みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
あなたの不安、それって本当に“予言”のせいですか?
「予言」に振り回されるな、数字で未来を握れ!
みなさんは、「予言」と聞くと、何を思い浮かべますか?
もしかすると、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」と、どこかエンタメの一環としてスルーする方も多いかもしれません。ですが、2025年7月に大災害が起こるとされた漫画『私が見た未来』の予言が、いま社会的に本気で影響を及ぼし始めています。
例えば、香港の旅行客が急減少し、中国大使館は在日中国人に防災対策を呼びかけ。一方で、日本国内では作者のたつき涼先生が「冷静になって」と発信するも、SNSでは不安と陰謀論が飛び交い、情報が独り歩きしている状況です。
ですが、ちょっと待ってください。
こうした「噂」や「予言」も、投資や会計の視点から見ると、意外なインサイトを持っているんです。
このブログを読むことで、以下のような気づきが得られます:
- “予言騒動”をビジネスリスクとしてどう捉えるか?
- 消費行動や投資心理に与える影響とは?
- 「見えない不安」とどう向き合えば資産形成に有利になるのか?
未来は予言ではなく、数字と行動で作られるもの。そんな視点から、都市伝説を読み解いてみましょう。
目次
『私が見た未来』が動かした、リアルな経済の波紋

予言が現実の行動を変える
一冊の漫画がここまで社会に影響を与えるとは、誰が想像したでしょうか。『私が見た未来』は1999年に出版されたたつき涼先生の作品。そこに描かれていた「2011年3月に大災害が起こる」という記述が、東日本大震災の“予言”とされ、再注目を浴びました。そしていま、再版された続編では2025年7月に再び大災害が起きるとの予告が含まれており、このワンシーンが、思いもよらない形で現実に影響を及ぼし始めています。
たとえば、香港や中国本土でこの予言が広まり、旅行会社では日本行きツアーのキャンセルが相次いでいるという事例があります。風水師による「6〜8月は地震のリスクが高い」という言及や、中国大使館による在日中国人への防災呼びかけなども重なり、“予言”はエンタメの領域を超えて、現実の行動を変えるほどの影響力を持つようになってしまいました。
インバウンド経済への実害
この変化は、日本経済にとって小さくない問題です。訪日外国人観光客の中でも、中国系旅行客は1人あたりの平均消費額が非常に高く、航空・宿泊・小売・飲食すべてにおいて経済効果をもたらしていました。2024年の統計では、インバウンド市場全体の約30〜35%を中国人観光客が占めており、たった数ヶ月の減少でも数百億円単位の損失が発生しかねません。
このような影響は、財務諸表にも表れます。観光業や百貨店業界では、突発的な売上減によって業績予想の下方修正が行われる可能性があり、IR(投資家向け情報開示)で「予期せぬ需要減」や「天変地異リスク」に関連づけられるケースも出てくるでしょう。そして当然、こうした修正は株価に影響を与え、機関投資家はリバランスを迫られる場面すら想定されます。
つまり、“ただの予言”と思われた情報が、実際の経済行動に直結し、企業の数値・バリュエーション・投資家心理を揺るがす“外部リスク”となっているのです。
情報が株価を動かす時代の「非財務リスク」
現代のマーケットは、財務情報だけで動いているわけではありません。むしろ、「それ以外の情報」が株価に与える影響は年々大きくなっています。ESGやSDGsといった非財務要素が企業価値評価に含まれる今、「風評」や「噂」も投資判断の材料になります。
今回の“予言騒動”も、そうした非財務リスクの最たる例と言えるでしょう。
たとえば、地震リスクを恐れて不動産ファンドが東京の大型商業施設への投資を控える、外食チェーンが訪日需要の減少で出店計画を見直す、といった二次的な動きが連鎖的に起こる可能性も考えられます。これは一企業だけの問題ではなく、日本全体のマクロ経済指標や、観光立国としての信頼度にも関わってくる話です。
だからこそ、我々投資家や企業分析を行う者は、「社会現象の裏にある数字の揺らぎ」に敏感でなければなりません。予言は未来を語るものですが、数字は過去と現在を正確に映すレンズ。その両方を使って世界を見渡す目が、いま試されているのです。
「不安」は経済にとって最高の敵でもあり、最大の武器でもある

不安が先に財布を閉じる
「何が起こるかわからない」。この“わからなさ”こそが、人間の経済活動に最もブレーキをかけます。予言の真偽がどうであれ、多くの人が「2025年7月に大災害があるかも」と意識した瞬間から、消費と投資のアクセルが緩み始めるのです。
観光業に限らず、たとえば住宅を購入しようとした若者が「大地震が来るかも」と感じれば、購入を1年見送る。高額家電の買い替えを予定していた家庭が、「今はお金を貯めておこう」と判断する。企業でも同様に、地震リスクがあるとされた地域での新規出店を先延ばしにしたり、研修・イベントをキャンセルするなどの判断が連鎖的に起こります。
このようにして、“予言による不安”は、実際の災害が起きる前に経済を鈍化させていくのです。つまり、地震そのものよりも、「来るかもしれない」という想像が先に財布を閉じる現象が、今まさに起きているわけです。
投資家は「空気」を読む
このような状況で問われるのが、投資家の読解力=空気を読む力です。たとえば、訪日観光関連銘柄にとってこの“予言”は短期的な逆風になりますが、その逆風こそが一時的な株価調整=割安買いの好機と捉えることも可能です。
もっと言えば、「予言を気にして行動する層がどのくらいいるか」「それが実需にどの程度波及しているか」を観察できれば、感情に流されずに投資判断ができます。これは企業分析における定性評価に近く、数字だけでなく“人間心理の動き”を読む視点が求められます。
一方で、予言に反応して株価が動くようであれば、それは非財務リスクの顕在化とも言えます。投資家が不安に敏感になりすぎている相場環境では、地政学的リスクやパンデミックリスクにも過剰反応する傾向が強まるため、「ディフェンシブ銘柄」や「キャッシュリッチ企業」への資金シフトが起きやすくなるのも、過去の市場のパターンです。
つまり、「不安」という空気を読むことが、投資リターンを高めるヒントになるのです。
会計は“予言”にどう備えるのか
会計の世界では、不確実性に対して「引当金」や「偶発債務」という形で数字に備えを組み込みます。企業が「災害リスク」を事業計画に織り込むとき、それはもはや予言ではなく、定量化された“リスク評価”になります。
これを個人の行動に置き換えるなら、地震が来るかもしれないなら、備蓄を買う・保険を見直す・資産の一部を現金化しておくといった行動が、「自分なりの会計的リスク管理」にあたるわけです。
つまり、“予言”に対して恐れるのではなく、それを一つの未来シナリオとして冷静に捉え、備えを数字と行動に落とし込むことが、最も合理的な対応なのです。
そしてこれは、決して企業や投資家だけの話ではありません。私たち一人ひとりが、何かに備える力を持てば、どんな未来でも「不安に支配される側」ではなく、「未来をコントロールする側」に立てるのです。
予言より怖いのは、無関心という現実

無関心は、最大のリスク
都市伝説や予言が広まる背景には、「情報への飢え」があります。何かを知りたい、予測したい、備えたいという人間の本能。それ自体は健全で、私たちが未来に関心を持つきっかけになる。しかし、もっと危険なのは、「どうせ何が起きても関係ない」と無関心でいることです。
たつき涼先生も「防災意識が高まるのは良いこと」と前向きな姿勢を示しました。これを裏返せば、「関心がない状態こそが、本当の脆弱性」だというメッセージでもあります。どんなに正確な会計数値や綿密な投資戦略を立てていても、現実を直視しない無関心な組織や個人は、いざという時に脆く崩れるのです。
つまり、「考えることをやめた瞬間から、リスクは最大化する」ということ。これは、ビジネスも投資も、そして人生も同じです。
会計的“備え”は、感情よりも先に動く
会計には「見積債務」や「引当金」といった考え方があります。たとえば、将来発生する可能性のある訴訟費用や災害による損失に備え、今のうちに費用として織り込んでおく仕組みです。これは“起こるかもしれない”ことを“起こる前に数字で処理する”という、非常に知的で先進的な思考です。
個人にもこの考え方は応用できます。
「予言に踊らされるな」と言っても、実際に7月に大きな災害が来るかもしれない。ならば、そこに賭けるのではなく、来ても困らない備えを“今”しておくこと。例えば、防災グッズを揃える、生活防衛資金を確保しておく、ポートフォリオの一部を現金化しておく――それは立派な“個人会計”です。
数字で未来に備える。この習慣があれば、たとえ予言が外れても何も損はありません。むしろ、自分の未来に対するコントロール感が増し、不安に飲み込まれることも減っていきます。備えるという行為自体が、未来を明るくする行動なのです。
自分で考え、自分で選ぶ未来
世の中には、情報があふれています。そして、そこには悪意や誇張も交じっています。予言という「情報」をどう受け取るかは、完全に受け手の自由です。
ただ一つだけ言えるのは、「受け取った情報にどう向き合うか」は、その人の知性と責任にかかっているということ。
自分の人生にとって、本当に重要な情報とは何か?それはSNSのタイムラインではなく、自分の生活・資産・家族・時間に直接関わる事実です。
会計や投資の世界では、「感情ではなくデータで判断する」ことが鉄則です。とはいえ、そのデータの裏には常に“人の感情”があり、未来への期待や不安が価格を動かします。だからこそ、数字と感情、どちらも大事にできるバランス感覚こそが、これからの時代を生き抜くカギなのです。
そして、予言に揺れるこの時代に必要なのは、「正しさ」よりも「自分の頭で考える力」。誰かの“こうなるかも”という声にすべてを委ねるのではなく、「自分はどうしたいか」「どう備えたいか」を自分の言葉で決められる人こそ、未来を選べる人なのです。


結論:未来は「誰かの予言」ではなく、「あなたの選択」で決まる
私たちは、答えのない時代を生きています。どれだけ情報があっても、どれだけ技術が進化しても、明日が100%予測できることはありません。だからこそ、人は「予言」にすがりたくなるのかもしれません。
でも、たつき涼先生が語ったように――不安を煽ることよりも、大切なのは「今できる準備をすること」。そしてその準備は、決して悲観的なものではなく、自分の未来を守るための前向きな行動です。
予言が現実になるかどうかは、誰にもわかりません。けれど、その“もしも”に備える力は、すべての人に等しく与えられています。情報をどう受け止め、どう活かすか。その一つひとつの選択が、やがてあなた自身の未来をつくっていきます。
不安な時代だからこそ、数字に強くなってください。感情に飲み込まれるのではなく、数字と行動で未来を味方にする生き方を選んでください。そして何より、どんな時も「自分の人生の主人公は自分だ」と思い出してください。
予言よりも強いもの、それはあなた自身の意志です。
未来はいつだって、あなたの選択で変えていける。
今日、ここから始まる一歩が、きっとあなたの人生を照らします。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『津波災害 減災社会を築く』
防災学の第一人者である河田惠昭氏が、東日本大震災の教訓をもとに、津波災害の実態と減災のための社会構築について解説しています。科学的な視点から防災意識を高めるための知識が得られます。
『ウイルス大感染時代』
エボラ出血熱やMERSなど、未知のウイルスの脅威に立ち向かうための最新研究と対策を紹介しています。パンデミック時代の防災意識を高めるための一冊です。
『陰謀論時代の闇』
エリア51の異星人からウクライナ侵攻の裏側まで、世界を動かす陰謀論を収集・研究したノンフィクション作品です。予言や陰謀論が社会に与える影響を考察する際の参考になります。
『お金で読み解く世界のニュース』
世界のニュースを経済やお金の視点から読み解くことで、社会現象や予言が経済に与える影響を理解する手助けとなります。
『2025年を制覇する破壊的企業』
元Googleのベンチャーキャピタリストである著者が、2025年までに世界を変える可能性のある破壊的企業を分析。テクノロジーの進化とそれがもたらす社会変革について述べており、未来予測に関心のある方に適した一冊です。
『失われた1100兆円を奪還せよ! 日本を成長経済に回帰させる方法』
日本経済が直面する課題と、その解決策について提言する書籍。特に財政政策や投資戦略に焦点を当てており、経済の未来を見据えた内容が特徴です。
『コロナでついに国家破産 – 2026年の悪夢』
新型コロナウイルスが引き起こす経済危機と、その先にある国家破産のシナリオを描いた作品。予測される経済の混乱とその影響について詳述されています。
『希望格差社会 ーー「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』
日本社会における格差の拡大と、それがもたらす希望の喪失について分析。社会構造の変化とその影響を考察しており、未来の社会像を考える上で参考になります。
それでは、またっ!!

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