次のバズ飯は“味”で決まらない:粗利より先に勝敗を決める「物流」と「回転率」

みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。 

そのバズ飯、売れた瞬間に“回せる”準備できてる?

「コグマパン」「ラーティアオ」みたいな“海外発フード”、来そうだよね——って話はもう出てる。実際、Yahoo!検索データの分析から出た2026年のヒット予測キーワードにも、この2つが入ってる。

で、ここからが本題。
こういう“輸入トレンド飯”って、つい「味が勝負」「映えが正義」に見える。でも現場の勝負どころは、もっと地味で生々しい。

粗利の前に、物流で決まる。
なぜなら、当たった瞬間に起きるのは「売れる」じゃなくて「足りない」だから。足りないと、機会損失が出る。慌てて増産すると、今度は外したときに在庫と廃棄が襲ってくる。ここ、胃が痛くなるやつ。

たとえばコグマパン。韓国で話題の“さつまいもっぽい見た目”がウケて、日本でも広がり始めてるとされる。さらに国内では、ベーカリーチェーンが2025年9月1日〜10月31日の期間限定で商品化して、徳島県産「なると金時」ペーストを使う、といった動きも出た。
ここで見えてくるのが「味」より前の論点。さつまいもペーストの調達、紫いもパウダーみたいな副材料、成形オペレーション、冷凍・解凍の品質ブレ。おいしい以前に、同じ品質で回せるかが問われる。

ラーティアオ(辣条)も同じ。中国で人気のスパイシースナックで、小麦ベースのスティックに香辛料を絡めたタイプが定番、という整理がされている。
ただ“輸入系”は、もう一段ハードモード。食品添加物の扱い、表示、規制。報道・記事では、特定商品が「TBHQが含まれていた」として緊急回収に至った例が紹介されている。こういう事故は、売上の話じゃなくてサプライチェーンと管理体制の話で一撃だ。

この記事では、「海外発フードを当てにいく」ときに、味やSNSの前に見ておくべきポイントを、投資と会計の目線で分解する。
チェックしたいのは、たとえばこんなところ。

  • 原材料の縛り(代替が効く? 産地が偏ってない?)
  • 製造キャパ(手作業工程がボトルネックになってない?)
  • 物流の設計(冷凍・常温・賞味期限、どれが地雷?)
  • 回転率の作り方(売れた後に“追加で作れる”導線がある?)
  • 外したときの出口(値引き・転用・小ロット化の逃げ道)

「当たると儲かるが、外すと廃棄で死ぬ」——この尖った現実を、ちゃんと“数字の構造”に落としていく。

粗利より先に見るべきは「物流の形」だった

海外発フードを扱うとき、みんな最初に「原価いくら?粗利どれくらい?」って計算したくなる。気持ちは分かる。
ただ、コグマパン/ラーティアオみたいな“トレンド輸入”は、粗利表を作る前に 物流の制約 で勝負がほぼ決まる。

同じ商品でも、

  • 常温で回せるのか
  • 冷蔵・冷凍が必要なのか
  • 賞味期限が短いのか
    ここが違うだけで、「売れた・売れない」より先に、回せる量とスピードが変わる。
    味の戦いに見せかけて、現実は“運べるか・作れるか・捌けるか”の戦いだ。

まず分類:「温度帯」と「期限」で難易度が決まる

物流って言うとトラックの話に聞こえるけど、実務はもっと細かい。最初にやるべきは 商品の型を決める こと。

  • 温度帯:常温/冷蔵/冷凍
  • 期限:長い/短い(=見込み違いが即・廃棄に直結)
  • 壊れやすさ:割れる、潰れる、油が漏れる、匂いが移る
  • 検品のしやすさ:外見で判別できる?開封が必要?

この分類を一回サボると、後から地獄。
「売れた!増やそう!」で動いた瞬間に、冷凍庫が足りない、包材が追いつかない、検品工程が詰まる、みたいな“物流由来の失速”が起きる。

当たった瞬間に起きるのは「欠品」か「崩壊」

バズ飯の怖さって、売れ行きが読めないことじゃない。売れた後の挙動が荒いこと。

  • 需要が跳ねる
  • 追加発注したい
  • でもリードタイム・製造枠・輸送枠が固定
  • 結果:欠品 → 熱が冷める → 次に在庫だけが残る

この「欠品→増産→反動で在庫」の波は、会計にそのまま出る。
在庫が積み上がると、キャッシュが寝る。さらに期限が絡むと、評価損・廃棄損が一気に刺さる。
つまり、粗利が高くても 回転が止まった瞬間に“儲け話”が終わる

ここで効いてくるのが、製造キャパの“質”。
ラインで流せるのか、手作業比率が高いのか、包材が専用で代替できないのか。売れるほどにボトルネックが露出するタイプは、当たっても取り切れない。

外したときの「出口」を先に作ると、生存率が上がる

尖ったトレンド輸入は、外したら廃棄——になりやすい。
だからこそ、仕入れ前に考えるべきは“販売戦略”より 撤退戦 だったりする。ここ、現場の差が出る。

出口の例はこんな感じ。

  • 小ロット化:最初から発注単位を割れる設計にする(MOQと交渉)
  • 転用:単品で詰んでも、別メニュー・別チャネルに逃がせるか
  • 値引き耐性:値下げしてもブランドが死なない置き場所があるか
  • 返品・ロス契約:どこまでを誰が負担するか、最初に線を引く

“当たったら儲かる”はみんな分かってる。
差が付くのは、外したときに「損失が限定される設計」になってるかどうか。これができると、攻めの回数が増える。試せる数が増えると、結局当たる確率も上がる。

尖った“輸入トレンド飯”は、原材料・規制・製造キャパで死ぬ

「コグマパン」「ラーティアオ」が来そう、って空気はデータ側からも出てる。ヤフーの“ネクストトレンド予測2026”や、その紹介記事でも両方が挙がってた。
ただ、ここでワクワクしたまま仕入れに走ると、だいたい痛い目を見る。

理由はシンプルで、味の勝負に見せかけて“供給の勝負”だから。
しかも供給って、売上みたいにあとから盛り返せない。こけたら在庫と廃棄が残るだけ。

原材料は「一点依存」になった瞬間、ゲームオーバー

コグマパンは“さつまいもっぽい見た目と甘さ”が軸。ヤフー側の説明でも、さつまいも生地やスイートポテト餡、見た目の再現が特徴として整理されてた。
で、これが曲者。

トレンドに乗るとき、現場はだいたいこうなる。

  • さつまいも系の素材(ペースト・餡・パウダー)を一気に積む
  • 産地や規格が固定される(“この色味じゃないとダメ”とか)
  • 代替が効かない
  • 価格が上がる/入らない → 供給が詰まる

つまり、「売れる=追加発注」になった瞬間、材料が首を絞めてくる
ここで生き残るのは、味の工夫じゃなくて設計の工夫。

  • 代替可能な規格を最初から作る(色味・糖度・粒度の許容幅を持たせる)
  • 仕入れ先を2本持つ(同じ材料でも“ルート違い”を用意する)
  • “本命素材”を減らしても成立するレシピにしておく(見た目で勝てるなら、味の全部を背負わない)

このへん、会計で言うと原価率よりも、調達のボラティリティ(変動)を潰す作業。粗利が高くても、材料が入らなきゃゼロだからね。

ラーティアオは「規制・表示」が一発アウトの地雷原

ラーティアオは、スパイシーな中国スナックとして注目されてる一方で、輸入食品の怖さがそのまま出る領域でもある。

実際に日本国内では、指定外添加物(TBHQ)が検出されたとして「辣條(ラーティアオ)」が回収・返金対応になった例が公開されている。販売日や販売数量(7,620個)まで出てるタイプのやつ。
ここ、バズ以前に“即死ポイント”。

輸入フードで利益を吹き飛ばすのって、炎上より先に 回収
回収は売上を取り消すだけじゃなく、

  • 物流(回収の運賃・保管)
  • 返金
  • 取引先対応
  • 再発防止の検査体制

このコストがまとめて来る。で、二度目はもう棚が取れない。

対策は派手じゃないけど、効くのはこの辺。

  • 仕入れ前に「日本でNGの成分」を先に潰す(原材料表の段階で)
  • ロット管理ができる形で輸入する(追える単位で入れる)
  • 表示の翻訳を“それっぽく”で済ませない(ここケチると後で高くつく)

味の改善より、チェック表の改善のほうが利益に直結するタイプ。

製造キャパは「売れてから」じゃ遅い。物流の制約も刺さる

コグマパンの例だと、国内では冷凍便でセット販売する動きも出てる。PR TIMESの告知でも、発送方法が冷凍便、販売期間が2025年9月1日〜10月31日みたいに、売り方そのものが“冷凍前提”になってた。
冷凍って、単価は作りやすいけど、キャパの上限が急に低くなる。

  • 冷凍庫(保管)
  • ピッキング(凍った箱は地味に重い)
  • 梱包(結露・破損対策)
  • 配送枠(冷凍は枠が限られる)

さらに日本は物流側も制約が強まってる。国交省系の整理でも「2024年問題」として、2024年4月から時間外労働の上限(年960時間)規制がトラック事業に適用される、と明記されてる。
これ、トレンド飯にとっては地味に痛い。バズは“短期集中でどかっと動く”から、輸送力が足りない時期にぶつかると、そこで終わる。

だから製造キャパで見るべきは、設備の大きさより 詰まりポイント

  • 成形が手作業で、増員できない
  • 包材が専用で、欠品したら止まる
  • 冷凍・冷蔵の保管がボトルネック
  • 検品が遅くて出荷が切れない

「売れてから考える」は、だいたい間に合わない。
売れた瞬間に“回せる設計”ができてるところだけが、波を利益に変えられる。

勝ち筋は「回転率の設計」と「損切りの会計」で作れる

コグマパンやラーティアオみたいに、データ上も“来そう”と言われる海外発フードがある。実際、ヤフー系のトレンド予測として「コグマパン」「ラーティアオ」が挙がっている記事も出てる。
でも、ここで勝つ人は「当てる人」じゃない。当たった時に取り切れて、外した時に致命傷を避ける人だ。

その差は、センスじゃなくて設計で作れる。
キーワードは2つ。回転率損切りの会計

「粗利%」より「在庫日数」を見てる人が強い

トレンド飯でいちばん怖いのは、利益が出ないことじゃない。
売れてるのにキャッシュが消えること。これが起きるのは、在庫が膨らむとき。

なので、見るべき指標はこっち。

  • 在庫日数(何日分を抱えてるか)
  • リードタイム(追加発注が何日で届くか)
  • 欠品コスト(欠品したときに失う売上)
  • 廃棄コスト(外したときに残る損)

粗利が高くても、リードタイムが長いと「多めに積む」しかなくなる。結果、外したときの損がデカい。
逆に粗利がそこそこでも、在庫日数を短く保てて、追加が早いなら“勝ち残り”ができる。

ここ、投資の発想に近い。
リターン(粗利)より、破産しないリスク設計が先。

バズった瞬間に詰まるのは「輸送枠」と「保管」——だから売り方から逆算する

たとえばコグマパンは、日本では冷凍便で売る形が出ている。期間限定(2025/9/1〜10/31)で、発送方法が冷凍便という告知もある。
冷凍は便利だけど、回転率を上げるにはクセがある。

  • 冷凍庫の容量で上限が決まる
  • ピッキングと梱包の負荷が高い
  • 配送枠も“無限”じゃない

さらに物流全体もタイト化してる。トラック運転者の時間外労働の上限(年960時間)が2024年4月から適用、という国交省(運輸局)資料も出ている。
要は「売れたら何とかなる」が通りづらい。

だから“商品”じゃなく“売り方”を先に決めると生存率が上がる。

  • テスト販売は予約・受注に寄せる(需要の見える化)
  • セット販売にして出荷単位を固定する(現場が回る)
  • 販売期間を切る(在庫を抱える時間を短くする)
  • チャネルを分ける(欠品と在庫を片側で吸収しない)

バズ飯って、熱が高い間は「買えるかどうか」も体験になる。
欠品ゼロを目指すより、欠品しても機会損失が最小になる売り方にするほうが強い。

“外したとき”に差が出る:回収・廃棄を想定してPLを作る

ラーティアオは特に分かりやすい。日本でも「TBHQが検出された」として回収・返金になった例が出ていて、販売先や販売数量まで公開されている。
こうなると、粗利計算なんて一瞬で吹き飛ぶ。

なので、トレンド輸入は最初からPLを2本立てで考えると事故りにくい。

  • 通常シナリオ:売れた/欠品した/追加で回せた
  • 事故シナリオ:回収/返金/物流費/信用コストが乗った

この“事故シナリオ”を作っておくと、意思決定が速くなる。
仕入れを減らす、検査を増やす、販売を止める、切り替える。迷いが減る。

そして会計的には、ここがポイント。

  • 在庫が増えた瞬間、キャッシュが寝る(利益が出ても手元が減る)
  • 期限が絡むと、評価損→廃棄で最後にまとめて刺さる
  • だから「値引きしてでも回す」判断が、結果として損を小さくすることがある

“儲かるか”より、“死なないか”。
ここを先に握ってるチームほど、攻めの回数が増えて、最終的に当たりも引ける。

結論

バズる食べ物を見つけるのって、宝探しみたいで楽しい。
ただ、本当に差がつくのは「見つけた宝を、ちゃんと持ち帰れるか」なんだよね。

コグマパンもラーティアオも、話題になればなるほど、現場は“味”の話をしていられなくなる。
材料が足りない。倉庫が埋まる。冷凍庫の棚がもう空いてない。梱包が間に合わない。配送枠が取れない。
SNSの熱量は一晩で立ち上がるのに、供給網は一晩では増えない。ここが残酷。

だから、勝負の順番を変える。
最初に見るのは粗利じゃなくて、温度帯・賞味期限・壊れやすさ。つまり物流の型。
次に、材料の一点依存を崩す。代替規格を用意する。仕入れ先を二本持つ。MOQ(最小発注)を割る交渉も、できるなら先にやる。
そして製造。手作業工程がボトルネックなら、売れるほど詰まる。包材が専用なら、欠品した瞬間に止まる。ここも先に潰しておく。

会計の言葉にすると地味だけど、要はこう。
利益はPLに出る。だけど生死はキャッシュで決まる。
在庫が積めば、利益が出ていても息が苦しくなる。期限があるならなおさらだし、冷凍だと保管コストも地味に重い。
逆に、回転率が回っている店は、読み違いがあっても立て直せる。次の弾を撃てる。これが強さ。

輸入トレンドは「当てた人が勝つ」じゃない。
当たった後の波を、供給と物流で受け止めて、外した時は損を小さくして、また次を試せる人が勝つ。
たとえば、売れ残りの出口を先に作っておく。値引きしても死なない販路を持つ。別メニューに転用できる設計にする。回収が起きた時に追えるロット管理を徹底する。
派手さはない。でも、この地味が最後に効く。

次に「これ来るかも」と思ったときは、味の感想の前に一つだけ自問してほしい。
その商品、いまのチームの物流で“回る”?
回るなら勝負していい。回らないなら、回る形に直してからでいい。

バズは運っぽく見える。
でも、利益に変えるのは設計で決まる。

そして、設計って言うと難しそうだけど、やることは案外シンプル。
「追加で作れる導線」と「止めるスイッチ」を同時に持つだけ。
売れたら増やす、ではなく、“増やせる時だけ増やす”。外したら粘る、ではなく、“損が小さいうちに切る”。
この2つが揃うと、トレンドは怖いものじゃなくなる。むしろ、少しずつ当てにいける武器になる。

次のバズ飯、あなたが拾うなら。
味はあとで磨ける。先に磨くべきは、供給網と回転率だ。

深掘り:本紹介

もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。

『物流変革~物流を止めない。社会を動かす~』

「物流って結局、社会インフラなんだよな」を腹落ちさせてくれる1冊。現場の逼迫や構造問題を、ビジネス側の言葉でつかみ直せるので、“当たったら運べない”問題を現実の絵にしやすい。


『基本から始める物流「2024年問題」課題と対応-物流革新元年とするためにー 』

2024年問題を「ニュースで聞いた」から一段進めて、なぜ詰まるのか/何がボトルネックになるのかを整理したい人向け。記事の“物流で勝敗が決まる”パートに、そのまま補強材として効きます。


『しくみ・業務のポイントがわかる 現場で使える「SCM」の教科書』

“サプライチェーン”がバズワードで終わらない本。販売計画〜需給〜調達〜在庫のつながりが見えるので、「増産したのに欠品/在庫だけ残る」みたいな事故の原因が言語化できる。


『手にとるようにわかる 在庫管理入門』

在庫が苦手な人ほど効くやつ。適正在庫・発注・欠品・回転の基本がまとまっていて、記事で言っていた“粗利より在庫日数”の感覚を、数字と運用に落とし込めます。

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『可視化会計 本当の利益を掴む術』

トレンド輸入は「PLは良いのに金がない」が起きがち。これはまさにそこに効く。在庫・資金繰り・倒れないための見方に寄っていて、記事の“外すと廃棄で死ぬ”の怖さを、会計の視点から現実にしてくれます。

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それでは、またっ!!

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