みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
送料が上がっても、あなたの“手取り”は守れていますか?
今やメルカリやラクマといったフリマアプリは、不要品を気軽に現金化できる強力なツールです。しかし最近は「送料がまた上がる」というニュースが相次いでおり、出品者の利益を直撃しています。ヤマト運輸は2023年4月から宅急便送料を約10%値上げ、2024年10月には日本郵便も各種郵便料金を改定しました。さらにラクマも2025年1月から匿名配送の送料を見直し、大幅な値下げや値上げを実施中。これらの動きに振り回されると、売上から送料・手数料を引いた純利益は簡単にマイナスになる危険があります。しかし本記事を読めば、「売上−(送料+手数料)=純利益」という会計視点で価格を逆算する方法や、送料込み販売のコツが身につきます。つまり、単なる“不用品処分”ではなく小さな投資と捉え、利益率を意識して出品すれば、むしろ負担増の波も味方につけられます。読了後には、厳しい送料値上げ時代を乗り越え、売上を守り抜く具体策を手に入れられます。
目次
配送料値上げの大波—最新ニュース

まずは今起きていることを整理しましょう。配送大手の値上げはフリマ市場に直結します。ヤマト運輸は2023年2月に「4月3日から宅急便など配送料を改定(約10%増)」と発表しました。宅急便コンパクトや定形郵便等も対象で、メルカリの「らくらくメルカリ便」「ゆうゆうメルカリ便」も当然値上げ対象です。同じく日本郵便は2024年10月から郵便料金改定を実施。AllAboutも「ユーザーにとって配送料値上げは痛い話だが、今は仕方ない。梱包サイズに工夫して対応しよう」と報じています。配送会社だけでなく、フリマアプリ各社も独自の改定を行っています。メルカリは過去に配送料金を一律+15~150円ほど引き上げており、これによって他アプリより割高感が増したと言われます(現在はヤフオクやPayPayフリマの方が送料は安めです)。ラクマは2025年1月16日から「かんたんラクマパック」の複数メニューを値下げ・値上げしました。結果、小さめの荷物であればラクマの送料が安いという逆転現象も起きています。
物流業界の値上げ事情
ヤマトが値上げした背景には「エネルギー価格の高騰と人件費上昇」があります。社会全体の物流コストが上昇している状況です。2024年には「物流2024年問題」も語られ、ドライバー不足・運賃高騰が業界課題となりました。これら外部環境が小口宅配にも影響を及ぼし、フリマアプリも例外ではありません。ニュース各社も「痛みは避けられないが工夫して乗り越えよう」と報じています。例えばAllAbout(参考:allabout.co.jp)では「サイズオーバーしないよう小さく梱包するなど工夫するのが大事」とあり、単なる値上げ嘆きではなく、対策思考が求められています。
各フリマアプリの対応
主なフリマアプリの送料事情を整理します。先述の通り、メルカリは2022年6月にも配送料改定を行い、現行料金はヤマト宅急便60サイズ750円などになりました。それに対し、ラクマの2025年改定でヤマト60サイズは650円まで下がり、PayPayフリマは700円と意外に安い水準です。匿名配送手数料(売上にかかる手数料率)でも、PayPayは5%、ラクマ6.6%、メルカリ10%という違いがあり、送料と合わせた実質コストを比較すれば、売るべきプラットフォームを変える判断が生まれます。他アプリへ一時的に出品先を変えるという手も、条件によっては有効です(すぐに売りたいものは送料が安いPayPayフリマに、そこまで急がないものは好みのアプリに出す、など)。
値上げのインパクトと見通し
今の流れを見ると、送料値上げは「一過性」ではなく構造的なトレンドです。エネルギー・人件費問題の解決には時間がかかるため、ユーザーは当面、ジレンマに直面し続けます。一方で、ラクマのように値下げや割引を打ち出す動きも出てきました。複数アプリを賢く使い分けながら、売値設定で損をしないようにすることが必須です。また、改定後に「やっぱり売れない…」と嘆く前に、梱包サイズや発送方法を見直してコストを下げられないか試してみましょう。現状を踏まえたうえで、これからは「送料高騰時代を戦う出品戦略」が必要といえます。
物流業界全体の値上げでフリマアプリの送料も続々改定されています。ヤマトや日本郵便の影響でメルカリやラクマの送料が高まる一方、逆にラクマが小型送料を値下げするケースも。こうしたニュースを踏まえ、固定観念にとらわれず、最適な発送方法・プラットフォーム選びを意識しましょう。
会計で考える!送料込み価格と利益計算

次に、投資家視点で出品を考えましょう。売れた時の利益は「売上金額から送料と手数料を引いた額」で決まります。つまり、〈売上−(送料+手数料)〉=純利益です。実際の計算例を見てみましょう。例えば1,000円(送料込み)で出品した場合、メルカリなら10%の販売手数料100円が引かれます。ゆうゆうメルカリ便60サイズ送料770円の場合は、残り130円が利益になります。このように、価格設定の際は必ず「実際に手元に残る額」を意識します。ここでポイントになるのが、送料込み価格で逆算すること。利益目標(たとえば300円)と送料・仕入れを合計し、手数料(販売価格の×1.1倍)を乗じて出品価格を決める方法があります。「いくら儲けたいか」から出発し、その金額を得るための価格を算出するわけです。利益の計算式は簡潔で、「(送料込み価格)×0.9−送料=純利益」。このシンプルな式を理解しておけば、売りたい金額と送料・手数料を入力するだけで自動計算もできます。
基本の利益計算式
利益を求める計算式をまとめると以下のとおりです。
利益 = 送料込みの出品価格 − 販売手数料 − 送料 = 送料込み価格×0.9 − 送料
たとえば、あなたが500円の純利益を目指すとします。送料が300円かかり、手数料率が10%(メルカリ)だとすると、販売価格×0.9−300=500 を満たす価格を探します。手数料分を含めて逆算すると、販売価格は(500+300)÷0.9≈888円となる計算です。このように希望利益から逆算して価格設定できるので、出品時には「利益目標を決め、価格を逆算する」という習慣をつけましょう。
プラットフォーム別の手数料比較
投資目線で見ると、プラットフォームごとの手数料差も無視できません。現在、PayPayフリマの販売手数料は5%と最安です。次いでラクマの6.6%、ヤフオク(プレミアム会員)8.8%、ヤフオク(非会員)10%、メルカリ10%が続きます。例えば同じ商品を売るなら、メルカリ10%よりPayPayフリマ5%の方が純利益は大きくなります。送料に加えて手数料の差もコストであることを念頭に置き、もしPayPayフリマを普段使っていない方も「こちらならこうなるかも」という比較材料にしましょう。プラットフォームをまたいで出品するのも選択肢です。
利益率を意識した出品
投資でいうROI(投資利益率)のように、フリマでも「利益率」を目安にすると戦略が見えます。中古品の売買では概ね利益率15~30%を目安にする人も多いようです。例えば販売価格2,000円で利益が300円なら利益率15%、500円なら25%です。同ジャンルの商品をリサーチして売れ筋の価格帯を把握し、自分の利益率を計算してみましょう。利益率が低すぎると、回転率(在庫消化率)でカバーしないと儲かりません。逆に高すぎると売れ残るリスクがあります。在庫と資金を抱えるリスクを減らす意味でも、適切な価格設定は重要です。
売上−(送料+手数料)=純利益の公式を理解し、利益を最大化する価格設定が基本です。手数料率の低いアプリを選ぶ、必要な利益を逆算する、利益率を意識する――こうした会計的思考を持つことで、高い送料負担もある程度吸収できます。個人商店の会計担当者になったつもりで、冷静に数字を組み立てましょう。
売れる値付けと価格の“ワナ”

最後は心理戦略です。いくら計算上はOKでも、買い手が離れたら意味がありません。特に気をつけたいのが「送料別と送料込み」の見せ方です。多くのメルカリ利用者は検索条件で「送料込み」の商品しか見ていないと言われます。つまり、送料別出品はそもそも目に留まりにくいのです。同一商品で実績がある例を見ると、送料込みで出した方が倍以上売れるケースもあります。購入者は「総額がいくらなのか」が明確で安心するため、送料が不明確だと購入をためらってしまうのです。
送料込みが基本
メルカリに限らず、フリマアプリでは「送料込み」が購入者にとって安心設定です。実際、同じ価格帯の商品でも「送料込み500円」の方が「本体400円+送料100円」より遥かに売れ行きが良いと言われています。たしかに、出品者は送料分を価格に上乗せする分だけ利益が減りますが、売れる確率が大きく上がれば結果的にトータルの利益は伸びるケースが多いのです。
購入者の立場に立つと、送料込み価格は「総額見た瞬間にお得感が分かる」という大きなメリットがあります。フリマで重要なのは、一度クリックしてもらうこと。そのためには「一目でわかる安心価格」が必要です。ですから価格設定するときは、送料込みで完成金額を表示し、その上で逆算するのが王道です。
プラットフォーム別の送料比較
最後に、送料そのものを徹底的に比較しましょう。同じ匿名配送でもフリマによって微妙に料金体系が異なります。最新の状況では、PayPayフリマ(ヤフオク含む)の匿名配送が最安水準を維持しています。例えばネコポス210円、宅急便60サイズ700円はPayPayフリマだけの価格帯で、メルカリはそれぞれ210円・750円、ラクマは200円・800円です。また楽天ラクマでは1月にゆうパケットが160円→150円に値下げされるなど工夫もあり、小物配送ではラクマが最安となる場面も出てきました。
料金表だけでなく配送料込みの総額で比較し、自分の売りたい商品のジャンルでいちばん有利なフリマ・発送方法を選びましょう。例えば「小型本をまとめて送るならラクマ+ゆうパケットポストが安い」とか、「衣類を圧縮袋で薄くして宅急便コンパクトを使う」などのテクがあります。
梱包や発送方法の工夫
送料を下げるには梱包のサイズダウンが効果的です。緩衝材を極力減らし、空気を抜いてできるだけ薄くコンパクトに梱包すれば、ネコポスやクリックポストが使える可能性が高まります。同じ大きさなら「厚さ3cm以内」にすれば送料が下がります。例えばカード類は「ミニレター」「定形郵便」を使えば送料63~94円で送れるため、利益を確保できます。また、同種の商品はまとめて発送するのがコツです。例えば文庫本は1冊ずつ送るより数冊まとめて発送した方がトータルで送料節約になる場合が多いといいます。
さらに、小口取引でも一件あたり50円差が積もれば大きな違いになります。ある調査では、「50円お得だと、月20件発送すれば合計1,000円変わる」と指摘されています。少しでも送料を安く抑えることで、1か月の利益に確実に跳ね返ってくるわけです。
このセクションまとめ:
買い手目線では「送料込み」が断然有利。総額が分かりやすい価格設定で安心感を与えましょう。そして、各フリマ・配送方法の料金を比べ、ケースに応じた最安ルートを選択します(たとえばPayPayフリマの宅急便最安700円、ラクマの小物送料値下げなど)。梱包も賢く小さく抑えてコストダウンし、結果として売上最大化+利益確保を目指します。


まとめ:送料は逆風でも、戦略で乗り切れ!
送料高騰のニュースは確かにショッキングです。しかし今回紹介したように、物流コストという逆風を「戦略」という追い風に変えることは可能です。会計的にしっかり計算し、ユーザー目線で価格を提示し、各サービスの優位点を組み合わせれば、出品は単なる“ガラクタ処分”から立派な副業ビジネスになります。20〜30代の働くみなさんの持つクールな金銭感覚と機動力は、今回のような変化の波にも十分に対応できます。
例えば、数百円の利益を生む小さな商品でも、上手に売れば月に数千円、数万円の副収入に。そうした経験は将来、もっと大きな投資判断にも必ず役立ちます。自分の部屋を投資ポートフォリオと考え、不要品=資産として扱いましょう。面倒な送料計算を乗り越えて利益を出せた時、達成感はかなりのものです。
最後に一つ。「送料込み価格で売ると売れやすい」という事実を何度も思い出してください。総額で価格を見るクセがつけば、あなたの出品ページはきっと以前よりも魅力的になるでしょう。そして、刻一刻と変わる送料相場にも、冷静に対応できるようになります。さあ、今日からプライベート商店の会計士&営業マンに戻りましょう。送料高騰という荒波を乗り越えた先に、必ずや大きな経験値と喜びが待っています。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『メルカリ もっと得する!売り方の教科書(TJ MOOK)』
出品写真・説明文・コメント対応の型から、「安く発送するコツ」や梱包術までを実用的に解説。送料込み設計や“売れる見せ方”を整える入門〜中級向けの一冊。フリマ運用の土台固めに。
『値決めの教科書 ― 勘と経験に頼らないプライシングの新常識』
価格の科学的決め方(手順・思考プロセス)を体系化。コストだけでなく、需要の弾力性・価値認知・競合の位置取りまで踏み込んだ“逆算型”の考え方を学べます。送料や手数料が動いても、利益目標からの逆算でぶれない値付けを。
『60分でわかる! 行動経済学 超入門』
「送料を別に見ると安く感じる」などの“認知のゆがみ”を、カーネマン/セイラーの理論背景も含めてやさしく整理。総額提示・アンカリング・ナッジの基礎を短時間でつかめます。価格表示や送料込み戦略の説得力が上がる一冊。
『2025-2026年版 図解わかる 個人事業の始め方』
副業〜スモールビジネスの開業手続き・経理・決算の全体像を図解で網羅。インボイスや電帳法対応の基本も押さえられるので、フリマ売上の“事業化”視点を持つ際の辞書代わりに。
『改訂5版 個人事業の教科書 1年生』
インボイス制度/フリーランス新法/電子帳簿保存法など最新制度に対応。売上・送料・手数料を帳簿にどう落とすか、キャッシュと利益のズレをどう見るか等、“数字で意思決定”するための実務基礎を固められます。
それでは、またっ!!

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