みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
あなたはもう、自分だけの“人生三表”を一枚に描いてみましたか?
AIだ、金利だ、物価だ、トランプ関税だ……ニュースを開くたびに経済ワードが飛び交うけれど、「で、結局オレの人生どう変わるの?」というところまではなかなか翻訳されてこない。給料は上がるって言うけど、スーパーに行けばまだまだ値上げの実感はあるし、住宅ローンや家賃もじわっと重たくなっている。ボーナス明細を見て一瞬テンションが上がったあと、「これ、数年後も続くんだっけ?」とふと不安になる——そんな30代が、いま日本にはかなりの人数いるはずです。
シンクタンクの世界経済見通しをざっくり眺めると、「高めの賃上げは当面続きそう」「一方で物価上昇はピークアウトして、実質賃金は少しずつプラスに戻る」「ただし米中関係と関税リスクはデカい」というのがメインシナリオになっています。ざっくり言えば、「働き手としての追い風はあるけど、世界経済は天気雨とにわか雨が混ざった不安定な空模様」。ここで大事なのは、「マクロの天気予報を、あなた個人の“設計図”にまで落とし込むこと」です。
この記事では、その設計図を「30代の人生三表」と名付けてみます。
- 給料=人材としてのPL(損益計算書)
どれだけ稼げていて、その源泉はスキルなのか、ポジションなのか、会社の景気なのか。 - 資産・負債=家計のBS(バランスシート)
現金・投資・持ち家・教育費・ローンなど、あなたの“財務体質”がどれくらい攻め/守りに振れているか。 - キャッシュフロー=時間とお金の流れ
毎月いくら残っているかだけでなく、「そのお金と時間を何に投下しているか」。
AI・金利・物価・関税といったマクロ要因が、この三表をどう“変形”させていくのか。この記事では、いくつかのざっくりしたシナリオを置きながら、「あなたのPL・BS・CFがどう動きそうか」をイメージできるように整理していきます。
そして最後に、この不安定な3〜5年を乗り切るための「今から3年でやるべき3アクション」まで落とし込むつもりです。
- 給料をどう伸ばすか(もしくは守るか)
- 金利上昇局面で、どんな資産と負債を持つべきか
- キャッシュフローと時間配分を、AI時代に合わせてどう組み替えるか
会計とかファイナンスと聞くと一気に眠くなるかもしれませんが(笑)、ここでは難しい数式も専門用語も使いません。すべてを「30代の人生の決算書」という1枚絵にして、マクロニュースを“自分ごと”に翻訳する——それがこの記事のゴールです。読み終わるころには、ニュースを見たときに「うわ、また難しそうな話だ」ではなく、「あ、これはオレの人生三表のここに効いてくる話だな」と、サクッと位置づけられるようになっているはずです。
目次
給料は「人材としてのPL」——日本の賃上げとAI時代の働き方

まずは、いちばん肌感に近いテーマ、「給料」から人生三表を見ていきましょう。ここでは、あなたの給料を会社でいうところのPL(損益計算書=儲けの成績表)になぞらえて整理していきます。「なんか難しそう」と思うかもしれませんが、要するに“自分という商品が、いまどれくらいの値段で売れていて、その値段はこれから上がるのか下がるのか”をシンプルに考えましょう、という話です。
いま日本の給料に起きていることを、ざっくり翻訳する
まずマクロの話を、30代の生活レベルに翻訳します。
- ここ数年、日本企業の賃上げ率は過去より明らかに高い水準が続いています。
- 一方で、物価(とくに食品・光熱費)が先にドーンと上がってしまったため、実質賃金(給料−物価)ベースではマイナスが続いている、というのが足元の姿です。
- ただし、シンクタンクや銀行の見通しでは、名目賃金の伸びが続き、物価の伸びが鈍っていくことで、2025年後半〜2026年にかけて実質賃金はプラスに戻る可能性が高いとされています。
同時に、日本は2024年にマイナス金利をやめ、2025年までに政策金利を0.5%まで引き上げていて、久しぶりの「金利のある世界」に戻っています。これは、「それなりに給料も物価も上がる経済になってきたので、超低金利をやめましょう」というメッセージでもあります。
つまり、30代から見た環境はざっくりいうと、
「名目の給料はそこそこ上がる。
でも物価のダメージがまだ残っていて、実感は“トントンか、ちょいマイナス”。
それでも数年かけて挽回していきそう」
というステージです。
「人材としてのPL」を描き直す:年収は“どこから”生まれている?
では、このマクロ環境のなかで、あなたの「人材としてのPL」をどう描くか。
会社のPLは「売上 − コスト = 利益」という形ですが、個人に置き換えると、ざっくりこうなります。
- 売上:会社からもらう年収(基本給+残業代+賞与)
- コスト:税金・社会保険料・通勤や仕事に必要な支出
- 利益:手取りベースで、自由に使えるお金
ここで大事なのは、「売上=年収」が何によって決まっているかを、もう一歩ほぐして見ることです。
- スキル(何ができる人なのか)
- ポジション(どんな役割・責任を持っているか)
- 業界・会社の稼ぐ力(そもそもパイの大きさ)
- 働き方(残業や副業など時間の使い方)
AIや自動化の研究を見ると、IT投資やAI導入は、全体として“人の労働時間を減らしやすい反面、賃金にはやや下押し圧力になりやすい”という傾向が指摘されています。
でも同じ研究で、「高スキル層や一部の職種では、AIはむしろ仕事の生産性を上げて、賃金にもプラスになりうる」とも言われています。要するに、
- AIに“置き換えられる仕事”に寄っている人 → 年収は上がりにくい・ポジションも不安定になりがち
- AIを“道具として使いこなす側”の仕事に寄っている人 → 同じ時間で成果を出しやすくなり、年収交渉の材料になりやすい
という二極化がじわじわ進みやすい、という話です。
あなたのPLを紙にざっくり書き出してみるなら、
「自分の今の年収は、どのくらいが“AIに代わられやすい部分”で、どのくらいが“AIを使うからこそ価値が出る部分”なのか」
を、まずラフに色分けしてみるイメージです。
AI×金利シナリオ別:「給料の伸び方」がどう変わるか
では、AIと金利がこれからどう動くかで、「人材としてのPL」はどう変わるのか。
細かい予測というより、“ざっくり3パターン”くらいでイメージしてみましょう。
パターンA:AI活用がハマって、年収も成長するコース
- 職種的にも、AIやツールを使うことで生産性が上がりやすい
- 会社としてもAI投資に前向きで、「人×AIセット」で売上を取りに行くスタイル
- 金利は上がるけれど、会社の稼ぐ力がついているので、むしろ「ちゃんと稼いでいる会社」として評価される側
このパターンでは、あなたのPLは「売上(年収)が右肩上がり、労働時間はジワジワ圧縮」という形になりやすいです。浮いた時間をスキルアップや副業に回せれば、さらにPLは分厚くなります。
パターンB:AIに仕事が削られ、賃上げの波に乗り切れないコース
- データ入力、定型レポート作成、単純な問い合わせ対応など、“AIに置き換えやすい”部分が大きい
- 会社のAI投資は「コスト削減寄り」で、「人を減らすためのAI」になりがち
- 金利がじわじわ上がる中で、業績が伸びず、賃上げの伸びが鈍くなりがち
このパターンでは、名目の給料はちょっとずつ上がるけど、物価やローン金利の上昇に追いつかない、という形になりやすい。PLでいえば、「売上の伸びが鈍く、コスト(生活費・金利)が上がるので、利益が薄くなる」イメージです。
パターンC:ローカル/対人サービスで、じっくり育つコース
- 介護・医療・保育・対面販売など、人との接触がメインで、AIが補助的に入ってくる仕事
- AIは事務作業や記録の効率化に入り、現場時間を減らす方向で効いてくる
- 金利や物価は効いてくるものの、賃上げの議論も比較的続きやすい分野
ここでは、給料の伸びは派手ではないけれど、長期的にじわじわ底上げされるパターンをイメージできます。PLとしては、「売上はゆっくりだが、安定して成長していく」イメージですね。
ここまでのポイントをまとめると、
- マクロでは、「名目賃金はそこそこ上がるが、物価との競争が続く時代」にいる。
- 金利が上がっているのは、「賃上げ+インフレがそれなりに続きそう」というサインでもある。
- AIは、「みんなの給料を一律に上げる/下げる存在」ではなく、仕事内容とスキル次第で、プラスにもマイナスにも振れうるレバーになっている。
だからこそ、30代がやるべきことは、
「自分のPLを、“AIに代わりやすい中身”から、“AIを味方にした中身”へ、3〜5年かけて組み替えていく」
という長期ゲームを意識することです。
資産・負債は「家計BS」——金利がじわ上がる時代の持ち物チェック

次は、あなたの資産(持っているもの)と負債(借りているお金)を、会社でいうところのBS(バランスシート=財産の一覧表)として見ていきます。
ここからの数年は、ざっくり言うと
- 賃上げはそこそこ続く
- 物価の伸びは少し落ち着く方向
- でも、金利は「ゼロ近辺」からじわじわ上にステージが変わっていく
という世界です。
この「金利がある世界」に戻ると、同じローン・同じ貯金でも“意味”が変わるのがポイントです。
だからこそ、「家計BSをどう組み立てるか」が、30代の人生にかなり効いてきます。
ざっくり「家計BS」を描いてみよう
まずはむずかしいこと抜きで、あなたの家計BSを紙にラフ書きしてみるイメージから。
資産(プラス側)
- 現金・預金(普通預金・定期預金)
- 投資信託・株・債券・iDeCo・NISA
- 会社の持株会・ストックオプション
- マイホーム(持ち家)や土地・その他の資産
負債(マイナス側)
- 住宅ローン
- 教育ローン・奨学金
- 自動車ローン・リボ払い・カードローン
- その他の借金
BSの基本はシンプルで、
資産 − 負債 = あなたの「純資産」
です。
30代のうちは住宅ローンなどで負債が多くなりがちなので、「純資産がマイナス〜ちょいプラス」という人も普通にいます。ここで大事なのは、「今マイナスかどうか」よりも、
この先3〜5年で、“プラスに向かう設計になっているか”
です。
金利上昇で何が変わる?——ローンと貯金の“立場逆転”
ここで、金利がじわじわ上がる世界が、家計BSにどう効いてくるかを整理しましょう。
ざっくりいうと、
- 借りている側(ローン):金利が上がるほど、支払い総額が増えやすい
- 貸している側(預金・債券など):金利が上がるほど、利息をもらいやすい
という構図です。
つまり、「借金の多い家計」ほど逆風になり、「預金・金融資産を持っている家計」には追い風になりやすい世界に変わります。
特に効いてくるのが、次の2つです。
① 住宅ローン:変動か固定か、期間はどれくらいか
- 変動金利で借りていると、将来の金利上昇の影響を受けやすい
- 固定金利だと、契約時の金利が続くので、「今後の金利アップリスク」をある程度避けられる
ここ数十年は金利ゼロ時代だったので、「変動一択でしょ」という空気も強かったですが、
金利が上がり始めると、「変動のままでいいのか」「一部を固定に変えるか」という見直しが、かなり効いてきます。
② 貯金・債券:利息が“ようやく意味を持ち始める”
逆に、預金や債券の側から見ると、「0.00%に近い世界」からは抜け出しつつあるので、
- 定期預金や個人向け国債の利率が、少しマシになっていく
- 「安全資産にも、そこそこ利息がつく」時代が戻ってくる
という変化がじわじわ出てきます。
もちろん、いきなり昔のような高金利時代になるわけではありませんが、「ローンはじわじわ重く、貯金には少しだけ追い風」というゲームバランスに変わっていくのは確かです。
AI・物価・金利が「家計BS」をどう動かすか——3つのざっくりパターン
では、AI・物価・金利の流れで、あなたの家計BSがどう変わっていきそうか。
ここも、細かい予測というより3パターンに分けてイメージしてみましょう。
パターンA:給料は伸び、負債はコントロールできている“攻めのBS”
- 年収がAI活用やスキルアップで右肩上がり
- ローンは「家」といった資産に紐づいていて、リボや高金利の借金はあまりない
- NISAやiDeCoなどで、毎月コツコツ金融資産を積み上げている
このパターンでは、金利が上がっても
- 住宅ローンの返済は計画の範囲内
- 一方で、投資や安全資産にそこそこ利息がつくことで、資産側がじわっと育つ
という形になります。結果として、「純資産が年々プラスに膨らむ」BSになっていきます。
パターンB:ローンが重く、貯金も少ない“借金偏重BS”
- 住宅ローン・自動車ローン・カードのリボなど、複数の借金を抱えている
- 貯金は心許なく、投資もほとんどしていない
- 給料の伸びも、物価・金利の上昇にやっと追いつくかどうか
ここでは、金利上昇がもろに“重さ”として乗ってくる可能性があります。
- ローンの返済額がじわっと増える
- 食費やエネルギーコストもそこまで安くならない
- 給料は上がっているのに、「毎月の余裕はなぜか増えない」
という状態になりやすい。
このパターンでは、早めに「借金の質と量をダイエットする」ことが、家計BSの最大テーマになります。
パターンC:貯金多め・投資少なめの“守りのBS”から、少しずつバランス調整
- 大きなローンはない/少ない
- 一方で、現金・普通預金の比率がかなり大きい
- 投資はちょっと怖くて、NISAもあまり触っていない
このパターンでは、
- 金利上昇で預金にも少し追い風が来る
- でも、インフレで物価がじわじわ上がる世界では、「現金だけ」だと価値が目減りしやすい
という問題があります。
つまり、「攻める必要はないけど、守り方をアップデートする必要がある」BSです。
30代が今チェックすべき「家計BSの3ポイント」
最後に、ここまでを踏まえて、30代が3〜5年を見据えて見直しておきたい家計BSのポイントを3つにまとめます。
① ローン:金利タイプと期間を把握する
- 自分の住宅ローン・教育ローンなどが、「変動か固定か」「いつまで続くのか」をまず把握する
- 金利上昇局面では、「総返済額がどれくらい動きうるか」をざっくりでいいので見ておく
- 不安が大きければ、金融機関やFPに「借り換え」「一部固定化」「繰上返済」のシミュレーション相談をしてみる
② 高金利の借金をダイエットする
- リボ払い・カードローン・消費者金融など、金利が高い借金から順にリストアップ
- 毎月のキャッシュフローを使って、「高金利のものから集中返済」の計画を立てる
- 場合によっては、低金利ローンへの借換えや、支出の見直しをセットで検討
③ 資産の“温度”を少しだけ上げる
- 現金・預金一本槍になっていたら、「生活防衛費+α」以外の部分を、NISAなどで分散投資する選択肢を持つ
- 投資は“ギャンブル”ではなく、「インフレ+金利のある世界で、お金の価値を守るための道具」と捉え直す
- いきなり大きく動くのではなく、「毎月1〜2万円から」「インデックス中心で」など、超小さくスタートするのもあり
ここまでが、AI・金利・物価の変化を踏まえた「家計BS(資産・負債)」の話でした。
- 金利が上がる世界では、「借金の重さ」と「資産の働き方」がガラッと変わる
- 30代の今こそ、ローンの質と、資産の“温度”をチェックしておくことが、未来の余裕を左右する
というイメージを持ってもらえればOKです。
キャッシュフローは「時間とお金の流れ」——AI時代の“使い方”をデザインする

最後は、キャッシュフロー(CF)=時間とお金の流れです。
ここまでで、
- セクション1:給料(PL)=どれだけ稼げるか
- セクション2:資産・負債(BS)=何を持ち、何を借りているか
を見てきました。
でも、人生の実感に一番近いのは、この「キャッシュフロー」かもしれません。
- 毎月、いくら入ってきて
- いくら出ていって
- どれだけ残って
- その「残り」と「時間」を何に使っているか
ここに、AI・金利・物価の変化をどう反映させるかが、30代の腕の見せどころです。
まずは「ざっくり家計CF」を書き出してみる
難しく考える前に、ざっくり家計のキャッシュフロー表を作ってみましょう。
紙に4行だけ書けばOKです。
① IN(入ってくるお金)
- 給料(手取り)
- ボーナス(12か月で割って月平均にしてもOK)
- 副業・配当・その他収入
② OUT(出ていくお金:固定費)
- 家賃・住宅ローン
- 水道光熱費・通信費
- 保険料・サブスク
- 保育料・学費 など
③ OUT(出ていくお金:変動費)
- 食費・日用品
- 交際費・飲み会
- 趣味・娯楽・旅行
- その他もろもろ
④ 残り
IN − OUT(固定+変動) = 毎月の「余り」
ここで大事なのは、この「余り」が
- どれくらいの額なのか
- どこに流れているのか(貯金?投資?ローンの繰上返済?それとも何となく消えている?)
を、“ざっくり数字”で把握することです。
完璧な家計簿はいりません。「だいたい月いくら残っていて、どこに消えているか」が分かれば合格です。
AI・物価・金利で「CFのクセ」はこう変わる
ここ数年〜これから数年にかけて、キャッシュフローに効いてくるのは、ざっくりこの3つです。
- 給料はそこそこ増えやすい(ベースアップ+転職市場の活発化)
- 物価は“高止まり〜ゆるやか上昇”で、下がりきらない
- 金利はじわじわ上がる=ローン返済や家賃にじんわり効く
これをCF視点で翻訳すると、
- IN(入ってくるお金)は増えやすい
- でも、OUT(特に固定費)は意外と下がらない
- その結果、「残り」を増やすには、“支出の設計”と“収入の構造”を同時にいじる必要がある
という状態になっているわけです。
さらにAIの広がりで、
- 単純作業が減り、「少ない時間で同じ成果」を出しやすくなる人もいれば
- 一方で、「時間は空いたけど、給料は増えない」パターンもある
というギャップも広がりつつあります。
だからこそ、「浮いた時間」をどう使うかが、今まで以上にキャッシュフロー設計に直結する時代になっています。
「時間CF」を一緒に考える:24時間の配分を“投資目線”で見る
お金だけを見ても限界があるので、ここで時間のキャッシュフローも一緒に見てみます。
平日の24時間をざっくり割ると、こんな感じになりがちです。
- 睡眠:6〜7時間
- 労働+通勤:9〜11時間
- 家事・育児・身支度:2〜3時間
- 自由時間:2〜4時間
ここでポイントは、「自由時間をどう使っているか」です。
- スマホ・SNS・動画で“とけている時間”が多いのか
- 本・勉強・副業準備など、“将来のPL・BSを強くする時間”がどれくらいあるか
AI時代のキャッシュフロー設計では、
「自由時間の一部を、“将来の収入アップ”か“将来の支出ダウン”につながる行動に振る」
ことが、とても効いてきます。
- スキルアップ(資格・語学・ITリテラシーなど) → 未来のPL(給料)を太くする
- お金の勉強・家計整理 → 未来のBS(資産・負債)とCF(支出)をラクにする
- 健康(運動・睡眠) → 医療費や働ける年数に効いてくる
AIは、「時間を浮かせる道具」としても使えるので、ここを意識しておかないと、
「AIで時間だけは浮いたけど、なんとなくスマホに吸われて終わった」
というもったいない状態にもなりかねません。
30代の「人生CF」をAI時代仕様にアップデートする3ステップ
では、具体的に何をすればいいか。
ここでは、初心者向けにシンプルな3ステップに整理してみます。
ステップ1:毎月の“最低ラインCF”を知る
- 「この生活レベルなら、とりあえず安心して暮らせる」というラインの生活費をざっくり計算
- 家賃・光熱費・食費・通信費など、生活の“土台”部分のコストを数字で把握する
- これをベースに、「今の給料でどれくらい余裕があるか」を見る
→ これで、「失ってはいけないCFの土台」が見えます。
転職や副業を考えるときも、この土台を知っているかどうかで、攻め方が変わります。
ステップ2:“余りCF”の使い道を意図的に3分割する
毎月の余り(手取り − 生活費)を、ざっくり3つに分けて考えます。
- 将来への投資(スキル・健康・人間関係)
- 資産形成(貯金・NISA・iDeCoなど)
- 純粋な消費(娯楽・旅行・趣味)
比率は人それぞれですが、目安としては
- 投資:資産形成:消費 = 3:3:4 くらいからスタート
- 「ボーナスだけは、投資+資産形成に多めに振る」など、自分ルールを決める
ここで大事なのは、「なんとなく残ったから貯金」ではなく、「残りCFの使い道をざっくり先に決めておく」ことです。
この「ざっくりルール」が、将来のPL・BS・CFを全部じわっと良くしていきます。
ステップ3:AIに“節約ツール”ではなく“時間を生むツール”として働いてもらう
AIを使うと、次のようなことが楽になります。
- 資料作成やメールのたたき台作り
- 家計簿のざっくり整理(レシート読み取りアプリ+メモなど)
- レシピや時短家事のアイデア出し
- 勉強の要約・質問対応
ここでのコツは、AIを「数百円の有料アシスタント」くらいの感覚で、“時間を生むために使う”ことです。
- 仕事で30分短縮できたら、そのうち15分をスキルアップに回す
- 家事で30分短縮できたら、そのうち15分を資産や家計のチェックに使う
こうやって、
AIが生んでくれた時間を、“未来のPL・BS・CFを強くする行動”に積み増していく
という癖をつけると、数年後の「人生三表」がかなり変わってきます。
ここまでが、キャッシュフロー(時間とお金の流れ)=人生CFの話でした。
- 毎月のIN/OUTと「余り」をざっくり数字で見る
- 自由時間も含めて、「どこに投資し、どこを削るか」を決める
- AIは「節約アプリ」ではなく、「時間を生むアシスタント」として使う
こう考えることで、ニュースで流れる「AI」「金利」「物価」というキーワードが、
自分の“人生CF”のどこに効いてくる話なのかが見えやすくなります。
結論:AIと金利に振り回されず、「30代の人生三表」を自分で握る
ここまで、
- 給料=人材としてのPL
- 資産・負債=家計BS
- キャッシュフロー=時間とお金の流れ
という3つの表で、あなたの人生を“決算書化”してきました。
ニュースを見ていると、「AIが仕事を奪う」「金利が上がる」「世界景気が減速」みたいなワードが並んで、
つい「自分はただのコマでしかないのかな……」と感じてしまいがちです。
でも、本当は逆で、
あなたは“自分株式会社”の社長でありCFO(お金の責任者)でもある
という視点を持てるかどうかが、ここからの3〜5年を分けます。
AIも金利も物価も、あなたにはコントロールできません。
でも、
- どんなスキルを磨くか(PL)
- どんな資産・負債を持つか(BS)
- どこに時間とお金を流すか(CF)
は、かなりの部分であなたが決められます。
ここからの「3年間でやるべき3アクション」を、あらためてシンプルにまとめておきます。
アクション1:自分の「人生三表」をA4一枚でラフに描いてみる
完璧じゃなくてOKです。
- PL:今の年収と、その中身(AIに代わられやすい仕事/AIを使うと伸びる仕事)
- BS:資産と負債の一覧(現金・投資・ローンなど)
- CF:毎月のIN/OUTと、「余り」と「自由時間」がどこに消えているか
これを1枚にラフ書きするだけで、「どこをいじれば効きそうか」が一気に見えてきます。
アクション2:PLを「AIに代わられる側 → AIを使う側」に3年かけて寄せる
- 週に1〜2時間、「仕事のための学び時間」をカレンダーに固定する
- AIツールを“怖がらずに触る”ことを、自分への最低ノルマにする
- 3年後、「今と同じ給料を、今より短い時間で稼げる自分」をゴールイメージに置く
ゴールは“すごい人になること”じゃなくて、「AIと一緒なら、今よりちょっとラクに・ちょっと高く売れる自分」になることです。
アクション3:家計BSとCFを「金利がある世界」仕様にリバランスする
- ローンの金利タイプ・期間・残高を一度全部書き出す
- リボや高金利ローンがあるなら、最優先でダイエット計画を立てる
- 現金だけに寄りすぎているなら、「生活防衛費+少しの余裕」を残しつつ、
少額からNISAなどでインデックス投資を始める
ここで大事なのは、
「一気に大きく動かない。でも、何も変えないままにもしておかない」
というスタンスです。
1年で劇的に変えなくていい。
でも、3年あれば「人生三表の形」は確実に変えられます。
AI・金利・物価・世界経済。
こうしたキーワードは、これからもニュースをにぎわし続けるはずです。
けれど、この記事を読み終えたあなたは、以前より少しだけ落ち着いて、
「これはオレのPLのここに効く話だな」
「これは家計BSに影響が出そうだな」
「このニュースは、CFのどこをいじればいいかのヒントだな」
と、“自分ごと”として位置づけられるようになっているはずです。
30代は、人生三表の「たたき台」をつくる時期です。
完璧な答えを見つける必要はありません。
ただ、「自分株式会社の社長として、三表を自分の手で描き直していく」という感覚を持てたら、それだけで大きな一歩です。
AIも金利も、世界経済の波も、すべてはあなたの人生三表を育てる「外部環境」にすぎません。
主役はいつだって、あなたのPL・BS・CFをどうデザインするかを選び続ける“あなた自身”です。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『AI時代の[お金を稼ぐ力]』本田健
▼どんな本か
AIが当たり前になった世界で、「給料に頼るだけじゃない稼ぎ方」「自分の強みの見つけ方」をやさしく解きほぐしてくれる一冊です。著者はお金と幸せの本で長年ファンの多い本田健さん。AIシフトで仕事の形が変わる今、「自分はどう稼ぐ?」を感情面も含めて整理したい人向けの“マインド設計図”になっています。
▼このブログとのつながり
記事で書いた「PL(給料)をAIに代替される側から、AIを使いこなす側へ寄せる」という話を、よりメンタル・価値観面から深堀りしたい人にぴったり。30代で「このままの働き方でいいのかな…」とモヤモヤしている人が読むと、行動に移す背中を押してもらえます。
「AI時代のキャリア不安が“行動のアイデア”に変わる本」
です。
『2030 未来のビジネススキル19 AIに仕事を奪われると感じたら読む本』友村晋
▼どんな本か
タイトル通り、「AIに仕事を奪われそう…」という不安に、かなり実務寄りに答えてくれる本です。2030年を見据えて、どんなスキルを身につけると価値が上がるのか、逆にどんな仕事が厳しくなるのかを、19のスキルセットとして整理しています。
▼このブログとのつながり
この記事では「人材としてのPLを、AIに代替されやすい中身→AIを使う中身へ変えていこう」と書きましたが、
この本はまさにその“具体例カタログ”。
- 何を学べばいいのか
- どんな働き方を目指せばいいのか
がイメージしやすくなるので、「言ってることは分かるけど、明日から何をしたら?」という人に刺さります。
「漠然としたAI不安を、“19個のチェックリスト”に変えてくれる本」
転職・副業・スキルアップを考えている30代に、かなり相性のいい一冊です。
『グローバルインフレーションの深層』河野龍太郎
▼どんな本か
ここ数年、世界中でインフレや金利のニュースが絶えません。この本は、**「なぜ世界同時に物価が上がったのか」「金融政策は何をしようとしたのか」**を、歴史と理論の両方から丁寧にひもとく一冊。日本の長期停滞とゼロ金利から、「金利のある世界」へ戻っていく流れも整理されています。
▼このブログとのつながり
ブログでは、インフレと金利を「家計BS(資産・負債)」と「CF(キャッシュフロー)」の文脈でざっくり説明しました。この本を読むと、
- なぜ金利がじわじわ上がる方向なのか
- それが今後の景気や賃上げにどう効くのか
がマクロ視点で腑に落ちるようになります。ニュースの「背景」が分かるので、投資やローンの判断にも自信が持てます。
「“なんとなく不安”だったインフレと金利が、『なるほど、そういう構造か』に変わる」
マクロ経済を一本ちゃんと押さえておきたい方に、教養として持っておきたい一冊です。
『お金の悩みは4マスで考える』山崎俊輔
▼どんな本か
人気FPの山崎俊輔さんが、お金の悩みを「4つのマス」に分解して考えよう、というシンプルなフレームを提案してくれる本です。20〜30代向けに、貯金・投資・保険・住宅などの悩みを、図と具体例たっぷりで整理してくれます。
▼このブログとのつながり
この記事の「人生三表」のうち、
- 家計BS(資産・負債)
- CF(毎月の入出金)
をもっと“実務レベル”に落とし込みたい人にはドンピシャです。
とくに、「NISAをやったほうがいいのは分かるけど、何から決めればいいの?」という“思考の整理”に困っている人には、4マスのフレームがそのまま使えます。
「難しい数式ゼロで、“お金との付き合い方”を地図にしてくれる一冊」
家計管理に苦手意識がある人ほど手に取って欲しい本です。
『図解「いいキャリア」の育て方 「5つの資」から考える人生戦略』青田努
▼どんな本か
キャリアを「お金」だけでなく、5つの資(お金・スキル・人間関係・実績・信頼など)という複数の資産で考えよう、という一冊。タイトル通り「図解」中心で、ワークシートも充実していて、ノートを取りながら自分のキャリアを棚卸ししやすい構成です。楽天ブックス限定の特典シートも用意されています。
▼このブログとのつながり
ブログでいうところの、
- PL:今の給料
- BS:自分が持っている「人・スキル・経験」の資産
を、キャリア軸で整理し直すのにぴったりです。
「給料だけじゃなく、“人生トータルの資産”としてキャリアを考えたい」という読者の“モヤモヤ”に、かなりフィットします。
「30代のキャリア迷子を、“5つの資”という地図で救ってくれる本」
人生三表の考え方と相性抜群です。
それでは、またっ!!
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