株価は史上級でも金利は0.75%時代へ。30〜40代の「人生P/L・B/S・CF」はこう書き換わる

みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。 

あなたの人生三表、金利0.75%時代仕様になっていますか?

日銀が「次の一手」として、政策金利を0.5%から0.75%に引き上げる可能性がかなり高まっています。政府も今回に関しては容認ムードで、「12月会合での0.75%」が現実味を帯びてきた状況です。
一方でマーケットを見れば、日経平均は5万1028円と3日続伸で高値圏。AI・半導体関連を中心に、株価だけ見れば「日本つよい!」と言いたくなるような相場になっています。

でも、ここで30代・40代の頭によぎるのは、
「株が上がってるのは嬉しいけど、
うちの住宅ローン・子どもの教育費・これからの投資、結局どうなるの?
という不安とモヤモヤではないでしょうか。

このブログでは、そのモヤモヤを“人生三表”という会計の考え方でまるっと整理していきます。
企業が決算で使う「P/L(損益計算書)・B/S(貸借対照表)・CF(キャッシュフロー計算書)」を、そのまま人生版にしてみるイメージです。

  • 人生P/L:毎月・毎年「いくら稼いで、いくら使っているか」(給料・生活費・教育費など)
  • 人生B/S:自分の「資産と負債のバランス」(預金・投資・住宅ローン・奨学金など)
  • 人生CF:「今月いくら現金が増えた/減ったか」(手元のお金の増減)

金利0.75%の世界になると、この三表それぞれにじわじわ効いてくる変化が出てきます。
特に影響が大きいのは、こんな3つのテーマです。

  1. 住宅ローン
    変動金利で借りている人、これから家を建てる・買う人にとって、「0.5%→0.75%」の差はどれくらい月々の返済に響くのか?
  2. 教育費
    学資保険・教育ローン・留学資金など、「子どもにかけるお金」をどう準備するか。
    低金利時代の常識のままで大丈夫なのか?
  3. 投資リターン
    株・投信・iDeCo・新NISAなどのリターンは、「金利0.75%」時代にどう考えればいいのか?
    現金・債券・株のバランスは見直すべきなのか?

この記事では、上の3つについて超ざっくり3パターンのシミュレーションをしながら、

  • 投資クラ(すでに投資している人)
  • これから家を建てる・買う層
  • 共働き子育て世帯

この3つのタイプを一気に巻き込んで、「自分の人生三表ならこう動くよね」というイメージを数字ベースで見える化していきます。

難しい数式や専門用語はできるだけ使わず、
「ボーナスいくら飛ぶ感じ?」「毎月の手取りどれくらい変わる?」という生活目線のリアルな話に落とし込んでいくので、投資初心者の方でも安心して読めるはずです。

読み終わるころには、
「株が上がってるからとりあえずハッピー」でも
「利上げ怖いから全部やめよう」でもなく、

『うちの人生P/L・B/S・CFは、こう組み直せばいいか』

と、自分なりの答えが一つ持てる状態になることをゴールにします。

目次

住宅ローン編──金利0.75%で「月いくら変わる?」

まず最初にチェックしたいのが、人生でもトップクラスに重い「住宅ローン」です。
家を買う・建てるって、「人生で一番大きな買い物」とよく言われますよね。つまりそれは、

  • 人生P/L:毎月の固定費をガッツリ決める
  • 人生B/S:数千万円レベルの負債を一気に増やす
  • 人生CF:35年くらい、ずっとお金が出ていくルートを作る

ということでもあります。

ここでは、「金利0.5% → 0.75%になったら、ローン返済はどのくらい変わるのか?」を、
できるだけシンプルな数字でイメージしていきます。

今ローンを組んでいる人:月いくら増えるイメージ?

まずは、すでに住宅ローンを組んでいる人(特に変動金利)のイメージから。

ここでは「ざっくりイメージ用」として、

  • 借入額:3,000万円 / 4,000万円 / 5,000万円
  • 返済期間:35年
  • 金利:0.5% → 0.75%

という前提で、毎月返済額がどれくらい変わるかをざっくり計算してみます(ボーナス返済なし、元利均等=毎月同じ金額を払うタイプ)。

▶ 毎月の返済額のざっくりイメージ

  • 借入3,000万円
    • 金利0.5% :月 約7.8万円
    • 金利0.75% :月 約8.1万円
      差は月 約3,000〜3,500円アップ
  • 借入4,000万円
    • 金利0.5% :月 約10.4万円
    • 金利0.75% :月 約10.8万円
      差は月 約4,000〜4,500円アップ
  • 借入5,000万円
    • 金利0.5% :月 約13.0万円
    • 金利0.75% :月 約13.5万円
      差は月 約5,000〜5,500円アップ

「え、思ったより少ない?」と感じるかもしれませんが、
ポイントは“月3,000〜5,000円が、35年間ずっと続く”というところです。

  • 月3,000円アップ × 12ヶ月 × 35年 ≒ 約126万円
  • 月5,000円アップ × 12ヶ月 × 35年 ≒ 約210万円

つまり、「ジュース1本分でしょ?」ではなく、長期戦で見ると100万単位の話になる、というのがまず1つ目のポイントです。

※実際の変動金利ローンは、金利の見直しタイミングや返済額の見直しルールがあるので、あくまで“イメージ用のざっくり計算”として見てください。

これから家を買う人:「予算」と「条件」はこう変わる

次に、これから家を買おうと思っている人。
この人たちにとっては、「金利0.75%時代」は“予算の線引き”そのものに関わる話になります。

さっきの数字から分かるように、

同じ3,000万円を借りるなら、
0.5%よりも0.75%のほうが、毎月の返済は数千円高くなる

ということは、逆に言うと、

「毎月9万円までならローンOK」という家庭だと、
金利が上がるほど借りられる金額は少し下がる

ということでもあります。

ざっくりイメージとしては、

  • 金利0.5%なら「3,000万円いけるね」と言われていた人が、
  • 金利0.75%になると、「同じ返済額なら 2,800〜2,900万円くらいにしておきましょうか」

という感じに、借入可能額が数%ほど目減りするイメージです。

ここで効いてくるのが、

  • 駅徒歩○分にこだわるか
  • 広さ・間取りを優先するか
  • 新築か中古か
  • 注文住宅か建売か

といった「条件の優先順位」です。

金利0.75%時代では、

「全部盛りの家」ではなく、
「うちの人生P/Lが耐えられる範囲でのベストな家」

を考えるモードに、一段ギアを落とすイメージが大事になります。

人生P/L・B/S・CFで見ると、家はこう効いてくる

最後に、住宅ローンを人生三表(P/L・B/S・CF)で見てみます。

■ 人生P/L(損益計算書)への影響:毎月の“固定費”が増える

  • 月 +3,000〜5,000円の世界は、
    →「サブスク2〜3個分」「スマホ代の半分〜1回線分」くらいのインパクト

つまり、何か1〜2個の固定費を見直せば、十分吸収できるレベルでもあります。

逆に言うと、

  • 金利が上がったのに
  • 他の固定費を一切見直さない

だと、じわじわ家計を圧迫していきます。

「ローン返済+サブスクだらけ」でP/Lがギチギチ

という状態にならないように、
金利0.75%なら、固定費も0.75%引き締めモードにするくらいの感覚がちょうどいいです。

■ 人生B/S(貸借対照表)への影響:総利息は100万〜200万円単位で増える

同じく35年ローンでざっくり計算すると、

  • 借入3,000万円の場合
    → 金利0.5%と0.75%の差で、総利息が約140万円増えるイメージ
  • 借入4,000万円の場合
    → 差は約180〜190万円
  • 借入5,000万円の場合
    → 差は約230万円

この「+〇〇万円」は、人生B/Sで見ると、

「本来なら自分の資産になったかもしれないお金」が
「銀行の利益として出ていく」

という意味でもあります。

だからこそ、

  • 繰上返済をうまく使う
  • ボーナス月だけ少し多めに返す
  • 35年ではなく30年にできないか検討する

など、“金利上昇=負け”ではなく、“どう受け流すか”を考えるフェーズに入ってきます。

■ 人生CF(キャッシュフロー)への影響:「毎月のゆとり」が目減り

キャッシュフロー的にはシンプルで、

  • 手取りが変わらないのに
  • ローン返済だけ数千円アップする

「毎月の自由に使えるお金」がその分小さくなるということです。

この「毎月のゆとり」が、

  • 教育費の積み立て
  • つみたてNISA・iDeCo
  • 旅行や趣味

などに回る“タネ銭”なので、ここが削られると、
将来の選択肢(子どもの進学・自分の老後・キャリアチェンジの自由度)が地味に狭まる可能性があります。


金利0.75%時代の住宅ローンをざっくり整理すると、

  • 今ローンを組んでいる人
    月3,000〜5,000円アップ × 35年=100万〜200万円の話
  • これから家を買う人
    「予算ギリギリ」だと、一気に苦しくなる可能性
  • 人生三表で見ると
    → P/L(毎月の固定費)、B/S(総利息)、CF(ゆとり資金)に
    少しずつだけど、確実に効いてくる

という世界になります。

ここで大事なのは、

「もう家は無理だ…」と悲観することではなく、
「うちの人生P/L・B/S・CFに合わせて、どんな家なら“戦える”か?」

という発想に切り替えることです。

次のセクションでは、同じ金利0.75%時代において、
「教育費」をどう考えるかを、また人生三表の目線で整理していきます。

教育費編──「子どもの夢」と金利0.75%のつき合い方

住宅ローンの次に、30〜40代の頭をモヤモヤさせるのが教育費ですよね。
「子どものやりたいことは応援したい」「大学までは行かせたい」
でも同時に、「塾や習い事、私立、留学って…一体いくらかかるの?」という不安もつきまといます。

ここでも、金利0.75%時代を人生三表(P/L・B/S・CF)の目線で整理してみます。

  • P/L(損益計算書):毎月の家計にどう効いてくる?
  • B/S(貸借対照表):奨学金など「借金としての教育費」をどう考える?
  • CF(キャッシュフロー):将来のまとまった出費をどう準備する?

を、できるだけシンプルな言葉&ざっくり数字で見ていきましょう。

「大学いくら?」をざっくり知っておくとラクになる

まず前提として、「大学に行く」となったときのざっくりコスト感です(文系・自宅生イメージ)。

  • 国公立大学:学費は年間約50万円強 × 4年で約220万円前後
  • 私立大学(文系):年間約80〜100万円前後 × 4年で約320〜400万円
  • これに加えて、仕送り・一人暮らしなら生活費も数百万円単位で乗ってくる

…と聞くと、「いや、そんなに…」と一瞬クラッとしますが、ここで大事なのは

いきなり全額準備しようとしない
「コツコツ積み立て+必要ならローン・奨学金」の組み合わせで考える

という発想です。

金利0.75%の世界では、「貯金だけでなんとかする」よりも

  • 早めに少額から積み立てる
  • 不足分をどう借りて、どう返すかを最初からイメージしておく

この2本立てが現実的な作戦になります。

人生P/L:教育費は“月いくらなら回せる?”から逆算する

教育費を考えるとき、つい

「大学までに〇〇百万円必要!」

という大きな数字ばかりに目が行きがちですが、
人生P/L(損益計算書)で見るなら、「月いくらなら回せるか?」がスタート地点です。

たとえば、

  • 月1万円を18年間(0歳〜18歳)積み立て
    → 1万円 × 12ヶ月 × 18年 = 約216万円
  • 月2万円なら
    → 約432万円

「え、月1〜2万円でも意外と貯まるじゃん」と感じませんか?

ここで金利0.75%時代にやりたいのは、

  • 住宅ローンや車のローンで固定費が増えるぶん
  • 他の出費を見直して、「教育費の積み立て枠」を先に確保すること

です。

「余ったら貯める」ではなく、
「教育費は固定費(先取り貯金)」としてP/Lに組み込む

こうしておくと、金利が少し上がっても、
「教育費の積み立てまで手が回らない…」という状態を避けやすくなります。

人生B/S:奨学金・教育ローンは“未来の自分の借金”として見る

次に、人生B/S(貸借対照表)の目線です。

教育費は、

  1. 親が積み立てや貯金で用意するお金(資産側)
  2. 奨学金・教育ローンとして借りるお金(負債側)

この両方の足し算で決まることが多いです。

金利0.75%の世界になると、

  • 住宅ローンや他の金利水準もじわじわ上がる
  • 教育ローンや一部の奨学金も、金利が前より高めになる可能性

が出てきます。

ここでのポイントは、

奨学金・教育ローンは「子どもの借金」というより、
“家族としてのバランスシートに乗る負債”だと意識しておく

ことです。

たとえば、

  • 親名義の教育ローン:親の負債
  • 子ども名義の奨学金:将来の子どものP/L・B/Sを圧迫

どちらにしても、家族全体で見ると将来の自由度を少し縛るものになります。

だからこそ、

  • 積み立てでいくらまでカバーするか
  • 奨学金はいくらまでならOKとするか
  • 「無利子」「低利子」をどこまで優先するか

を、ざっくりでも夫婦で共有しておくと、
後から「こんなに借りるつもりじゃなかった…」という後悔を減らせます。

人生CF:将来の“ドカン支出”に備えて、今のキャッシュフローを整える

最後に、人生CF(キャッシュフロー)目線です。

教育費が怖いのは、

  • 普段はじわじわ(塾・習い事・模試・部活)
  • 数年おきにドカン(入学金・受験費用・大学進学)

と、小さな出費と大きな出費がミックスで襲ってくるところ。

金利0.75%時代では、

住宅ローン・車・教育ローンなど「返済」が増えるほど、
将来のドカン支出に対応するキャッシュフローの余力が削られる

ことになります。

ここで効いてくるのが、

  • ボーナスを全額“消費”しない
  • 「教育費用の口座」を分けて、そこに毎月自動でお金を移す
  • 進学のタイミングで一時的に出せる「現金クッション」を意識して貯めておく

といった、お金の流れを“見える化”する工夫です。

CFを整えておくと、

  • 第1志望に受かったけど、入学金がキツくて断念…
  • 留学や専門学校など、子どもが選びたい道をお金であきらめる…

といったパターンを、かなり避けやすくなります。


「子どもの夢」と「家計の現実」を両立させる

教育費は、「子どもの夢」と「家計の現実」がぶつかりやすいテーマですが、
人生三表で整理してみると、やることは意外とシンプルです。

  • P/L:
    → 教育費は「余ったら」ではなく、「先に確保する固定費」として組み込む
  • B/S:
    → 奨学金・教育ローンは“家族の負債”として、借りる上限をざっくり決めておく
  • CF:
    → 将来のドカン支出に備えて、「教育用のキャッシュフロー」を今から仕込んでおく

金利0.75%時代でも、

「なんとなく不安だから、考えるのを先送り」より、
「ざっくり数字を置いて、家族の方針を言語化」

しておくほうが、精神的にもだいぶラクになります。

次のセクションでは、
いよいよ「投資リターン × 金利0.75% × 株価5万円台」というテーマで、
人生三表にどう組み込めばいいのかを整理していきます。

投資リターン編──「株5万円台×金利0.75%」と、どう付き合う?

住宅ローンと教育費を見てきましたが、
「で、結局“投資”はどうすればいいの?」というのが、30〜40代の一番気になるところだと思います。

  • 日経平均は5万円台で“歴史的な高値圏”
  • 金利は0.75%に向かいそうと言われている
  • 新NISAやiDeCoで投資を始めた人も増えている

こんな状況だと、

「今から買うのは高値づかみじゃない?」
「利上げなら、やっぱり預金のほうが安心?」

と、迷いが出るのはごく普通です。

ここでは、“投資ガチ勢”ではなく、
「仕事もしながら、コツコツ資産を増やしたい普通の30〜40代」向けに

  1. 現金だけの人
  2. バランス型(現金+債券+株)
  3. 株多めの攻め型

という3パターンのざっくりイメージで、
金利0.75%時代の投資との付き合い方を、人生三表の目線で整理していきます。

パターン①「ほぼ現金」の人:P/Lは安心、B/Sはじわじわ目減り

まずは、いちばん多いかもしれない

「投資は怖いから、ほぼ全部預金か普通預金」

というケース。

金利0.75%になっても、
銀行の普通預金の金利が0.75%になるわけではありません(ここがややこしいところ)。
実際には、

  • 普通預金:ほとんど0%に近いまま
  • 定期預金:少し上がる可能性はあるが、それでも数%ではなく“0点何%”レベル

くらいに考えておいたほうが現実的です。

▶ 人生三表で見ると

  • P/L(損益):
    → 投資による上下がないので、精神的にはとてもラク
  • B/S(資産・負債):
    → インフレ(物価上昇)のぶん、預金の“実質的な価値”は少しずつ目減り
  • CF(お金の流れ):
    → 値動きのストレスはないが、将来の資産の伸びは控えめ

つまり、

「短期の安心感」はあるけれど、
「20〜30年単位で見ると、物価に置いていかれるリスク」

がある状態です。

パターン②「バランス型」の人:人生P/Lとメンタルに優しい王道

次に、

「預金も残しつつ、
つみたてNISAや投信でコツコツ投資もしている」

というバランス型。
たとえばこんな感じです。

  • 現金・預金:生活費半年〜1年分+当面の大きな支出分
  • 投資信託(インデックスなど):毎月積み立て
  • iDeCo:老後資金として少額ずつ

金利0.75%時代、そして株価5万円台の今でも、
この**「バランス型」はやっぱり王道**で、人生三表的にもバランスが良いです。

▶ 人生三表で見ると

  • P/L(損益):
    → 毎月の手取りから、
    • 必要な生活費
    • 教育費の積み立て
    • 投資の積み立て(新NISAなど)
      を“固定費”として割り振るイメージ
  • B/S(資産・負債):
    → 預金+投資+年金+自宅=**「将来に向けた資産のポートフォリオ」**になっていく
  • CF(お金の流れ):
    → 日々の値動きはあるけれど、
    「毎月一定額を自動で積み立て」していれば、
    相場を見続けなくてもOKな仕組みになる

ここで大事なのは、

「株が上がってるから増額」
「ニュースが怖いから全部やめる」

のように、感情でオンオフしないことです。

金利0.75%時代は、

  • 預金だけでは増えにくい
  • でも、無理なレバレッジ(借金して投資)はリスクが高い

という両方の特徴があるので、

「現金の安心」と「投資の成長」を、
自分のメンタルが耐えられる範囲で混ぜていく

というのが、現実的な落としどころになります。

パターン③「株多め攻め型」の人:P/LとCFが“ジェットコースター”になりやすい

最後に、最近増えている

「給与もそこそこ増えてきたし、
NISA枠フル活用で株・投信ガンガンいく!」

という“攻め型”の人。

もちろん、長期で見ればリターンが期待しやすいのは株式ですが、
金利0.75%時代+株価5万円台の今は、浮かれすぎ注意ゾーンでもあります。

▶ 人生三表で見ると

  • P/L(損益):
    → 含み益が大きいと気分もアガる
    ただし、ボーナスの使い道が“投資一択”になりすぎると、生活の満足度が下がることも
  • B/S(資産・負債):
    → 表面上は「資産多い!」と見えるが、
    株価が20〜30%下がると、一気にバランスシートがしぼむリスク
  • CF(お金の流れ):
    → 下落局面で「怖くなって売る」と、
    実現損が出てCFが一気にマイナスに振れる

攻め型の人ほど、
「どこまで下がっても、売らずにいられるか?」を冷静に考えておく必要があります。

そのためにおすすめなのは、

  • 「生活防衛資金(生活費6〜12ヶ月分)は、必ず現金でキープ」
  • 「“失っても生活が壊れない額”の中で株比率を上げる」

という、“守りから組み立てる攻め”の発想です。


「株だけ見て喜ぶ」から一歩進んだ視点へ

投資リターン編をまとめると、金利0.75%・株高の今こそ、

  • パターン① 現金だけ:
    → 短期の安心は大きいが、インフレに弱い
  • パターン② バランス型:
    → 人生P/L・B/S・CFのバランスがよく、「普通の会社員」にいちばん相性がいい
  • パターン③ 株多め攻め型:
    → リターンは魅力的だが、メンタルとCFの揺れが大きいので、“守りからの設計”が必須

という構図になります。

つまり、

「株が上がってるからとりあえず嬉しい」から、
「うちの人生三表と照らすと、どのパターンが心地いいか?」

という視点に、一段ギアを入れるタイミングがまさに今です。

結論:金利0.75%の世界でも、「人生三表」を持てば怖くない

株価は史上最高クラス、でも金利はじわじわ0.75%へ――。
ニュースだけ見ていると、「日本どうなるの?」と不安になったり、「株上がってるし、とりあえず大丈夫でしょ」と楽観したくなったり、気持ちが振り回されます。

でも、ここまで見てきたように、本当に大事なのは日経平均の数字そのものではなく、「あなたの人生P/L・B/S・CFがどうなっているか」です。

  • 住宅ローンは、月々数千円の差が35年で100万〜200万円クラスのインパクトになる
  • 教育費は、「なんとなく不安」から一歩進んで、月いくら積み立てるかを決めるだけで景色が変わる
  • 投資は、「株が上がってるから」でも「利上げが怖いから」でもなく、自分のメンタルと人生設計に合ったバランスを選ぶゲーム

言い換えると、

マクロ経済(世の中全体)はコントロールできない。
でも、人生三表(自分の家計)は、今日から少しずつ書き換えられる。

ということです。

もし今、

  • なんとなくお金のことがモヤモヤしている
  • 住宅ローンや教育費を「まあなんとかなるでしょ」で放置している
  • 投資はしているけど、「なんでこの配分にしてるのか」自分で説明できない

という状態なら、それは「人生三表がまだドラフト版のまま」なだけです。

完璧なエクセル表を作る必要はありません。
まずは紙一枚でもスマホのメモでもいいので、

  • 【人生P/L】毎月の収入と固定費・変動費を書き出す
  • 【人生B/S】資産(預金・投資・年金など)と負債(ローン・奨学金など)をざっくり並べる
  • 【人生CF】1年を通して、「お金が貯まる月」と「減る月」をイメージしておく

この3つを“見える化”するだけで、ニュースとの距離感が一段と落ち着きます。

日銀が0.75%に利上げしても、株価が5万円台から上下しても、
「うちの人生三表的には、このくらいなら想定の範囲」「ここが弱いから、来年はここを強くしよう」と、自分の軸で判断できるようになるからです。

そして何より大事なのは、

住宅ローンも、教育費も、投資も、
ぜんぶ「よりよく生きるための手段」であって、目的ではない

ということ。

  • 少し背伸びした家を買うのも
  • 子どもの習い事に投資するのも
  • 将来の自分のためにコツコツ投資するのも

ぜんぶ、「自分と家族がどんな人生を送りたいか」というストーリーがあってこそ意味を持ちます。

金利0.75%時代は、言い方を変えれば、

「なんとなくのノリ」ではなく、
「自分の人生とちゃんと向き合う人」が有利になる時代

です。

今日この記事をここまで読んだ時点で、あなたはもうそのスタートラインに立っています。
あとは、ほんの少しの時間をとって、自分の人生P/L・B/S・CFの“最新版”をつくってみるだけです。

株価のニュースを見るたびに不安になったり、SNSで他人の資産額にモヤモヤするよりも、
「うちの三表は今年こう改善できたな」と静かにニヤっとできるほうが、よっぽど豊かです。

金利0.75%でも、株価5万円台でも、
「人生三表」を手に持っている人の人生は、ちゃんと前に進んでいきます。
その一歩を、今日から一緒に踏み出していきましょう。

深掘り:本紹介

もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。

新版 正しい家計管理 林 總

・テーマ:人生三表の“元ネタ”に近い、家計を「経営」する発想をくれる一冊

公認会計士の著者が、「会社の会計」をそのまま家計に持ち込んだ名著の新版。
「どんぶり勘定は低収入より怖い」「家計も“黒字システム”を作るもの」という考え方で、
まさにこの記事で使った人生P/L・B/S・CFの発想を、ガッツリ深掘りして学べます

  • 収入の多さより「お金の流れの設計」が大事というメッセージが強い
  • ダブルインカム家計の管理法もあり、共働き世帯と相性◎
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2024年スタートの新NISAの仕組みから、具体的な商品選びの考え方まで、
初心者がつまずきがちなポイントを一冊でカバーしてくれます。

  • 図解多め&A5サイズでサクッと読める構成
  • 税金や制度のキモが「ここだけ押さえればOK」と整理されていて、30〜40代にちょうどいい情報量

はじめての日本国債 服部孝洋

・テーマ:金利・国債・日銀の動きが“ニュースレベル”でわかるようになる入門書

国債の仕組みを入り口に、債券・金利・日銀の政策・金融市場の動きまでをやさしく解説する新書。
「金利が上がると債券価格が下がるってどういうこと?」「日銀の政策って、私たちの生活にどう関係あるの?」といった素朴な疑問に答えてくれます。

  • 「金利はどうやって決まる?」「日銀の政策をどう予測するか?」など、ニュースでよく出るキーワードを基礎から整理
  • 2025年刊行予定で、金利の“最新モード”に対応しているのが強み
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働く妻・扶養内の妻・専業主婦・離婚経験のある妻まで、「妻」という立場にフォーカスしたお金の本。
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マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから超ビギナーが今すぐやること教えてください 黒田尚子

・テーマ:数字が苦手でも、お金の全体像を“サクッと”つかめるマンガ入門

タイトルは長いですが、中身はとてもシンプル。
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家計管理・貯金・保険・投資などお金の基本をマンガで一気におさらいできる一冊です。

  • 30〜40代でもサクサク読めるストーリー仕立て
  • 収入はあるのに貯まらない…という“あるある”パターンから、具体的な改善アクションまで載っている

それでは、またっ!!

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