貨を、SNSの盛り上がりだけで買ってすぐ売る
- 借金してまで高リスク商品を買う
こういうやり方をすると、
- 期待値より「運」の比率が急に高くなる
- 一発当てたい気持ちが強くなる
- 毎日チャート(グラフ)を気にして、頭がそれでいっぱいになる
つまり、中毒性が上がり、ギャンブルに近づいていきます。
ここが、子どもにも大人にも一番伝えたいポイントで、
「何にお金を出しているか」だけじゃなく、
「どういう遊び方/付き合い方をしているか」で、
投資にもギャンブルにも変わってしまう
ということです。
じゃあ、自分が今やっていることが“ギャンブル寄り”かどうかを、
カンタンにチェックする質問を3つ用意してみます。
- 長く続けたら、平均して増えやすそうか?減りやすそうか?
- 世界全体の株の詰め合わせに、コツコツ入れていく → 増えやすそう
- 手数料が高くて、一発勝負のゲーム → 減りやすそう
- やめたいとき、スッとやめられるか?
- 毎月の積立を止めても、そこまでウズウズしない → 中毒性は低め
- 1日やらないと落ちつかない・ソワソワする → 中毒性は高め
- 「お金が増える理由」を、子どもに説明できるか?
- 「世界の会社が働いて利益を出すから、その一部がもらえるんだよ」
- と言えるなら投資寄り
- 「当たったら大きく増えるから!」しか説明できないならギャンブル寄り
この3つの質問に照らしてみると、
同じ「投資アプリ」を使っていても、
- Aさん:淡々とインデックスを積み立てている
- Bさん:レバレッジをかけまくって一発逆転を狙っている
では、中身はまったく別物だとわかります。
子どもには、こうまとめられます。
「スマホの画面が似ていても、
①長く続けたら増えやすいか
②やめやすいか
③なぜ増えるかを説明できるか
この3つで、“投資かギャンブルか”はけっこう分かれるんだよ」
子どもに3分で話せる「ゲームセンターと畑」のたとえ話

ここまで、
- ギャンブル=やればやるほどお金がすり減る“減るゲーム”
- 投資 =時間をかけてお金がふえやすくなる“育つ畑”
というイメージで整理してきました。
でも、これをそのまま子どもに話しても、まず伝わりません。
そこでここでは、そのまま読み聞かせできるレベルまで落とし込んだ、3分の「魔法のたとえ話」をつくります。
ポイントは、
- 専門用語ゼロ
- ストーリー1本で、ギャンブルと投資の違いがセットで伝わる
- 大人が自分の投資行動を振り返るきっかけにもなる
この3つ。
親がこの話をサラッとできるだけで、「オンカジはダメ」「投資アプリはOK」の“なぜ?”が、かなりクリアになります。
まずは世界観づくり:「2つのお店」の話から始める
子どもに話すときは、いきなりお金の話から入るより、
「おこづかいの使い道には、2種類のお店があるんだよ」
というお店のたとえから入るとスッと入ってきます。
親:
「たとえばね、もし君の街に、こんな2つのお店があったとするよ。
A:キラキラくじ引き屋さん
B:ゆっくりお金がふえる畑屋さん
君は、おこづかいをどっちのお店に持っていきたい?」
子ども:
「え、なにそれ?(笑)」
…という感じで、まず“2つの選択肢がある世界”を見せてあげます。
ここから先は、それぞれのお店の説明をしていくだけで、自然とギャンブルと投資の違いを伝えられます。
「キラキラくじ引き屋さん」=ギャンブルの世界
親:
「Aのキラキラくじ引き屋さんはね、
お店に入るとピカピカ光る機械がたくさん並んでるの。
お金を入れてレバーをガチャっと引くと、
当たりが出たときだけ『ドーン!おめでとう!』って、
すごい音と光が出て、お金がいっぱい返ってくる。
でもね、ハズレのときは、
お金は【スッ】てお店の人のものになっちゃうんだ。」
ここまで言ったところで、少しだけ現実にリンクさせます。
親:
「オンラインカジノとか、そういう“お金をかけるゲーム”は、
だいたいこのキラキラくじ引き屋さんみたいなものなんだ。
たまに大当たりする人もいるけど、
何回も何回も遊んでいると、
だんだんお金は【お店の人の方】にたまっていくようにできてる。
つまりね、長く遊ぶと、君のおこづかいは少しずつ減っていくゲームなんだ。」
ここで一言、イメージを固めます。
「だからキラキラくじ引き屋さんは、
見た目は楽しいけど、
実は“おこづかいがゆっくり消えていくお店”なんだよ。」
これで、ギャンブル=期待値マイナスの「減るゲーム」という芯が、子どもの頭にもスッと入ります。
「お金がふえる畑屋さん」=投資の世界
次に、投資のたとえです。
親:
「じゃあ、Bのゆっくりお金がふえる畑屋さんはどんなお店かというとね。
ここでは、お金で“タネ”を買うんだ。
タネにはいろんな種類があって、
・会社という畑のタネ(株)
・いろんな会社が集まった大きな畑のタネ(投資信託)
みたいな感じ。」
「君がこのタネを買って、時間をかけて育てると、
畑では大人たちが働いてくれて、
おいしい野菜や果物(=利益)がどんどんできて、
その一部が、君のおこづかいとして帰ってくるんだ。」
ここで「増える理由」をハッキリさせます。
親:
「さっきのくじ引き屋さんは、
当たる理由が“運”だけだったよね。
でも、この畑屋さんでは、
“会社が働いてお金を生み出す”っていう理由があるから、
世界中の会社ががんばって働いてくれるかぎり、
時間をかけるほど、お金がふえやすくなるんだ。」
そして、短期のブレをサラッと触れます。
「もちろん、天気が悪い年もあるから、
1年だけを見ると、畑の作物が少ない年もある。
でも10年、20年と長く育てていくと、
たいていは、
『くじ引き屋さん』よりも『畑屋さん』の方が、
おこづかいが増えやすいんだよ。」
最後に、「2つのお店」の違いを一撃でまとめます。
親:
「だからね、
・キラキラくじ引き屋さん(ギャンブル)は、
やればやるほど、おこづかいが減りやすいお店。
・ゆっくりお金がふえる畑屋さん(投資)は、
時間をかけるほど、おこづかいがふえやすいお店。
同じ“お金を使う”でも、ぜんぜん中身がちがうんだ。」
そのまま使える「まとめのひと言」
最後に、大人が自分にも言い聞かせられる、一行のフレーズを用意しておきます。
投資アプリやレバレッジ商品を触る前に、自分にこう問いかけます。
「これは、くじ引き屋さんにお金を入れている?
それとも、畑屋さんでお金のタネを買っている?」
この一言を、子どもにもこうシェアできます。
「迷ったときは、
『これはくじ引き?畑?』って、自分に聞いてみてね。
くじ引きばっかりやってると、
せっかくのおこづかいが、
しらないうちに消えちゃうからね。」
結論:子どもの未来と、自分の「お金の物差し」をそろえる
ここまで見てきたように、
スマホの画面だけを見れば、ガチャもオンラインカジノも投資アプリも、ぜんぶ同じ「お金のゲーム」に見えます。
ましてや、小学生からしたらなおさらです。
でも、中身をよく見ると、
- ギャンブル(ガチャ・オンカジなど)
→ 長く続けるほど、お金が減りやすい「減るゲーム」 - 投資(特に長期インデックス)
→ 時間をかけるほど、お金が増えやすい「育つ畑」
という、まったく違う世界が広がっています。
会計オタクっぽく言えば、
- ギャンブル:時間とお金をすり減らすマシン
- 投資:お金のタネを買って、キャッシュフロー(お金の流れ)を生み出す資産
ですが、子どもには
「くじ引き屋さん」か「畑屋さん」か
というたとえで十分です。
そしてこの話は、「子どもにどう説明するか」というテーマでありながら、
実は大人である自分の投資との向き合い方にも、そのまま刺さります。
- レバレッジETFを「一発当てたい」と思って触っていないか
- 仮想通貨や個別株を、SNSのノリだけで売り買いしていないか
- チャートを1日何度もチェックして、頭がそれに支配されていないか
もし自分の行動が、
「理由を説明できる“畑づくり”というより、
“当たるかどうかのくじ引き”っぽいな……」
と感じるなら、
それは合法な投資アプリを使いながら、中身はギャンブル寄りになっているサインです。
だからこそ、これからの子どもたちに渡したいのは
「これはくじ引き?それとも畑?」
と自分で問いかけられる、シンプルな物差しです。
オンラインカジノは、法律的にも中身的にも「ダメ」がはっきりした世界。
一方で、投資の世界はグラデーションが広く、
やり方次第で「しずかな畑」にも、「ド派手なくじ引き」にも変わってしまいます。
スマホ1つで、どんな金融商品にもアクセスできてしまう時代に、
子どもたちがその世界に入る前に、
まずは大人である私たちが、自分の中の物差しを整えておくこと。
「これは、くじ引き屋さんか?
それとも、畑屋さんか?」
この一問一答を、自分の投資にも、子どもとの会話にも、そっと差し込んでみる。
それだけで、「オンカジはダメ、でも投資アプリはOK」の説明は、
ずっとやさしく、ずっと誤解の少ないものになっていきます。
この記事が、
あなた自身の“投資とギャンブルの線引き”を見直すきっかけになり、
いつか将来、子どもや後輩に
「お金のゲームにも、くじ引きと畑があるんだよ」
と、笑いながら話せる日が来たらうれしいです。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『子どもに伝えたいお金の話 ―金融教育のいまを聞く』塚本俊太郎(著)
金融庁で「うんこお金ドリル」を仕掛けた著者が、いま現場で行われている金融教育や、「子どもにお金をどう伝えるべきか」を、専門家たちとの対談形式で掘り下げた一冊です。
キャッシュレス、投資、金融教育の制度など、親がモヤッとしている部分を大人向けに整理してくれる“背景解説書”に近いポジション。
こんな読者に刺さりやすい:
- 「オンラインカジノはダメって教える一方で、投資はどう教えたらいいの?」と悩んでいる親
- 学校の金融教育の“裏側”や狙いを知っておきたい人
- ブログの内容を、もう一段深く掘りたい社会人読者
ポイント:
ブログで触れた「投資とギャンブルの違い」を、政策・教育現場の視点から補強してくれる本です。
『子どもの一生を決める おうちお金教育』たけや きみこ(著)
小学生の子どもを持つ親をターゲットに、「うちの子に、お金のことをどう教えればいいの?」という超・現実的なお悩みに答える本です。
子育ての中でありがちなシーンをマンガで取り上げながら、おこづかい・ねだり・ゲーム課金・将来の仕事観まで、お金にまつわるリアルな会話例がたっぷり。
こんな読者に刺さりやすい:
- この記事を読んで「くじ引き屋さんと畑屋さんの話、もっと広げたい」と感じた親世代
- ガチャ・オンカジ風広告・課金ゲームと子どもの距離感が不安な人
- 「具体的にどう声をかけるか」のセリフ例が欲しい人
ポイント:
ブログで描いた世界観を、家庭の会話レベルにまで落としてくれる“実践マニュアル”です。
漫画ベースなので、活字が苦手な人でもサクサク読めて、そのまま子育てに活かせます。
『一生お金に困らない!13歳からの3000円投資生活』横山光昭(著)
ベストセラー『3000円投資生活』の「10代版」。高校の投資教育が始まった流れもふまえつつ、中高生でもわかるレベルで「少額からコツコツ投資を続ける力」を教えてくれる本です。
- 「貯金だけだとどうなる?」
- 「投資ってどれくらい増えそう?」
- 「リスクって怖いだけ?」
といった疑問に、イラスト多め&やさしい言葉で答えてくれます。
こんな読者に刺さりやすい:
- 自分自身が投資初心者で、「まずは3000円からやってみたい」社会人
- 将来、子どもと一緒に投資を考えたい親
- 「畑屋さん」を具体的にどう作るかイメージしたい人
ポイント:
ブログの「長期インデックス投資=育つ畑」という話を、実際にどうやって始めるかまでつなげてくれる一冊。
大人が読んでも普通に役立つ内容なので、「自分用+いつか子どもにも回せる本」として一冊持っておくと安心感が違います。
『10歳からの図解でわかる投資 知っておきたいお金のしくみと増やし方』
「投資ってそもそも何?」という、ゼロベースの疑問に図解で答えてくれる入門書です。
お金の増やし方の種類、貯金と投資の違い、リスクとの付き合い方などを、カラーイラストと図でかみくだいて解説してくれます。
こんな読者に刺さりやすい:
- 「数字やチャートを見ると拒否反応が出る」タイプの投資初心者
- 文章だけの解説はつらいけど、図解なら読めそう…という人
- 親子で一緒にパラパラめくりながら、お金の話をしたい家庭
ポイント:
ブログで使った「期待値」「中毒性」といった概念を、視覚的なイメージで補強してくれる本です。
楽天ブックスでも評価が高く、「まずはここから」という1冊としておすすめしやすいです。
『お金の教育がすべて。7歳から投資マインドが身につく本』午堂登紀雄(著)
タイトルからして強い一冊。
「所得格差から子どもを守る、唯一の方法がわかります!」というコピーの通り、お金の教育を“格差から子どもを守る盾”として位置づけている本です。
- なぜ日本ではお金の話をタブー視してしまうのか
- 7歳からどんな考え方を育てれば、“投資マインド”が身につくのか
- 学校では教えてくれない、お金との付き合い方の基本
などを、親向けにストレートに語ってくれます。
こんな読者に刺さりやすい:
- 「子どもの将来の選択肢を増やしたい」と本気で思っている親
- 自分が“お金オンチ”で、その連鎖を断ち切りたいと感じている人
- ブログのメッセージ(減るゲームと育つ畑)を、さらに深く掘りたい読者
ポイント:
本記事のテーマである「投資とギャンブルの線引き」を、
“子どもの人生レベルでどう効いてくるか”というスケール感で考えさせてくれる一冊です。
「将来の自分と子どもへのプレゼント」として、かなりコスパのいい投資本だと思います。
それでは、またっ!!
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