みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
実質賃金マイナスの今こそ、“ご機嫌KPI”で家計を管理してみませんか?
「給料は上がってないどころか、ニュースでは“実質賃金マイナス”って言ってるのに、なんでみんな普通にお金使ってるんだろう?」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか。
実際、日本ではここ数年、物価上昇のわりに賃金の伸びが追いつかず、実質賃金はマイナス圏をウロウロしてきました。一方で、TBS NEWS DIG が伝えるように、「個人消費はコロナ前よりも持ち直しつつある」「むしろ底堅い」というデータも出ています。(参考:TBS NEWS DIG)
「いやいや、お金ないって言いながら、みんな普通に旅行行ってるじゃん」
「ボーナスも増えてないのに、なんで自分もつい使っちゃうんだろう…」
このギャップの裏には、心理と会計(お金の見え方・記録のしかた)が深く関わっています。
- 日常は節約して、推しや旅行には全力投資する「メリハリ消費」
- コロナ禍で我慢してきた反動で一気に使う「リベンジ消費」
- 「今買わないと損するかも」「自分だけ置いていかれるかも」という不安からくる FOMO(Fear of Missing Out/取り残される不安)
こうした心理が、気づかないうちにあなたの行動を動かし、家計の貸借対照表(BS)をじわじわ劣化させているかもしれません。つまり、
- 貯金(資産)がじわっと減る
- クレカのリボ払いやローン(負債)がじわっと増える
という形で、「心の満足」と引き換えに家計の健康が少しずつ削られていくイメージです。
このブログでは、そんな「賃金は上がらないのに、なぜ消費は持ちこたえるのか?」という疑問を、
✅ 心理学(人の気持ち・行動のクセ)
✅ 会計(家計のBS/PLという“お金の決算書”の考え方)
この2つのレンズで、やさしくひも解いていきます。
しかも今回は、単なる読み物では終わりません。
記事の後半では、あなた自身の“浪費トリガー”を数値化できるチェックリスト(シート案)も紹介します。
- どんな場面で、自分は財布がゆるくなりやすいのか
- その結果、家計のBSがどのくらいダメージを受けているのか
- それを、どうやって「ご機嫌を守りつつソフトに修正」していけばいいのか
を、できるだけシンプルに見える化していきます。
ポイントは、「ムダ遣いを全部やめろ!」ではなく、
「ご機嫌をKPI(指標)にしながら、お金との付き合い方をチューニングする」
という発想です。
- 推しのライブに行く
- 友達とのご飯でリフレッシュする
- ちょっといいホテルで週末を過ごす
こういう「人生のQOLを上げる消費」まで削ると、心がしんどくなりますよね。
だからこそ、どこを削って、どこに集中投下するのか。
そのバランス感覚を、心理×会計で一緒に磨いていきましょう。
この記事を読み終わる頃には、
- ニュースの「実質賃金」「個人消費」という言葉が、前よりスッと入ってくる
- 自分の浪費パターンが客観的に見えてくる
- 「お金を使う/使わない」の判断が、ちょっとだけ冷静にできる
そんな感覚を持ってもらえるはずです。
目次
人は「数字」ではなく「気分」でお金を使う生き物

ニュースでは「実質賃金マイナス」「物価高」「消費は底堅い」みたいな言葉が飛び交いますが、多くの人の頭の中はそんなにカッチリとは動いていません。
- 今年の賃金は実質でマイナス〇%だから
- それに対して支出は〇%だから
こんなふうに冷静に計算してから、お金を使う人はほとんどいませんよね。
実際はもっとシンプルで、
「今月、なんか頑張ったし」
「これを逃したら一生後悔しそう」
「みんな行ってるし、私も行きたい」
という「気分」と「雰囲気」で財布が開くことがほとんどです。
ここではまず、賃金が上がっていないのにお金を使ってしまう、3つの代表的な心理パターンを見ていきます。
メリハリ消費——「ここだけは譲れない!」に全集中
最近よく聞くのが「メリハリ消費」という言葉です。
これは、
- 日常のスーパーは特売商品で節約
- 外食は基本控えめ
- でも、推しのライブ遠征・テーマパーク・推し活グッズにはガッと使う
みたいな、「ケチるところはケチるけど、使うところは盛大に使う」というスタイルです。
この背景には、お金の絶対額よりも、「満足感」を優先したいという気持ちがあります。
- コンビニスイーツを3回我慢しても、推しのライブ1回には勝てない
- 5000円の飲み会3回より、1万円の特別ディナー1回の方が、自分の中では価値が高い
こんなふうに、頭の中で「コスパ=お金」ではなく、「コスパ=ご機嫌の上がり具合」で判断していることが多いんです。
会計的に見ると、
メリハリ消費は「支出をしっかり優先順位づけしている」とも言えますが、一歩間違うと、
- メリハリの「ハリ」部分だけがどんどん大きくなる
- 「メリ」の部分(節約)が思ったほどできていない
という状態になりがちです。
つまり、
自分では「ちゃんと節約してるつもり」
↓
実際の家計のBS(資産・負債のバランス)はあまり良くなってない
というズレが起きやすいのが、このメリハリ消費の怖いところです。
リベンジ消費——「あの時我慢した自分へのご褒美」
次は「リベンジ消費」。
コロナ禍で旅行や外食、イベントが制限されていた時期に、「落ち着いたら絶対○○する」という気持ちを溜め込んだ人も多いはずです。
- ずっと行けなかった海外旅行に、一気に行く
- 3年我慢していたライブ・フェスに、まとめて参戦する
- 結婚式や記念イベントを派手にやる
こうした動きは、「今までのガマンを取り戻したい」という心理的な反動です。
これはある意味、とても人間らしい行動です。
「我慢した分だけ、今取り返したい」というのは、心のバランスを取る自然な反応とも言えます。
ただし、お金の世界では、
「過去のガマン」は、今の財布には入金されない
という冷酷なルールがあります。
- 我慢した期間が長いほど、「ご褒美の規模」も大きくなりがち
- その結果、一時的にクレジットカードの利用額がガツンと増える
- ボーナスや将来の収入を「先取り」する形で支払い続けることになる
こうして、気づけば家計のBSの「負債」側(ローン・借入)がじわっと膨らむ可能性があります。
リベンジ消費自体が悪いわけではありません。
むしろ「ここはちゃんと使う」と決めた一撃は、人生の満足度を高めてくれます。
大事なのは、
- 「どこまでが自分の許容ラインか?」
- 「今回のリベンジで、家計の負債はどのくらい増えるのか?」
を、ざっくりでも数字で把握しておくことなんです。
FOMO——「自分だけ損したくない」という焦り
3つ目は「FOMO(フォーモ)」、
Fear Of Missing Out の略で、「取り残される不安」「機会を逃すのが怖い」という心理です。
- SNSで、友達が旅行やイベントを楽しんでいるのを見る
- 「限定」「先着」「今だけ」などの言葉に反応してしまう
- 「自分だけ行かないのは、なんか負けた気がする」と感じる
この感覚、心当たりはありませんか?
FOMOが働くと、人は「損をしたくない」気持ちで動きやすくなります。
- 本当はそんなに欲しくないものでも、「今だけポイント還元」と言われると買ってしまう
- 「みんな買ってる」「バズってる」が背中を押してくる
- 自分の残高よりも、「逃したくない気持ち」が強くなる
会計的に見ると、FOMO消費は、
「未来の自分のキャッシュフロー(お金の流れ)を、今の不安で切り売りしている」
とも言えます。
- 分割払いやサブスクを増やしてしまう
- 「月々たった○○円ならいいか」で契約する
- 気づいたら固定費がじわじわ増えている
この結果として、家計のBSのうち「将来の支払いの約束」だけが増えていく状態になりがちです。
ここまで見てきた「メリハリ消費」「リベンジ消費」「FOMO」。
どれも別に「ダメな消費」ではありません。
どれも、人間らしい、自然な心の動きから生まれています。
問題なのは、
心の中の「満足度メーター」が上がっているとき、
家計の「BSメーター」がどれくらい下がっているか、
自分で把握できていないこと。
このギャップが大きくなるほど、
- 「そんなに贅沢しているつもりはないのに、お金が貯まらない」
- 「数字を見てびっくりする」
という現象が起きやすくなります。
次では、
こうした心理的な消費が、具体的にあなたの家計のBS(資産・負債)をどう変化させているのかを、もっとわかりやすく「見える化」していきます。
見えないところで「家計のBS」がじわっと傷んでいく仕組み

前セクションでは、
- メリハリ消費
- リベンジ消費
- FOMO(取り残される不安)
といった心の動きが、財布をゆるくする流れを見てきました。
ここからは、もう一歩だけ会計寄りの話をします。
といっても、難しい専門用語はほぼ使いません。
テーマはズバリ、
「その消費が、あなたの家計の“健康診断書”をどう変えているか?」
です。
会計の世界では、この「家計の健康診断書」のことを、
BS(バランスシート/貸借対照表)と呼びます。
家計のBS=あなたの「お金の筋肉量チェックシート」
まず、家計のBSをすごくざっくり言いかえると、
資産(持っているもの) − 負債(借りているもの) = 自分の正味のゆとり
をまとめた表です。
- 資産の例
- 銀行預金
- 現金
- 積立NISAや投資信託
- 会社の持株会
- 退職金の見込み など
- 負債の例
- 住宅ローン
- 教育ローン
- クレジットカードの分割・リボ残高
- 自動車ローン など
これらを一枚の紙に書き出すと、
「自分のお金の筋肉量」が見えてきます。
多くの人が気にするのは、
- 今月いくら入って、いくら出たか(収支)
つまりPL(損益計算書)寄りの視点です。
「今月はなんとか黒字」「今月はちょっと赤字だったな」…というやつですね。
でも、本当に効いてくるのは、
「ここ数年で、貯金と借金のバランスがどう変わってきたか?」
というBSの変化の方です。
- 収入と支出はそこまで変わってないのに
- 気づいたら貯金が目減りしていて
- 気づいたらローン・分割・サブスクが増えている
この状態が続くと、表面的には「なんとか回っている」ように見えても、
中身の筋肉量はじわじわ落ちている、ということになりかねません。
メリハリ・リベンジ・FOMOがBSをどう削るか
ここまでを踏まえて、セクション1の3つの心理が、
家計のBSをどう動かすのかを、ゆっくり見てみます。
メリハリ消費の場合
メリハリ消費の典型パターンは、
- 「日常は節約しているつもり」
- 「だから、ここぞという時は使ってOK!」
というロジックです。
このとき起こりがちなのが、
- 日常の「メリ」が思ったほど数字に効いていない
- 一方で、イベントや推し活の「ハリ」がドンッと大きい
というズレです。
数カ月単位で見ると、
- 使ったつもりはないのに、貯金がじわっと減っている
- 「今月もボーナスを少し取り崩せばOK」と、自分に言い聞かせる
こうして資産側(貯蓄)がゆっくり削れていく。
心理的には「ちゃんと節約しているから大丈夫」と思っているので、
BSの悪化に気づきにくいのがポイントです。
リベンジ消費の場合
リベンジ消費の怖さは、「一撃の重さ」です。
- 久しぶりの海外旅行で、50万〜100万円クラス
- 結婚式やハネムーンで、数十万〜数百万円
これを、
- 一括で貯金から払う → 資産がドンと減る
- 分割やローンで払う → 負債がドンと増える
のどちらかの形でBSに反映させることになります。
もちろん、人生の大イベントや、長年の夢にお金を使うのは素敵なことです。
ただし会計的には、
「リベンジにどれくらいのダメージを許容するか?」
を決めずに動くと、
- 貯金が一気に目減り
- その後の数年、ずっとカードやローンを払い続ける
といった状態になりやすい。
「ご機嫌の急上昇」と引き換えに、「お金の筋肉」がガクッと落ちるイメージです。
FOMO消費の場合
FOMOは、一撃型というよりじわじわ型のBSダメージです。
- 「月々たった3000円ならいいか」で入るサブスク
- 「分割手数料無料だから」と組む分割払い
- 「あと払いOK」に甘えて、来月以降に先送り
1つ1つは小さくても、数と期間が増えるとかなり効いてきます。
- 固定費が知らないうちに毎月1万〜2万円増えている
- カード明細の「あと払い・分割・サブスク」がズラっと並ぶ
- 今の収入が増えても、自由に使えるお金が増えた感じがしない
これは、家計のBSでいうと、
「将来の支払いの約束(負債)」がじわじわ積み上がっている状態
です。
「なんとなく大丈夫」に見えてしまう3つの要因
ここまで読んで、
「いやでも、生活できているし、そんなにヤバい感じはしないけど…?」
と感じた人もいると思います。
実は、それも自然な感覚です。
なぜなら、BSの悪化は「ゆっくり・静かに」進むことが多いからです。
特に今の日本の家計では、次のような要因が重なって、
- キャッシュレスの「痛みゼロ」効果
- タッチ決済、スマホ決済、サブスク決済
- その場で「財布から減った感」がない
- 後から明細を見て、ようやく現実に気づく
- ボーナス&定期収入がクッションになってしまう
- 「最悪、ボーナス当てればいいや」と考えてしまう
- 実際、ボーナスでなんとか回ってしまう
- 結果として、BSの悪化が表面化しにくい
- コロナ期の貯蓄や、これまでの預金が“貯金クッション”になっている
- コロナ禍で外出を控えた時期に貯金が増えた世帯も多いとされます
- その「貯金クッション」を少しずつ削りながら消費を維持しているイメージ
- 統計でも、家計の貯蓄率の低下が指摘されています
こうしたクッションのおかげで、
- 「実質賃金はマイナスなのに、消費はそこまで落ちない」
- 「数字はじわじわ悪化しているのに、体感はまだ平気」
という状態が起こりやすくなります。
ここまでをまとめると、
- 家計のBSは、「今の生活」よりも「数年後の自分」を映す鏡
- メリハリ消費・リベンジ消費・FOMO消費は、それぞれ違う形でBSを削る
- キャッシュレスやボーナス、貯金クッションのせいで、悪化に気づきにくい
という流れでした。
大事なのは、
「お金を使うのが悪い」のではなく、
「その結果、家計のBSがどう動いたかを一度も見ていない」
ことです。
次では、
いよいよあなた自身の“浪費トリガー”を数値化するチェックリスト&簡単なシート案を紹介します。
- どの心理パターンで
- どんな場面で
- いくらぐらいBSにダメージを与えているのか
を、初心者でもできるレベルで一緒に見える化していきましょう。
自分の「浪費トリガー」を数値化するチェックリスト

ここまで読んで、
- 「メリハリ消費もリベンジ消費もFOMOも、ぜんぶ心当たりある…」
- 「でも、結局どこから直せばいいの?」
と感じた人も多いと思います。
そこでこのセクションでは、
✅ 自分のお金の使い方の「クセ」を
✅ できるだけカンタンに数字で見える化する
ためのチェックリスト&ミニ家計シートを紹介します。
完璧にやる必要はまったくありません。
「ざっくりでいいから見える化してみる」ことが大事です。
まずは「浪費トリガー診断」チェックリスト
最初のステップは、
「自分はどんな場面で財布がゆるむのか?」を知ることです。
下の項目を読んで、
当てはまるものに「○」をつけてみてください(いくつでもOK)。
① メリハリ消費タイプ
- 日常の食費や日用品は、なるべく安く済ませているつもりだ
- 「ここだけは譲れない趣味・推し・イベント」がある
- そのジャンルでは、値段よりも「満足度」を優先しがち
- 「普段節約してるから、このくらい使ってもいいよね」と思う場面が多い
- 気づけば、そのジャンルへの年間支出がけっこう大きい
② リベンジ消費タイプ
- 「コロナの間ガマンしてきたし…」という理由でお金を使ったことがある
- 我慢していた期間が長いほど、「一発で派手に使いたくなる」
- 大型出費(旅行・イベント・家電など)は、「今まとめてやっちゃえ」と考えがち
- 「この思い出はプライスレス」と自分に言い聞かせることが多い
- クレカの利用額が、一時的にドンっと増えた月がある
③ FOMO(取り残され不安)タイプ
- 「限定」「先着」「今だけ」という言葉に弱い
- SNSで友達の旅行やイベントの投稿を見ると、自分も行きたくなる
- 「みんな持ってるから、自分も買っておいた方がいいかな」と感じることがある
- サブスクや月額サービスを、「とりあえず試してみるか」で契約しがち
- 毎月の固定費(サブスク・月額課金)が意外と多い
○が多かったところが、あなたの“浪費トリガー”が発動しやすいゾーンです。
- メリハリ消費タイプ → 「推し・趣味・イベント」に弱い
- リベンジタイプ → 「過去のガマンを取り戻す」ときにドカンと使う
- FOMOタイプ → 「みんな」「今だけ」「限定」に反応してじわじわ使う
まずは、
「自分はどのパターンでBSを削りやすいのか?」
をざっくりつかむところから始めましょう。
ざっくり家計BSシート——A4用紙1枚でOK
次に、あなたの家計BSをざっくりでいいので書き出すシート案を紹介します。
ノートでも、Excelでも、スマホのメモでも大丈夫です。
見出しは、この3つだけでOK。
- 今の「貯金・資産」
- 今の「ローン・借金・将来払うお金」
- 毎月の「固定費」
1)今の「貯金・資産」
- 普通預金:__万円
- 定期預金:__万円
- 証券口座(投資信託など):__万円
- その他(社内持株会・iDeCoなど):__万円
ざっくりで構いません。
「だいたいこのくらい」とわかればOKです。
2)今の「ローン・借金・将来払うお金」
- 住宅ローン 残高:__万円
- 車のローン 残高:__万円
- 教育ローン 残高:__万円(あれば)
- クレカのリボ・分割残高:__万円
- その他の借入:__万円
ここも、「正確に1円単位」なんていりません。
「自分はいま、トータルでどのくらい“将来払う約束”を抱えているか」が掴めれば十分です。
3)毎月の「固定費」
- 家賃 or 住宅ローン返済:__円
- 通信費(スマホ+ネット):__円
- 保険:__円
- サブスク(動画/音楽/アプリ/オンラインサロンなど合計):__円
- その他の毎月必ず出ていくお金:__円
ここまで書けたら、
(資産の合計) −(ローンなど負債の合計) = 自分の「今のゆとり」
をざっくり出してみてください。
この「ゆとり」が、あなたのお金の筋肉量(=家計のBSの現在地)です。
「ご機嫌KPI」を決めて、浪費トリガーをゆるく抑える
最後に、心理×会計っぽい「オチ」をつけます。
お金の本ではよく、
- 「ムダ遣いをなくそう」
- 「浪費をゼロにしよう」
と言われますが、
それをガチガチにやると、心がしんどくなる人も多いです。
そこでこのブログでは、あえてこう提案します。
「ご機嫌もKPI(指標)の一つとして設定しよう」
ここでいう「ご機嫌KPI」は、例えばこんなイメージです。
- 月に1回は、心から楽しめる“ご褒美デー”を作る
- 年に1〜2回は、思い出に残るイベントや旅行にお金を使う
- 推し活や趣味には、月○円までは堂々と使う
つまり、
「まったく使わない」のではなく
「どこまでなら、BSを壊さずにご機嫌も守れるか?」
のラインを、自分で決めておくということです。
具体的なステップ例
- さっき計算した「今のゆとり(資産−負債)」をざっくり把握する
- そこから逆算して、
- 「趣味・推し・リベンジ・FOMO系に、月いくらまで出せるか?」
を決める(例:月2万円まで、ボーナス時は+3万円まで etc.)
- 「趣味・推し・リベンジ・FOMO系に、月いくらまで出せるか?」
- その範囲内で、
- メリハリ消費は「この枠内でならOK」
- リベンジ消費は「年に1回、この範囲までOK」
- FOMO消費は「サブスク・分割は合計で月○円まで」
とざっくりルールを作る
ポイントは、「使う枠」を決めて、その中で気持ちよく使うことです。
- 罪悪感だらけの消費 → 満足度が下がる
- ルールの中での消費 → 「決めた中で楽しめている」という安心感が生まれる
その結果、
- ご機嫌KPI(心の満足度)も守りつつ
- 家計のBS(資産・負債のバランス)も大崩れしにくくなる
という「いいとこ取り」に近づけます。
ここでは、
- 浪費トリガーを知るチェックリスト
- ざっくり家計BSシート
- ご機嫌KPIの考え方
を紹介しました。
どれも完璧にやる必要はなくて、
「1つでもやってみる」ことが、ものすごく大きな一歩です。
最初の一歩としては、
- この記事を読みながら、頭の中で○×をつけてみる
- 今週末、5〜10分だけ時間をとって、資産と負債をざっくり書き出してみる
これだけでも、「自分のお金の使い方のクセ」がかなり見えてきます。
次のラストの結論パートでは、
「実質賃金マイナス時代に、どうやって“ご機嫌”と“家計の健康”を両立させるか?」
を、感情とロジックの両方からまとめていきます。
結論:実質賃金マイナス時代を「ご機嫌」と「BS視点」で生き抜く
ここまで読んでくださって、頭の中でなんとなく、こんな疑問が整理されてきたかもしれません。
「お金が増えていないのに、なぜ自分も周りも、そこそこお金を使っているのか?」
答えを一言でまとめると、
人は“数字”よりも、“ご機嫌”でお金を使うから
です。
メリハリ消費も、リベンジ消費も、FOMOも、全部「今の自分の気分」を大事にした結果です。
- 我慢ばかりだと、心が折れる
- 楽しみがないと、仕事も日常も続かない
- みんなとつながっていたい、取り残されたくない
そんな当たり前の気持ちが、財布を開かせています。
だから、心理だけを責めても意味がないんですよね。
「浪費する自分はダメだ」と責めるほど、ストレスが溜まって、また別の形でお金を使ってしまうからです。
一方で、会計の世界はとてもクールです。
- 実質賃金がマイナスなら、「入ってくる力」は弱いまま
- そこに、じわじわ支出や固定費が増えれば、BSは確実に削られる
- クレカの分割やローンは、「将来の自分の自由度」を少しずつ奪っていく
この「心の温度」と「数字の冷たさ」のギャップこそが、
今の日本の「賃金は上がらないのに、消費はまだ持ちこたえている」という、矛盾した風景をつくっています。
じゃあどうすればいいのか?
ここで大事になるのが、この記事のキーワードでもある、
ご機嫌KPI × 家計のBS視点
という組み合わせです。
- ご機嫌KPI
- 「ここまでは全力で楽しむ」「ここだけは推しに全振り」など
- 自分の心をちゃんと満たすための“ご褒美枠”を、あえて決めるもの
- 家計のBS視点
- 「資産 − 負債」で今のゆとりをざっくり把握する
- 「将来払う約束」が増えすぎていないか、ときどきチェックする
この2つを一緒に持てるようになると、
- 罪悪感だらけの消費でもなく
- ノーガードで突っ込む浪費でもなく
「自分の人生にとって必要なご機嫌を守りながら、家計の健康もじわじわ育てる」
というスタンスが取りやすくなります。
たとえば、
- 「推し活・趣味は、月○円までは“ご機嫌KPI枠”として堂々と使う」
- 「リベンジ消費は、年に1〜2回・総額○万円まではOKと決めておく」
- 「サブスクや分割払いは、合計で月○円までと上限を決める」
こうやって、「数字で守るライン」と「心を満たすライン」を自分で設計するイメージです。
実質賃金マイナス時代を生きる私たちにとって、
「もう一生お金を使わない」なんて極端な選択は、現実的じゃありません。
でも、
- 自分の浪費トリガーを知る
- 家計のBSという鏡で“今の自分”をざっくり見る
- ご機嫌KPIで、「ここまでは使っていい」と決めてあげる
これくらいなら、今日からでも少しずつ始められるはずです。
この記事は、あなたに「節約だけ頑張ってください」と言いたいわけではありません。
そうではなくて、
「あなたの人生にとって、本当に大事なお金の使い方はどこなのか?」
「そのために、どんな数字の守り方をしておくと安心か?」
を、一緒に考えるきっかけになればいいな、と思って書きました。
実質賃金がマイナスでも。
ニュースが暗くても。
あなたの毎日は、工夫次第でちゃんと「ご機嫌」にデザインできます。
そのための土台として、「心理×会計」で家計を見つめ直してみる——
これが、これからの時代をしなやかに生き抜く、ひとつの新しいスキルかもしれません。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『なぜ人はそれを買うのか? 新 行動経済学入門』
こんな人におすすめ
- 「メリハリ消費」「FOMO」とか、行動経済学っぽい話をちゃんと整理して知りたい
- 心理学よりも、「お金の行動」に絞って理解したい
内容・推しポイント
ニュース解説でおなじみの池上彰さんが、「人はなぜそれを買ってしまうのか?」を、行動経済学の視点からやさしく解説してくれる入門書です。
「損したくない」「みんなと同じが安心」など、セールや限定商品に弱くなるメカニズムが具体例付きでまとまっているので、ブログで触れたFOMOや“浪費トリガー”の背景理解にぴったり。
難しい数式はほとんど出てこないので、文系社会人でもサクサク読めます。「自分の消費行動を俯瞰して見たい人」にかなり参考になる一冊です。
『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』
こんな人におすすめ
- 「知識はあるのに、お金の行動が変わらない」タイプ
- 投資や資産形成を始めたいけど、怖さや不安が先に立つ人
内容・推しポイント
世界的ベストセラーの“お金の心理本”決定版。
本書のテーマは、「頭の良さより“心の扱い方”がお金を決める」というシンプルだけど強烈な事実です。
・宝くじに夢を見る人
・地味にコツコツ増やせる人
この差は、知識というより「お金に対するストーリーの違い」なのだと、実話ベースで語られます。
ブログで書いた「ご機嫌KPI」「家計のBS」という考え方とも相性がよく、
「数字だけじゃなく、自分のマインドセットも整えたい」
という方むけです。
装丁もおしゃれで、「どうせなら長く読み返せる一冊が欲しい」と思った方への本です。
『「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法』
こんな人におすすめ
- 「お金のことになると不安が暴走する」
- 「頑張っているのに“自分はダメだ”と思ってしまい、自己投資にもブレーキがかかる」
内容・推しポイント
人気心理カウンセラーが、「自己肯定感」と「お金の不安」の関係に真正面から向き合った一冊です。
「どうせ自分なんて」「迷惑をかけたくない」といったメンタルノイズがあると、
- 割に合わない仕事を断れない
- セールストークに逆らえない
- “ご機嫌KPI”ではなく“他人から嫌われないKPI”でお金を使ってしまう
といった、もったいない行動につながります。
本書は、そのメンタルノイズを一つずつほどきながら、「お金も自分も大事にする使い方」に軌道修正していくワークが中心。
まじめな方とは相性バツグンで、
「心のケア×お金」を深堀りしたい方はぜひ。
『改訂新版 節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けない お金の超基本』
こんな人におすすめ
- 「そもそも税金・社会保険・投資の仕組みがあやふや…」
- お金の基礎用語を一冊で整理したい人
内容・推しポイント
発行部数60万部超えのロングセラーを、2023年の最新データで丸ごとアップデートした定番入門書。
給料明細の見方から、税金・保険・投資・年金まで、社会人の「これだけは知っておきたい」お金の基礎を、図解たっぷりでまとめています。
ブログで伝えた
- 「家計のBSを見る」
- 「固定費・将来の支払いの約束を意識する」
といった話を、制度面から支えてくれる“教科書”ポジションです。
「この記事でお金のことに興味が出たけど、まずは全体をざっくり知りたい」という読者が、最初の一冊として選びやすいので、アフィリエイト的にも置いておきたい鉄板本です。
『本気で家計を変えたいあなたへ<第6版> 書き込む“お金のワークブック”』
こんな人におすすめ
- 「チェックリストも読んだけど、実際に数字を書いて家計を整えたい」
- 自分の家計BSをちゃんと作ってみたい人
内容・推しポイント
家計本の超定番『本気で家計を変えたいあなたへ』シリーズの最新・第6版。
特徴は、“読む本”というより“書き込むワークブック”であることです。
- 現状の収入・支出・貯蓄・保険・ローンを整理
- 将来のライフプランをざっくりシミュレーション
- 自分専用の家計改善プランを作る
という流れが、シート形式で全部まとまっています。
ブログで紹介した
- 「家計のBSをざっくり書き出す」
- 「ご機嫌KPIとお金のラインを決める」
という実践パートを、さらに一段深く掘りたい読者向けの“次の一手”として超優秀。
「この記事の内容を、実際に自分の数字でやってみたい人はこの本へ」とつなげると、自然に「読後アクション」を取りやすくなります。
それでは、またっ!!
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