「悪い人じゃない」は免罪符にならない。人間関係の監査手続と減損処理マニュアル

あの人、時間は守らないけど、悪い人じゃないんだよね

何度もドタキャンされるけど、昔からの付き合いだし……

もしあなたが、こんな言い訳を自分にしながら、モヤモヤする関係を続けているなら。
あなたは、人生という企業の「内部統制(Internal Control)」が完全に機能不全に陥っています。

こんにちは、Jindyです。

今回は、多くの優しきビジネスパーソンを破綻させる最大の病巣、「“悪い人じゃない”という免罪符」を、会計的視点から徹底的に破壊します。

結論から言います。
人間関係における「善悪(Moral)」と「損益(P/L)」は、完全に別物です。
「悪人ではないが、あなたに損失を与える人」こそが、もっともタチの悪い「隠れ不良債権(Non-Performing Loans)」なのです。

この記事では、情や思い出といったノイズを排除し、あなたの人生のB/Sから有害な人間関係を機械的に処理する「人間関係の減損会計基準」を提示します。

これは冷徹な「切り捨て」ではありません。
あなたの限られた資本(時間・メンタル・信用)を守り抜くための、正当な「リスク管理(Risk Management)」です。

さあ、監査の時間です。
心を鬼にする必要はありません。ただ「電卓」を叩けばいいのです。

この記事で手に入る「成果」

  • 意思決定の自動化: 「我慢すべきか、切るべきか」の迷いが消え、3秒で判断できる「監査基準」が手に入ります。
  • 無形資産の防衛: 時間、集中力、自己肯定感といった「見えない資産」の流出(Cash Out)を止血できます。
  • 信用の毀損防止: 「有害な人」経由であなたが巻き込まれるトラブル(連帯保証債務)を未然に回避できます。

善悪で裁くな、損益で裁け 〜道徳会計から管理会計へ〜

多くの人が人間関係で失敗するのは、判断基準が「道徳(Moral)」になっているからです。
「いい人か、悪い人か」。
この二元論は、あなたの人生に大損失をもたらします。

「いい人っぽい害」こそが最大のリスク

企業会計において、明らかな詐欺師や反社(=悪人)は、最初から「取引停止」リストに入っています。だからリスクは低いのです。
本当に怖いのは、
「悪気はないけど納期を守らない」
「愛想はいいけど極めて効率が悪い」
「人柄は最高だけど、いつもトラブルを持ち込んでくる」
という、「善意の損失発生源」です。

彼らは「悪い人じゃない」という最強の免罪符(隠れ蓑)を持っています。
だからあなたは、「許さないと自分が冷たい人間だと思われる」という、謎の「引当金(自己犠牲)」を積んでしまいます。

しかし、結果を見てください。

  • あなたの時間は奪われ(機会損失)
  • あなたのメンタルは削られ(修繕費)
  • あなたの信用まで疑われる(のれんの毀損)

会計において重要なのは「意図」ではなく「結果」です。
相手に悪気がなかろうが、損失(Loss)は損失です。
「善意なら赤字を出してもいい」なんていう株主はいません。あなたの人生の株主は、あなた自身です。

サンクコスト(埋没費用)という呪い

「10年来の付き合いだから」
「昔、お世話になったから」

これらはすべて、会計用語で「サンクコスト(埋没費用)」と呼びます。
過去にどれだけ投資(時間・感情)をしたとしても、それが「現在と未来」にキャッシュ(便益)を生まないのであれば、その資産価値はゼロです。

過去のコストを回収しようとして、赤字垂れ流しの事業(関係)を継続すること。
これを経営学では「エスカレーション・オブ・コミットメント(没入の激化)」と呼び、倒産する企業の典型的なパターンです。

「思い出」はB/Sに計上できません。
未来のPL(損益)だけを見てください。
「明日、記憶喪失になったとしても、この人とまた友達になりたいか?」
答えがNoなら、それはただの「負債」です。

【失敗パターン】「私が変えてあげられる」というM&A幻想

「私が注意すれば変わるかも」「私が支えてあげれば」
これは、赤字企業を買収して再生させようとするM&A(合併・買収)と同じ発想です。

しかし、M&Aの成功率は極めて低い。
特に、個人の「性格(OS・企業風土)」を変えるのは、プロの経営者でも至難の業です。
あなたは、ただの友人・同僚であり、再生請負人(ターンアラウンド・マネージャー)ではありません。

他人の性格を変えるためのコスト(教育研修費)は、あなたの人生予算には計上されていません。
「人は変わらない」
これを前提とするのが、健全な監査人の態度(Professional Skepticism)です。

人間関係の「減損会計基準」 〜3ストライク法〜

では、具体的に「どこで切るか」。
感情任せに切ると、後でトラブル(訴訟リスク)になります。
会計基準に基づいた、ロジカルな「減損テスト(Impairment Test)」を導入しましょう。

3つの「発生事実」で判定する

減損の兆候を判定するための「3大減損トリガー」を定義します。

① 時間的損失(Time Loss)

  • 遅刻常習、ドタキャン、話が長い、要領を得ない相談。
  • あなたの「生産性」を阻害する要因

② 精神的損失(Mental Loss)

  • 会った後にどっと疲れる、モヤモヤする、言い訳が多い、マウントを取る。
  • あなたの「稼働率」を下げる要因

③ 信用的損失(Credit Loss)

  • 嘘をつく、口が軽い、金銭にルーズ、倫理観が欠如している。
  • あなたの「ブランド」を毀損する要因(※最重要)

このうち、どれか一つでも発生したら「イエローカード(要注意先債権)」です。

感情を排除する「3ストライク・ルール」

1回や2回のミスは誰にでもあります。
しかし、3回繰り返されたら、それはミス(事故)ではなく「構造(システムエラー)」です。

  • 1回目:事故(Accident) → 許容
  • 2回目:過失(Mistake) → 警告
  • 3回目:仕様(Specification) → 取引停止

「仏の顔も三度まで」は、極めて合理的な監査基準です。
同じ種類のトラブル(例:遅刻、言い訳)が3回起きたら、それは相手のOS(基本設計)に組み込まれたバグです。
こちらのデバッグ(注意)で直るレベルではありません。

3回目のエラーが出た瞬間、自動的に(Automatically) 心のシャッターを下ろしてください。
そこに「かわいそう」という感情を挟む余地はありません。システムによる自動執行です。

【失敗パターン】「説明(注記)」が増える関係

あなたが誰かに、その友人のことを話すとき、こんな前置きをしていませんか?
「まあ、ちょっと変わってるんだけど」
「根はいいやつなんだけど」
「今、事情があって」

これは、決算書の数字が悪いのに、「注記事項(Notes)」で言い訳を書き連ねている状態です。
優良な資産(良い関係)には、説明がいりません。
ただ「最高だよ」の一言で済みます。

「注記」が必要な時点で、その資産は傷んでいるのです。
説明コストがかかる相手は、ポートフォリオから外すべき対象です。

実務的「オフバランス化」の手続き 〜静かなる撤退〜

「よし、切ろう」と決めた時、多くの人は「絶縁状」を叩きつけようとします。
しかし、それは「特別損失(Special Loss)」を計上するような騒ぎになります。

スマートな経理マンは、誰にも気づかれずに資産を整理します。
これを「オフバランス化(簿外化)」と言います。

攻撃ではなく「手続き」にする

相手を責めてはいけません。
「あなたのここが悪い」と指摘することは、相手に「改善の機会(コンサルティング)」を無償提供することになります。
もう切る相手に、そんなコストをかける必要はありません。

ただ、事務的に手続きを進めるのです。

  • フェードアウト(返信遅延): 即レスをやめ、返信間隔を2倍、4倍、8倍と指数関数的に伸ばす。
  • リソース制限(予算凍結): 「今月は忙しい」「体調が悪い」と言って、会う時間をゼロにする。
  • 共有停止(情報遮断): 自分のプライベートな情報を一切話さない。ただの「業務連絡」だけの関係にする。

これにより、関係は自然と「重要性の乏しい案件」になり、相手の方から去っていきます。
これが、もっとも低コストな撤退戦略です。

「資産」となる人間関係だけに投資を集中する

空いたB/Sの枠(時間・心)はどうするか?
当然、「優良資産(Bonafide Assets)」に再投資します。

【人間関係の優良資産とは】

  • 一緒にいるとエネルギーが回復(チャージ)する
  • あなたのいないところで、あなたの信用を守ってくれる
  • トラブルが起きても改善策(Solution)を持ってくる
  • キャッシュ(約束・時間)の支払いが正確である

こういう「当たり前のことが当たり前にできる人」こそが、人生の宝です。
彼らとの関係維持には、交際費(Maintenance Cost)を惜しんでではいけません。

負債を切り捨て、資産に一点集中する。
これが、「富裕層のポートフォリオ戦略」の基本です。

結論:あなたの人生は、あなたがCEOを務める企業である

冷たいと感じましたか?
しかし、一企業の社長として考えてみてください。

社員(あなた自身の細胞)が疲弊し、評判(信用)が落ち、キャッシュ(時間)が流出しているのに、
「でも取引先は悪い人じゃないから……」
と言って、赤字取引を続ける社長についていきたいと思いますか?

あなたという企業のCEOは、あなたしかいません。
あなたが決断しなければ、あなたの会社は「いい人倒産」します。

さあ、決算修正の時間です。
情け無用の監査を実行し、V字回復への舵を切ってください。

明日から実装する「人間関係監査」アクションリスト

明日から“静かなるリストラ”を開始するための具体的な5ステップです。

  • [ ] 全お付き合いリストの作成: 直近1ヶ月で連絡を取った人を全員書き出す。
  • [ ] 分類(Asset/Liability): 各人を「得(元気が出る)」「損(疲れる)」で二分する。「どちらでもない」は「損」に入れる。
  • [ ] 注記事項チェック: 「悪い人じゃないけど…」という枕詞が出る人を赤字でマーキングする。
  • [ ] 3ストライク確認: 赤字の人の中に、同じトラブルを3回以上起こした人がいないか確認する。
  • [ ] 損切り予約: 該当者への返信を「半日遅らせる」ことから始める。

あなたの人生が、優良資産だけで満たされることを願っています。

深掘り:本紹介

さらに「ドライな人間関係論(リスク管理)」を学ぶための5冊です。

『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン
「No」と言うことは、相手を拒絶することではない。自分の時間を守る正当な権利行使である。人間関係の断捨離バイブルです。


『反応しない練習』草薙龍瞬
他人の言動(ノイズ)に反応しない。これも立派な「オフバランス化」です。心の平穏を保つためのブッダの合理的メソッド。


『限りある時間の使い方』オリバー・バークマン
人生は短い。嫌な人と付き合っている暇(余裕資金)など、1秒たりともないことを痛感させてくれる名著。

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『GIVE & TAKE』アダム・グラント
人間は「ギバー(与える人)」「テイカー(奪う人)」「マッチャー(バランスを取る人)」に分かれる。あなたが切るべきは誰か、科学的に判別するための「監査マニュアル」です。


『NO RULES(ノー・ルールズ)』リード・ヘイスティングス
Netflixの「キーパーテスト(引き留めたい人以外は解雇)」という概念は、人間関係にも応用できます。「もしこの関係が今日切れても、また再構築したいか?」を問いかける、究極の踏み絵です。


それでは、またっ!!

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