お金が消える人は“減価償却”を知らない──モノより記憶を買う人が勝つ

みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。

「一瞬の満足」か「一生の糧」か──その買い物、減価償却できてますか?

高級バッグ、最新ガジェット、話題のインテリア…手に入れた瞬間はテンションMAX。でも、気づけばクローゼットの奥でホコリをかぶっている——そんな経験、誰しも一度はあるはずです。

一方で、仲間との海外旅行、人生観を揺さぶるセミナー、誰かの役に立ったと感じたボランティア体験。これらは形こそ残らないけれど、不思議と何年経っても心に焼きついていて、時には人生の選択さえ変えてしまうほどのインパクトがあります。

実はこれ、「減価償却」という会計の概念で見ると、めちゃくちゃ合理的な話なんです。減価償却とは、ざっくり言えば「買ったものの価値を、時間をかけて少しずつ使っていく」という考え方。つまり、価値が長く続くものほど、コスパが高いということ。

この記事では、「お金が貯まる人が無意識にやっている“減価償却的な消費”」について、消費者心理×会計の視点から掘り下げていきます。ブランドバッグを買うよりも旅行に投資する人の方が、なぜ“お金持ち思考”なのか?その理由とロジックを解説しながら、人生を豊かにする「減価償却上手」な選択とは何かを一緒に考えていきましょう。

「減価償却」というレンズで“買い物”を見直す

会計の知識が私たちの消費行動にヒントをくれる

「減価償却」と聞くと、なんだか難しそうなイメージがあるかもしれません。でも実は、私たちの日常生活にも深く関係している考え方なんです。たとえば会社がパソコンを買ったとき、その費用を「一括で消費」せず、数年間に分けて費用計上するのが減価償却。なぜなら、パソコンは1回使って終わりではなく、長期にわたって価値を発揮するから。

これと同じことが、私たち個人の「お金の使い方」にも言えます。つまり、“時間が経っても価値を発揮し続ける消費”を意識することで、お金の使い方が変わるんです。

ブランド物のバッグは「瞬間消費」

10万円のハイブランドバッグ。一見、持っているだけでテンションが上がり、周囲の評価も上がりそうなアイテムですよね。でも、それを買ってから半年後、1年後も同じ熱量で使っている人はどれだけいるでしょうか?

「モノの魔力」は時間とともに薄れていきます。最初の「買ってよかった!」という満足感は徐々にフェードアウトし、やがて当たり前の日常の一部に。これはまさに、“価値の減少”=「減価」が急速に進む消費です。つまり、購入金額に対して“長く楽しめるかどうか”が割に合わない。

減価償却的な視点から見ると、こうした「瞬間消費」は、お金を効率よく使えていない典型例と言えます。

経験や記憶は「長期償却資産」

では、同じ10万円を仲間との海外旅行に使った場合はどうでしょう。現地の料理に感動し、絶景に心を奪われ、トラブルさえも笑い話になる——そうした体験は、帰ってきた後もずっと心に残り続けます。

不思議なことに、人は形のない経験の方を何年も覚えているものです。それどころか、「あのときの旅が人生観を変えた」と言う人すらいます。これはまさに、会計的に言えば「長期償却可能な無形資産」。つまり、“何年にもわたって価値を提供し続ける”投資と言えるのです。

記憶や感動は減価しづらく、むしろ時間とともに意味が深まり、価値が高まることさえあります。

投資と消費の境界線を引く

ここで重要なのが、「これは消費か?投資か?」という視点。消費とは、その瞬間の快楽にお金を使うこと。一方、投資は未来の価値を見越してお金を使うこと。たとえば、読書やスキルアップのための講座は、一見すると支出ですが、実際には“未来の自分”が恩恵を受ける「投資的支出」です。

減価償却の考え方を応用すれば、自分が何にお金を使っているかをよりクリアに理解できます。「この出費は、長く自分の価値になるか?」「時間が経っても後悔しないか?」と問いかけるだけで、選択の質がぐっと上がるのです。


減価償却という会計の考え方は、決して企業のものだけではありません。私たち個人が「お金をどう使うか」を判断するための強力な“物差し”になるのです。

心を動かす「無形資産」が人生の価値を左右する

数字にできない価値が、最も大きな“資産”になる

企業の決算書に登場する「無形資産」という言葉。これは特許権やブランド力、顧客との信頼関係など、目に見えないけれど確実に価値を生むものを指します。実は、私たちの人生にも、この「無形資産」が存在します。それは、思い出・人間関係・スキル・信頼など、お金には換算できないけれど、自分を支えてくれる大切な土台たち。

ここでは、減価償却という考え方をベースに、“心を動かす無形資産”がなぜ人生において最も価値が高いのかを、具体的なシチュエーションとともに見ていきましょう。

「記憶資産」が幸福度を左右する

ハーバード大学の有名な「成人発達研究」でも示された通り、長期的な幸福度を決定づけるのは、収入や地位ではなく「良好な人間関係」や「満たされた経験」です。つまり、記憶という形で蓄積される“感情の履歴”が、人生の幸福感を大きく左右するということ。

たとえば、過去に両親と行った温泉旅行、友人と夜通し語り合った深夜のカフェ、誰かに感謝された小さな親切…。そうした“温かな記憶”は、減価しにくく、むしろ人生が困難なときほど心を支えてくれる存在になります。

お金を「記憶資産」に変換できる人こそ、減価償却的な消費が上手な人なのです。

「人間関係」という最強の無形資産

ビジネスの世界でも、「誰と働くか」が「何をするか」以上に重要だと言われます。これはプライベートでも同じで、信頼できる友人や家族との絆は、人生を豊かにする最強の“無形資産”。

たとえば、気の合う仲間との時間にお金を使うこと。これは単なるレジャーではなく、「信頼関係」という目に見えない資産を育てる投資です。そうした関係は、キャリアの転機や困難な時期に思わぬ力を発揮します。

ここでのポイントは、モノではなく「関係」にお金を使うという選択が、減価しにくい幸福を生むということです。

スキルと自己理解は“減価しない”武器

資格や技術、マインドセットといった「自己投資」も、長期的に見れば非常に効率的な消費です。たとえば、10万円のブランドバッグは1年後に価値が半減しているかもしれませんが、同じ金額を使ったプレゼン講座や読書、コーチングセッションなどは、ずっと人生の武器として残り続けます。

また、「自分は何に喜びを感じ、何に疲れるのか」を知る自己理解も、最強の資産です。それに気づく体験や対話に投資することは、将来の選択をスムーズにし、迷いを減らしてくれます。

このように、自己投資は“減価しない資産”を積み上げる行為であり、実はお金を増やす力にもつながるのです。


無形資産とは、目に見えないけれど、時間とともに価値が“蓄積”されていくもの。減価どころか「増価」する資産を持てるかどうかが、人生の満足度を大きく左右します。

減価償却思考で「お金が貯まる人」になる方法

消費に“時間軸”を取り入れるだけで人生が変わる

「お金が貯まらない」「つい無駄遣いしてしまう」——その悩み、実はテクニックではなく“考え方”の問題かもしれません。ここまで見てきた通り、減価償却という概念を日常の消費に応用することで、自然と「長期価値」を重視する習慣が身についてきます。

このセクションでは、「減価償却的思考」を取り入れる具体的なテクニックやマインドセットを紹介します。お金が貯まる人が無意識にやっている思考パターンを知れば、誰でも“無駄遣いをしない脳”を育てることができるのです。

買う前に「償却年数」を想像する

たとえば3万円のジャケットを買おうとしているときに、「これ、何年着るかな?何回使うかな?」と考えてみましょう。仮に3年間で90回着るとすれば、1回あたりのコストは約333円。逆に、1〜2回しか着ないパーティードレスなら、1回あたりのコストは1万円以上にもなります。

この“償却年数思考”を身につけると、自然と「長く価値を発揮するモノ・体験」を優先して選ぶようになります。これは節約ではなく、“価値の最大化”。お金の使い方の「精度」が上がることで、結果的に無駄な出費が減り、貯金も増えていくのです。

「記憶に残るか?」を判断軸にする

消費をするとき、「これ、数年後に思い出せるだろうか?」という視点で考えるのも有効です。たとえば、週末に映画館で見る新作映画と、近所でなんとなく食べるランチのどちらが印象に残るか?もしくは、いつも通りのカフェで過ごす時間と、ちょっと遠出して知らない街を歩く体験ではどうでしょう?

“記憶に残る消費”は、価値が減価しにくい。そして、自分の中で意味のある記憶は、いつか人生の選択を助けてくれる「判断材料」にもなります。だからこそ、お金を使うときには「それは思い出になるか?」という問いを習慣にするのがおすすめです。

「価格」ではなく「価値」で判断する

セール品や限定品の誘惑に負けて、あまり必要ではないものを買ってしまう経験は誰にでもあります。でも、実際に満足感を長く味わえるのは、「本当に自分が欲しかったもの」だけ。

減価償却的な思考では、モノの“価格”よりも“価値の持続時間”にフォーカスします。つまり、「高くても長く使えるモノや、心に残る体験の方が得」だと考える。これはシンプルですが強力な思考法で、無駄な消費を減らし、自分の人生に本当に必要なものに集中する力を養ってくれます。


減価償却的思考は、節約でも我慢でもありません。むしろ、お金を「自分の未来に価値を残すかたちで使う」ための最良の方法です。そしてそれは、結果として“お金が貯まる体質”へとつながっていくのです。

結論:“モノより記憶”を選ぶ人が、人生の勝者になる

気づけば手放しているモノたち。気づけば心に残っている経験たち。その違いこそが、「お金の使い方の質」を決めているのかもしれません。

減価償却——それは本来、会計の世界の用語。でも、私たちの人生にも、この考え方は驚くほどフィットします。「時間が経っても価値が続くものを選ぶ」こと。それは、単なる節約術でも、我慢の美徳でもなく、人生を豊かにする“本質的な選択力”です。

お金を使えばモノは手に入る。でも、感情を動かしたり、人生の景色を変えたりするのは、いつだって“モノじゃない何か”です。旅行先で見た朝焼け、友人と語り合った夜、ひとりで挑戦したセミナー。そうした体験は、心の中で何度も何度も“再生”される——それは、最もコスパの良い減価償却かもしれません。

お金が貯まる人とは、お金を使わない人ではありません。お金を“未来の価値”に変換できる人です。減価しない資産を育てるように、これからの消費を見直してみませんか?

あなたの人生の「バランスシート」は、きっともっと豊かになるはずです。

深掘り:本紹介

もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。

『仕事で悩まない減価償却』
会計実務の視点から減価償却をやさしく解説しつつ、ビジネスパーソンの思考法として実生活にどう活かせるかを指南しています。日常の「価値の持続性」に敏感になるヒントが詰まっていて、今回の記事テーマとも親和性抜群です。

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『仕事で使える管理会計』
ライフスタイルや個人の消費にまで応用できる、管理会計の基本概念をわかりやすく整理して紹介。費用対効果や長期的価値という観点で「消費と投資」を冷静に判断する力が身につきます。

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『今さら聞けない お金の超基本 改訂新版』
貯蓄・節約・投資の前提となる、お金の基本的な知識を整理。特に、支出を「未来への価値」として考える考え方や心理の軸がしっかり書かれており、「記憶資産」「長期価値」といった視点の補強に役立ちます。


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図解によって初心者にも親しみやすい減価償却入門書。企業の会計処理から個人の思考転換まで、価値の減り方を可視化できる一冊です。日常の「一回あたりコスパ」思考を身につけたい人に最適。


『社会人になったら知ってほしい 人生のお金の話』
人生設計とお金の使い方を結びつけたライトなガイド。特に“消費ではなく投資にお金を向ける意識”“無形資産を育てる考え方”が具体的に語られていてます。


それでは、またっ!!

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