メモこそ、最強の資産運用術!──会計×投資×メモで人生を変える方法

みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。

あなたは今日、自分の人生にどんな“メモ”を残しましたか?

「気づいたらメモをする」──そんな地味な習慣が、なぜか人生を劇的に変える。そう聞くと驚くかもしれません。でも実はそれ、本当なんです。

本記事では、前田裕二氏の名著『メモの魔力』に書かれた「具体→抽象→転用」の思考法を軸にしながら、会計と投資の視点で「メモ」がどれほど強力な武器になるかを掘り下げていきます。


読めばあなたは、次のような力を手に入れることができるでしょう:

  • 情報を「お金」に変える思考回路
  • 投資判断を下すための知的インフラの作り方
  • メモで自分の「人生の財務諸表」を読む方法

メモは単なる記録ではありません。それは、自己投資であり、未来への布石であり、そして何より「生き方」そのものです。

この記事では、以下の3つの観点からメモの力を解き明かしていきます:

  1. メモがもたらす「情報資産」としての価値
  2. 会計思考で鍛える、メモによる抽象化スキル
  3. 投資判断の精度を高める、アウトプットメモ術

読み終えた頃には、「メモ=お金を生む資産」であることが、きっと腑に落ちているはずです。

メモがもたらす「情報資産」としての価値

「情報」は現代の通貨、その第一歩は“書くこと”から

現代は「情報資本主義」とも言われる時代。商品やサービスは、もはや“モノ”より“情報”によって差別化されることがほとんどです。そんな時代において、情報を「流す側」ではなく「貯める側」になることができれば、それは資産形成と同じくらい価値ある行為になります。

たとえば会計の世界では、売上や費用といった取引の一つひとつを仕訳し、「仕訳帳」に記録していくことで企業の財務諸表が完成します。これがなければ経営判断も資金調達もできません。つまり「記録」がなければ、数字の裏側にある意味は見えてこない。

同じように、私たち個人が日々感じたこと・学んだこと・気づいたことを“仕訳”していくのが、メモです。特に、以下のような形式でメモをとることで、情報は「知的資産」として蓄積されていきます。

  • 【Fact(事実)】:読んだ、見た、聞いた内容
  • 【Abstract(抽象化)】:なぜ心が動いたのか?どんな構造があるか?
  • 【Transfer(転用)】:自分の仕事・生活にどう活かせるか?

このプロセスは、まさに簿記の仕訳がPLやBSに変わっていくのと同じ構造を持っています。そしてそれは、未来の意思決定を支える情報インフラになっていくのです。

メモを貯める=思考のストックオプション

投資の世界で重要なのが「ストック型収益」と「フロー型収益」の違いです。メモもまた同じで、瞬間的に記録する“フロー型”メモよりも、蓄積して活用できる“ストック型”メモこそが資産価値を生み出します。

たとえば、以下のような使い方がそれにあたります。

  • 会議で聞いた一言を、翌週の戦略企画に活用
  • 過去の本のメモを、SNSでの発信アイデアに変換
  • 投資判断の記録を残して、次回の意思決定に再利用

これを何度も繰り返していると、自分の思考はどんどん洗練され、「思考の再利用性」が上がっていきます。まさにこれは、企業が特許やノウハウで利益を上げているのと同じ状態です。

投資家ウォーレン・バフェットも、毎日大量の情報を読み、頭の中に“情報の倉庫”を作っていることで有名ですが、彼もまたメモの達人と言えます。自分の思考をいつでも取り出せるようにする──それは最高のリターンを生む投資です。

メモが変えるのは、「未来の自分」

メモとは、過去の自分から未来の自分へのラブレターです。

「このとき自分はこう思っていた」
「こんなアイデアが浮かんでいた」
「この課題に悩んでいた」

これらの情報が1ヶ月後、半年後、1年後に自分を支える「資産」になる。これは、財務諸表を年次で見直してPDCAを回す企業活動そのものです。

逆に、何も残していなければ、学びも成長も再現性を失ってしまいます。人は忘れる生き物だからこそ、「書き留めておく」という営みが未来を変えるのです。


メモを「情報資産」として捉え直すことで、日々の習慣が自己投資に変わる。次第に、それが「差」になり「強さ」になっていきます。

会計思考で鍛える、メモによる抽象化スキル

メモと会計に共通する「本質を見抜く力」

会計の世界では、「数字を見る力=ビジネスを見る力」と言われます。売上や利益といった表面の数字の背後にあるストーリー──顧客の動向、原価構造、人的リソース──これらを読み解くためには「抽象化思考」が不可欠です。

前田裕二氏の言う「抽象化」とは、単に情報をまとめることではありません。それは「他に転用可能なエッセンス」を抽出する力のこと。

これは、まさに会計の視点と同じです。

たとえばPL(損益計算書)を見て、

  • 売上が伸びている → どのチャネル?どの顧客層?
  • 原価が上がっている → 為替?材料費?物流?

といったふうに、「Why?」の問いを重ねることで、数値の背景にある因果関係や構造を探っていきます。これと同じことを、私たちは日々のメモの中でもできるのです。

「この広告コピーが刺さる理由は?」
「この人のプレゼンがうまいのはなぜ?」

こうした問いから構造を抜き出し、別の文脈に応用する──これが「メモによる抽象化」です。

What / How / Why を使ったフレームワーク思考

『メモの魔力』では、抽象化を支える3つの思考軸として、「What」「How」「Why」が紹介されています。

これを、会計やビジネスの場面に当てはめてみましょう。

What型:事象の把握

例:「売上が前月比で+15%」

→ 何が起きたのか?どんな商品が売れたのか?どのチャネルで?
これは会計でいう「記録=ファクト」です。まずは情報を丁寧に拾い上げるところから始まります。

How型:構造の抽出

例:「新商品のパッケージがSNSで話題になった」

→ どういう仕組みでヒットしたのか?口コミ?インフルエンサー?購買導線?
このフェーズでは、どのようにして結果が生まれたかをモデル化していきます。

Why型:本質の探究

例:「なぜSNSで刺さったのか?」

→ 若年層に共感されるビジュアル?時代性?文化的文脈?
ここでは、数字の裏側にある人間の心理や社会の流れといった“本質”を探ります。これは「会計×経済学×マーケティング」の統合的視点とも言えます。

このように、メモにおいて「What→How→Why」の順で思考するクセをつけておくと、どんな場面でも抽象化の精度が高まります。

「メモで抽象化」を繰り返すことが、自分の“哲学”をつくる

抽象化を繰り返すと、やがて自分なりの「思考の定理」が見えてきます。

たとえば、「本当に良い商品は、説明なしで売れる」「流行は“物語”があるものに集中する」といったような、自分だけの“経験則”が育ってくる。

これは、会計でいうところの「会計方針」に似ています。企業が独自に決める減価償却の方法や棚卸資産の評価基準──つまり、自社にとって合理的なルールを設定することで、意思決定がブレなくなる。

個人もまた、メモを通じて抽象化を続ければ、自分自身の価値判断や選択基準が磨かれていきます。

「自分はどんな仕事に惹かれるのか」
「なぜこの本に感動したのか」
「どんな働き方が合っているのか」

こうした問いに対する答えは、他人から教わるものではありません。日々のメモの中から、自分で見つけ出していくものです。


会計のように「構造を見抜く」ことができれば、世界の見え方は劇的に変わります。メモはそのための最強のトレーニングツールです。

投資判断の精度を高める、アウトプットメモ術

インプットだけで満足しない「知的生産」への転換

多くの人が「勉強しているのに成果が出ない」と感じる理由の一つが、情報をインプットしただけで満足してしまっていることです。特に投資のように意思決定が求められる分野では、「学んだ知識をどう使うか」が成果の明暗を分けます。

『メモの魔力』では、メモの最終目的は「知的生産」であるとされています。

これは投資にも通じる視点です。情報収集(決算資料、IR情報、経済ニュース)を行っただけでは、判断力にはなりません。それをどう理解し、自分なりの意思決定に結びつけられるかが問われます。

そこで重要になるのが、アウトプットの習慣です。たとえば投資メモを次のように構造化しておくと、意思決定の質が格段に上がります。

  • 【現状分析】:企業のファンダメンタルズ、成長性、市場動向
  • 【仮説立案】:今後の成長ドライバーやリスク要因
  • 【判断とアクション】:買うべきか?待つべきか?なぜそう判断したのか?

この一連の流れを文字として“見える化”しておくことで、感情に流されずにロジカルな判断ができるようになります。

自分の「思考の財務諸表」をつくる

投資家が企業の財務諸表を読み解くように、私たちも「自分の考え方の構造」を明文化することで、判断力が鍛えられます。

たとえば、「失敗したトレードの分析メモ」を残しておくと、次のような傾向が見えてきます。

  • 感情に左右されやすい場面
  • 情報の偏り(特定メディアに頼りすぎていた)
  • 判断時に見落としていた指標(PER、キャッシュフローなど)

これはまさに、自分の「内的BS/PL」を可視化するようなもの。損益(PL)だけを見るのではなく、自分の思考構造や習慣(BS)を見直すことで、投資成績そのものが向上していくのです。

しかも、この思考メモは繰り返すほど資産になります。つまり、時間をかけて複利で効いてくる「内的インデックス投資」です。

「言語化」で夢を可視化し、アクションにつなげる

最後にもう一つ。投資家として、あるいは一人のビジネスパーソンとして成長する上で、「自分が何を目指しているのか」を言語化しておくことは非常に重要です。

夢や目標がぼんやりしていると、目の前の選択にも迷いが生まれます。

  • 何のために投資をするのか?
  • どんなライフスタイルを実現したいのか?
  • どんな価値観を優先したいのか?

これらをメモによって明文化しておくことで、目標に合致したアクションを選びやすくなります。これもまた、企業の経営理念や中期経営計画と同じで、「意思決定のコンパス」となってくれます。

さらに、『メモの魔力』では夢のリストアップを推奨しています。夢を細分化し、優先順位をつけ、定期的に見直す。そのプロセスを通じて、現実に向かって進む道筋が明確になるのです。

投資先を選ぶときに企業の将来ビジョンをチェックするように、自分の人生にも“ビジョン”を持つ。これができれば、メモは「人生のポートフォリオ設計図」になります。


アウトプットすること。それは、未来の自分をデザインするということ。書き残した言葉が、未来のあなたを導いてくれます。

結論:人生という名の投資先に、あなたは何を書き残すか?

「メモなんて、ただの記録でしょ?」

かつての私も、そう思っていました。しかし、『メモの魔力』を手に取り、その中に描かれている“具体→抽象→転用”という魔法の回路を理解したとき、すべてが変わりました。

会計の世界では、数字の羅列に“意味”を持たせるために記録を残します。投資の世界では、情報を集め、仮説を立て、未来を予測します。そして私たちの人生においても、過去の出来事、日々の気づき、そして小さな夢を、丁寧に記録し、内省し、未来へ転用していくことが求められているのです。

つまり、「メモ」とは、自己投資の最高のかたち。

書くことで、自分の無意識が可視化されます。言葉にすることで、夢に触れられるようになります。そして、書き続けることで、それは“人生の資産”となって蓄積されていきます。

大切なのは、何を書いたかではなく、「書こうとする姿勢」。

会計帳簿をつける企業が強くなるように、投資家が記録を取ることで判断精度が上がるように、あなたもまた、メモという習慣を通じて、自分自身の価値を高めていけるのです。

何の変哲もない1日の中にも、書くべき気づきは無数にあります。小さな感動、違和感、驚き──それを逃さずに書きとめること。それが、人生という旅の地図を描く第一歩になります。

あなたの手帳の中にある言葉たちこそが、未来のあなたを形づくる「ポートフォリオ」。

どんなに混沌とした時代であっても、自分の軸を失わず、豊かに成長していくために。今日から、1ページでもいい。「人生への投資」として、メモをはじめてみませんか?

深掘り:本紹介

もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。

『決算書はここだけ読もう〈2025年版〉』
貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の読み方を、必須ポイントだけに絞り解説。初心者でも「企業の本質」を捉える力が身につきます。

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財務会計・管理会計・ファイナンスを包括。ROEやキャッシュフローなど実用的な視点で、メモ→抽象→転用するためのフレームが得られます。


『サクッとわかるビジネス教養 金融学』
2024年6月出版の新刊で、初心者向けに金融の基礎知識を解説。「数字を見る視点」をメモに落とし込むヒントが満載です。


『元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考』
実際の投資失敗から得た教訓をもとに、「長期分散投資」「意思決定の背景」などを解説。メモ→意思形成にぴったりの実践的知見が詰まっています。


『[ポイント図解]決算書の読み方が面白いほどわかる本(改訂2版)』
決算書の要点が図解でわかりやすくまとめられており、必要な情報だけをメモし、抽象的に捉えるトレーニングになります。


それでは、またっ!!

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