みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
あなたが今もらっている“報酬”、本当にそれだけで満足ですか?
「この仕事、何のためにやってるんだろう……」
そんな問いがふと頭をよぎったことはありませんか?
頑張って働いても、給料日は一瞬で過ぎ去り、また同じ日々の繰り返し。なんとなくモヤモヤする――けれど、何が違うのかは分からない。そんなあなたへ、このブログは贈ります。
今回ご紹介するのは、知る人ぞ知る名著『仕事の思想』(田坂広志著)。
この本が教えてくれるのは、「働くことの本質とは何か?」という問いに対する、驚くほどシンプルで深い答えです。しかも、ただの精神論ではなく、働き方の“レベル”を明確に段階づけ、そこからどう上がっていくかという“地図”が示されています。
そして、この記事の最大の特徴はここから。
・働くことを“投資”と捉える視点
・キャリアを“会計的”に評価する視点
この2つを軸に、レベルごとの仕事観を深掘りします。
つまり、読み終わったときには「自分は今どのレベルにいるのか?」「次に進むには何を学び、何を捨てるべきか?」が明確になります。そして何より、「働くことが怖くなくなる」、そんな安心感とワクワクが手に入るはずです。
これからの時代、“給料だけ”では戦えません。
だからこそ今、自分自身の働き方にレバレッジをかけるタイミングです。
さあ、一緒に「報酬の再定義」へ、旅を始めましょう。
なぜ「給料」だけでは心が満たされないのか

働く=生活費? そこに潜む「違和感」
朝起きて、満員電車に揺られ、オフィスで淡々と業務をこなす。そして月末に振り込まれる給与を確認しては、「ああ、今月も頑張った」と自分に言い聞かせる。これがいわゆるレベル1──「給料を報酬とする働き方」です。
もちろん、給料は大切です。私たちは生活していくためにお金を必要としますし、それを軽んじることはできません。しかし、「お金だけのために働いている」と感じるとき、どこかに拭えない“空虚感”があるのではないでしょうか。
この感覚の正体は、「自分の時間やエネルギーを差し出した対価が、お金という“外的報酬”だけで終わってしまう」ことへの違和感です。言い換えれば、「内側からの納得」が存在しない状態。だから、頑張ってもなぜか満たされない。
これは投資の世界でも同じです。たとえば、目先の配当だけを追いかけて企業分析を怠った投資家は、短期的には得をしても、長期的には本質を見誤る可能性が高い。働き方もそれと同じ。「給料」という表面の数字だけを追っていると、いずれ燃え尽きてしまうのです。
会計的に考える「給料=売上」の罠
ここで、会計の視点を借りて「給料とは何か?」を見直してみましょう。会社にとって私たちの働きは「人件費」、つまりコストです。そして私たち個人にとっての給料は、その“労働力”という商品を売った売上です。
つまり、レベル1の働き方とは「時間を商品にした労働モデル」に他なりません。あなたが8時間働けば、8時間分の“商品”が会社に買い取られます。これ自体はシンプルで分かりやすい構図ですが、このモデルには致命的な限界があります。
それは、「時間=売上」だから、時間を増やさない限り収入は増えないということ。副業や投資に目を向ける若者が増えているのも、まさにこの“時間の限界”に直面しているからです。もし本質的に豊かになりたいなら、「自分という商品」の中身、つまり中長期的に価値が増える資産=スキルや経験を蓄える方向へ舵を切る必要があるのです。
「お金の不安」が仕事観を支配している
とはいえ、「給料のために働く」こと自体を否定するつもりはありません。むしろ、若いうちは生活の安定こそが最優先事項ですし、経済的自立の第一歩として“収入の確保”にフォーカスするのはごく自然なことです。
ただし、問題はそこに“とどまり続けること”です。いつまでたっても給料だけを追いかける働き方から抜け出せないと、やがて「給料が増えない不満」→「仕事が楽しくない」→「転職しても変わらない」の負のループに陥ってしまいます。
このような働き方では、職場や環境を変えても根本は変わりません。なぜなら、働く目的が「外側(お金)」にしかないからです。自分の成長ややりがいといった“内側”の報酬が欠けていると、いつまでも「もっと、もっと」と外に答えを求め続けることになるのです。
次のセクションでは、給料以外に報酬を見出し始めたとき、人はどう変わるのか。そして“働くこと自体”が喜びになるとはどういうことかについて、さらに深掘りしていきます。
仕事そのものが報酬になる瞬間とは?

楽しいのは、評価されるからじゃない。「やれる実感」があるからだ
レベル1では「給料」、レベル2では「能力」が働くモチベーションとなりました。では、レベル3にあたる「仕事そのものが報酬になる」とは、具体的にどんな状態なのでしょうか?
一言でいえば、「自分がやりたいことを、自分の裁量で形にできる状態」です。これはまさに、仕事を“与えられるもの”から“創り出すもの”へと昇華させたステージです。
ここで重要なのは、評価や昇給といった外的インセンティブではなく、「自分で企画し、実現する面白さ」です。
たとえば、あなたが「今の会計処理フロー、もっと効率化できる」と思い、提案した改善案が通って社内に定着したとします。その時の感覚は、「自分の存在が会社に価値を生んだ」という実感と、達成感です。
これこそが「仕事そのものが報酬になる」状態です。
投資で言えば、他人の推奨銘柄に乗っかって利益を出すのではなく、自分で企業分析をし、ポジションを取って成果を出す。つまり「主体的に成果をつくる楽しさ」を知ったとき、初めてこの領域に入れるのです。
自分で動かした“お金・ヒト・情報”が仕事を楽しくする
このステージに入るためには、ある種の“全体感”を持っていることが条件になります。
自分の仕事の“裏側”で何が起きているか──誰が関わり、どんなコストが動き、どこで利益が出ているのか。
たとえば、営業職の人が「なぜこの値引き幅で契約できたのか」を、経理の視点でも理解できるようになったら、もはやその人は“部分最適”の働き手ではありません。“経営感覚”を持ったプレイヤーです。
つまり、レベル3に進むには、自分の働きが「企業全体の損益」にどう貢献しているかを実感できる必要があります。これがわかると、会計報告書もただの数字の羅列ではなく、「自分が生み出した付加価値」の証明書に見えてくるはずです。
この感覚は、プロの投資家が企業IR資料の行間を読み取り、「この事業には将来性がある」と判断するのとよく似ています。現場で感じた“空気”と、数字が語る“ロジック”が一致する瞬間、仕事はただの業務ではなく「手応えのある事業活動」になるのです。
三方よしの企画力があなたを一流にする
「自分が楽しい」だけではレベル3にはなれません。ここでもうひとつ重要になるのが“三方よし”の視点です。
これは、自分・会社・社会(あるいは顧客)という3者すべてにとって良い提案をすることを意味します。
たとえば、あなたが社内の会計フローをクラウド化する企画を提案したとしましょう。これにより、
- 自分:定型作業から解放されて価値ある業務に集中できる
- 会社:経費削減と効率化が実現
- 社会:会計事務所への連携もスムーズになり、取引先にも貢献
こんな三方よしの設計ができると、単なる“改善”ではなく“価値創造”になります。
この「関係者全員を幸せにする思考」は、投資の世界ではESG投資にも通じます。短期的な利益だけでなく、環境・社会・ガバナンスまで配慮する姿勢が、長期的な成長につながるからです。仕事でも同じで、三方よしを実現する人は“信頼資産”を積み上げ続けることができます。
レベル3の働き方とは、信頼、裁量、やりがい、成長──すべてを内包した、最もエネルギーに満ちた働き方です。そしてそれは、何より「自分が選んだ仕事」を「自分の力で形にできる」という、働くうえで最大の喜びをもたらします。
次のセクションでは、レベル3のさらに上──「働くこと=人間的成長」と捉える、究極のステージへと進みます。これは単なる成功の話ではなく、「生き方そのもの」にも通じる深いテーマです。
人間的成熟こそ、誰にも奪われない“究極の報酬”

「何をするか」より「どう在るか」が問われるフェーズ
レベル4は、もはや「給料」でも「能力」でも「仕事の達成感」でもなく、“自分の人間性そのもの”が報酬になる段階です。
このステージに立った人は、「この仕事は好きか嫌いか」「向いてるか向いてないか」といった基準で仕事を選びません。代わりに、「自分はこの仕事にどう向き合えるか」「誰の役に立てるか」という“在り方”で仕事を捉えるようになります。
たとえば、雑務の多い職場で後輩が疲弊していたとしましょう。以前の自分なら「これは私の仕事じゃない」と割り切っていたかもしれません。でも、レベル4の人は「この時間を使って、後輩を支えられたら、彼がもっと働きやすくなるかもしれない」と考える。目の前のタスクではなく、人を見て働くのです。
これは自己犠牲ではありません。むしろ、「他者を幸せにすることで、自分が満たされる」ことを知っているからこその選択です。そしてそれこそが、人間的成熟の証です。
成長は「奪われない報酬」──人生最大の資産になる
この段階で得られる報酬は、会社から与えられるものではありません。誰からも評価されなくても、自分の内側に積み上がっていく報酬です。
たとえば、あなたが新卒で入社し、10年かけて身につけたプレゼン力や会計の知識、リーダーとしての信頼──これらは会社が倒産しても、職場が変わっても、消えることはありません。さらには、後輩を育てた経験や、誰かを励ました時間さえも、あなたの内面を豊かにする“無形資産”となって残り続けます。
これは投資においても同様です。企業価値の本質は、決算書に表れる利益だけではありません。長期にわたって顧客や社会と築いた信頼、社員の成長文化といった“人的資本”や“組織の成熟度”こそが、本当の価値を生むのです。
私たち個人も同じです。スキルや経験だけでなく、人間性そのものに価値を宿すことが、人生を長期的に豊かにしてくれるのです。
働く意味は「誰かに喜んでもらえること」だった
レベル4にいる人は、決して完璧なスーパービジネスパーソンではありません。むしろ、不完全であることを受け入れたうえで、目の前の人に“喜んでもらう”ことを働く原動力にしています。
たとえば、ミスした部下に怒鳴るのではなく、「自分も同じ経験をしたからこそ、今の君を支えたい」と寄り添う。締切が厳しいプロジェクトでも、「この先に喜んでくれる人がいる」と信じて手を抜かない。
これは、宗教的な意味ではなく、“修行的”な働き方とも言えるかもしれません。日々の業務を通して、自分の感情や未熟さと向き合い、少しずつ乗り越えていく。
こうした仕事は、報酬が遅れてやってきます。目先の評価ではなく、「あの人に助けてもらって、今がある」と誰かに思ってもらえたとき、自分の心の中に深い満足感が残るのです。
だから、レベル4にたどり着いた人の言葉は、どこか“静かに、深く”胸に響きます。
「仕事なんて、本気で向き合えば何でも面白くなるよ」──それはただの悟りではなく、試行錯誤を繰り返した先に見つけた、確かな真実なのです。
次の結論では、「なぜこの考え方が今の時代にこそ必要なのか」を整理し、あなたの働く意味をもう一度照らし直します。働くことが苦しい時代だからこそ、ここにこそヒントがあります。


結論:報酬は、あなたの中にある
私たちはいつから、仕事を「我慢の代償」として考えるようになってしまったのでしょうか。
本来、働くことは生きることと直結しています。呼吸をするように、誰かの役に立ち、自分の存在を社会に届ける。それが「仕事」の本質であり、「報酬」はその結果として自分の中に静かに積み上がっていくものなのです。
レベル1の給料も、レベル2のスキルも、レベル3のやりがいも、すべて大切です。けれど、最終的にたどり着くべき報酬は、“誰にも奪われないもの”──つまり、あなた自身の人間的な成長と成熟です。
それは目に見えず、数値化もできません。でも確かに、あなたの心の奥で光るものです。誰かを支えた記憶、感謝された一言、あの日必死で踏ん張ったあの夜。そうした日々が、あなたを少しずつ育ててきたのです。
たとえ明日、職場が変わっても、収入が揺らいでも、その報酬だけは消えません。むしろ、その報酬こそが、あなたを何度でも立ち上がらせてくれる“本当の財産”なのです。
どうか忘れないでください。仕事の報酬は、外ではなく、あなたの内側にあるということを。
今日も、明日も、誰かの笑顔のために働くあなたは、もう立派に「価値を生む存在」なのです。
そしてそれは、どんな投資よりも尊く、かけがえのないリターンを、きっと未来に運んできてくれるでしょう。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『山本七平と「仕事の思想」 私たち日本人の「働き方」の源流へ』
日本人の働き方の源流を探る一冊で、山本七平の思想を通じて、現代の働き方や仕事観を見つめ直すことができます。
『40代・50代で必ずやっておきたい 「学び直し」超入門』
大人のための「学び直し」のすべてがわかる一冊。キャリアの転機に立つ中高年層に向けて、再び学ぶことの意義や方法を解説しています。
『成長の技法』
自己成長のための具体的な方法や考え方を紹介しています。ビジネスパーソンとしてのスキルアップやキャリア形成に役立つ内容が詰まっています。
『なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか[新版]』
マネジメントの本質やリーダーシップについて深く掘り下げた一冊。組織で働く中での役割や責任について考える際に参考になります。
『2030 未来のビジネススキル19』
AIや自動化が進む中、2030年に向けて必要とされるビジネススキルを19項目にわたって解説しています。未来を見据えたキャリア形成やスキルアップを考える際に参考になる一冊です。
それでは、またっ!!

コメントを残す