みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
あなたの才能、会社だけに預けて本当に大丈夫?
かつて給料が低いにもかかわらず副業禁止の会社に勤めていた知人の話を聞いたことがあります。彼は将来の不安を解消すべく副業を申し出たものの却下され、やがて仕事への意欲を失って会社を去っていきました。このエピソードは、「副業禁止」が抱える問題を象徴しています。実際、日本の法制度上で副業禁止は強制力を持たず、厚生労働省のガイドラインでも副業奨励の方針が示されています。
あなたの会社でも「副業禁止」は当たり前になっていませんか?しかし、副業は個人にとってリスク分散(資産分散)の手段です。複数の収入源を持てば、万が一本業が不安定になっても生活の防波堤になります。一方で、経営・会計の視点から見ると、副業禁止で社員を一つのバスケットにまとめる経営は、かえって高リスク経営を招く可能性があります。
本稿では、投資・会計・人的資本の視点から「なぜ副業禁止の会社ほど社員が消耗するのか」を掘り下げます。この記事を読むと、社員としては自身のキャリア防衛のためのヒントが得られ、企業の経営層や人事としては副業禁止にひそむリスクや副業解禁のメリットを理解できます。具体的には以下の3点に焦点を当てます:
- 社員にとって副業とは何か:収入とスキルの両面でリスクを分散する副業の意義。
- 経営・会計の落とし穴:副業を禁じることで企業が抱える高リスクの構造。
- 自立した社員は脅威か財産か:組織にとって社員の自律性がもたらすポジティブ/ネガティブの両面。
ちなみに、海外ではGoogleが「20%ルール」を認めてGmailやAdSenseを生み出したように、社員の自主的な取り組みがイノベーションにつながる例が多くあります。日本でもサイバーエージェント、ロート製薬、楽天などが先進的に副業を解禁し、新たな事業やサービス創出につなげています。こうした潮流を考えると、古い慣習に縛られる「副業禁止」の在り方は見直されつつあるのです。
副業禁止に疑問を持つ読者にとって、本記事は新たな視点と気づきを提供できるはずです。ぜひ最後までご一読ください。 それでは、詳しく見ていきましょう。
目次
資産分散としての副業:社員が自分を守るためのリスクヘッジ

近年、終身雇用の崩壊や年金への不安から、会社員の多くが「会社以外からの収入源も欲しい」と考えています。ある調査では20~40代正社員の88%が副業に「興味がある」と答え、その83%が「収入を増やしたい」と回答しています。収入源を複数持つことは、まさに卵を一つの籠に盛るなという投資の格言にならって将来のリスク分散につながります。つまり副業は単にお金を増やす手段ではなく、将来不安を和らげる心理的セーフティネットでもあるのです。資産運用で言う「ポートフォリオ分散投資」のように、本業がもし危機に陥った場合でも他の収入があれば生活の防波堤になります。副業から得られる給与以外の収入は、「なくなったらどうしよう」という恐怖を軽減し、自分自身への投資とも言えるでしょう。
副業にはお金以外のメリットも大きいです。正直転職の記事でも『副業は生活を豊かにするだけでなく、スキルアップやキャリアチェンジのチャンスにもなる』と指摘されています。副業を通じて別の職種や業界で経験を積めば、本業にも新しい視点や技術を持ち込めます。実際、あるエンジニアは副業でAI技術を学び、本業の開発プロジェクトで革新的な成果を出した例もあります。副業を認めると社員が副業先で得た知見を本業に持ち込み、企業は思わぬ形で恩恵を受けることがあります。逆に、副業禁止を続ける企業は社員の学びの機会を奪い、新しい知識やノウハウ獲得の機会を失いかねないと警告されています。副業禁止に縛られない自立型社員は、企業と自分双方の資産価値を高める可能性を秘めています。
例えば、副業には次のようなメリットがあります:
- 経済的余裕の確保: 本業の給与に加えて収入を得ることで生活に余裕が生まれ、不安を軽減できます。
- スキルアップ・経験の獲得: 副業を通じて新しい業務に挑戦することで、本業では得られないスキルや知見を習得できます。
- 精神的安心感: 収入源が増えることで「いざというときの保険」となる安心感が生まれ、自己肯定感が高まります。
こうした社員の自己投資は、長期的に見れば組織にもプラスに働きます。
会計・経営視点:副業禁止=企業のハイリスク経営?

企業側にも副業禁止にする理由はあります。例えば:
- 長時間労働の助長: 副業をすると過重労働に陥りやすく、企業には社員の健康を守る「安全配慮義務」がある。
- 利益相反リスク: 副業先が同業他社であれば自社機密の流出恐れがあるほか、他業種でも勤務時間との二重契約トラブルなどリスクが増えます。
- 人材流出の懸念: 副業が成功した社員は将来的に独立や転職を目指す可能性があり、育成投資が無駄になる恐れがあります。
- 管理工数の増加: 社員の副業状況を把握・承認する仕組みを整えるには人的コストがかかり、企業にとって新たな負担になります。
確かに副業禁止には「社員が本業に集中しやすくなる」「情報漏洩リスクが下がる」といったメリットもあります。しかし、それで本当に会社が強くなるでしょうか?
実は、副業禁止で人材を一極集中させる経営は、会計的に見てもハイリスク経営になりかねません。投資家が株式ポートフォリオを分散するように、企業も人材投資を分散させる発想が必要です。近年、従業員を「人的資本」とみなす考え方が広がり、2023年からは上場企業に人的資本情報の開示が義務化されています。これは、社員育成や働きやすさなど従業員の価値が企業価値に直結する時代になったことを示しています。にもかかわらず、社員の自発的な成長機会を奪う副業禁止は、時代の流れに逆行する行為と言えるでしょう。
副業禁止がもたらすのは、モチベーション低下や優秀層離れといった具体的なコストです。社員が会社だけに依存していると、まるで「一社に全資産を投じた」ような状態になり、会社に何かあれば社員も路頭に迷ってしまいます。逆に、副業を持つ社員は複数の収入源とスキルを持つことで心に余裕が生まれ、本業でも安定したパフォーマンスを発揮しやすくなります。実際、副業禁止の企業は「昔気質」と見なされ若手・優秀層に敬遠される傾向があり、人材確保で不利になる恐れがあります。さらに、社員が副業先で得た知見やアイデアを活用できないと、企業は新たなノウハウ獲得の機会を失うことになります。結果、副業禁止が行き過ぎれば、企業は「ハイリスク・ローリターン」の経営パターンに陥りがちなのです。
組織にとって「自立した社員」は脅威か財産か?

では、会社にとって社員の自立(副業や兼業を通じた成長)は脅威なのでしょうか?経営者や人事担当者の中には「社員が副業で力を付けたらいつか辞めてしまうかも…」と不安視する人もいます。確かに、副業で社員が長時間働いて疲弊すれば本業のパフォーマンスが落ちかねず、企業はそうしたコントロール不能なリスクを恐れます。
しかし一方で、「自立した社員」は大きな財産になり得ます。自分でスキルや人脈を積み上げる社員は仕事への熱意が高く、モチベーションも安定します。万一会社が厳しい状況に陥っても、他の道があるという安心感から心理的負担が減り、冷静に働けるのです。副業を持つことで金銭的・精神的な余裕を得た社員は、会社でのパフォーマンスにも良い結果を出す傾向があります。
また、社会的にも働き方の多様化が進み、副業への注目が高まっています。働き方改革が叫ばれる中、長時間労働や過労死の問題も浮上し、「社員の本業一本足打法」の限界は明らかです。副業を認め、社員の挑戦を支援することで、組織は新たなアイデアや信頼のタネを得ることができます。
自立した社員のもたらすメリットは多岐にわたります。例えば:
- 創造力の向上: 副業を通じて異なる業界や役割に触れることで、新しい発想や技術が本業にもたらされやすくなります。
- 安心感と柔軟性: 複数の収入源があることで経済的な余裕が生まれ、失業や本業の不安にも冷静に対応できるようになります。
- 組織への貢献: 副業で得た知識や人脈を社内に共有し、新規事業や業務改善の機会を創出する橋渡し役になります。
こうした社員は組織の成長にもプラスに作用します。Kaonavi人事用語集によれば、副業を解禁した企業では新規事業の展開や従業員の成長といった効果が見られています。例えば、クラウドワークスでは2016年に副業を解禁した結果、社員の約3割が副業を持ち、2020年からは副業で得た知見を活用した企業向け新規事業を展開しています。ロート製薬では2016年に副業制度を導入し、本来の業務とは異なるチャレンジが可能になった結果、新たなアイデアや事業創出が促進されました。さらにサイバーエージェントでは2015年に副業を解禁し、2019年からはエンジニアとクリエイターを対象にグループ内副業制度「Cycle」を導入しています。この制度により社内リソースの効率化やスキル向上が促進され、社員のキャリアアップにもつながっています。逆に、副業禁止が続く組織では、社員が「指示待ち」に慣れてしまい、自律的に動ける人材が育ちにくくなります。激変する市場では主体的な社員ほど強く、受け身の組織ほど取り残されるリスクが高まります。結局のところ、自立した社員を守り育てるか抑制するかは、組織の未来を左右する重大な分かれ道なのです。


結論:未来への第一歩を踏み出そう
副業禁止か副業容認かの議論は、一見社員と会社の対立に見えるかもしれません。しかし本質的には社員も会社も「リスクへの備え」という同じ課題を共有しています。社員が副業によって得る経験・知識・収入は、自分の人生を豊かにするだけでなく、その会社にも還元され得る人的資本です。もし組織がその価値を見抜いて活用すれば、会社の信頼とブランド力は高まり、社員も安心して働ける好循環が生まれます。
逆に、古い価値観に縛られ続ける企業では、社員は希望を失い、組織全体が停滞してしまいます。私たち一人ひとりが学び続け、知識やスキルのポートフォリオを広げていくこと。企業はそんな社員の挑戦を「脅威」ではなく「新たな価値創造の種」として迎え入れること。あなたの挑戦が会社を、会社の支援があなたを大きく変えるのです。
最後に、未来は待つものではなく、自ら切り拓くものだということを忘れないでください。社員一人ひとりが自分の価値を信じ、会社も社員を信じて応援する。その信頼の輪が広がれば、いつか「会社に頼らずとも自立して生きていける」社会が当たり前になるかもしれません。あなたが今日踏み出す小さな一歩が、明日の大きな進歩につながります。さあ一緒に、新しい働き方の一歩を踏み出しましょう! 未来はあなたの手の中にあります。皆さんも自分らしい未来に向き合ってみてください。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『副業大全 2024-2025』
最新の「儲かるネタ&ワザ300」を網羅し、ウーバーイーツやせどりなど定番からゼロ円空き家ビジネスまで副業の全体像をサクッと掴めるムック。副業入門書としても“次の一手”探しにも便利な保存版。
『サラリーマンの副業の税金が全部わかる本【第2版】』
インボイス制度・電子帳簿保存法・令和6年確定申告に完全対応。Q&A形式で「住民税の副業バレ対策」から節税まで押さえられる“税金リスクの教科書”。
『図解 人的資本経営 50の問いに答えるだけで「理想の組織」が実現できる』
上場企業の開示義務化で注目の“人的資本”を、50の問いと豊富なフレームワークで可視化。経営者・人事のみならず若手社員にも「人に投資する企業」がどう強いのかを解説。
『実践! 人的資本経営』
みずほFGほか先進企業のケースで、経営戦略と人材戦略をどう連動させるかを具体的に示す“ハンドブック”。人的資本をKPIとして管理したい人事・経営層の実務ガイド。
『会社はあなたを育ててくれない』
2,000人調査データで示す「ゆるい職場」時代のリアル。機会と時間を自分でつくり出し“自走型キャリア”を築く方法論を提示し、副業・学び直しの必然性を腹落ちさせてくれる一冊。
それでは、またっ!!

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