みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
あなたのチーム、なぜいつも時間が足りないんだろう?
毎日仕事に追われて、「どうして自分の仕事は終わらないんだろう?」と悩んだことはありませんか?本記事では、そんな悩みを持つあなたに、仕事の終わらない悪循環を断ち切るヒントをお届けします。
本記事を読むことで得られる主なメリット:
- 常に締切に追われる状態から抜け出し、計画的に仕事を完遂できるようになる
- チーム全員の生産性を最大化し、無駄な残業や非効率な作業を減らせるようになる
- 限られた時間を本当に価値のある仕事に集中投下し、成果向上とプライベートの充実を両立できるようになる
- メンバーのモチベーションやチームワークが向上し、持続的に成長できるチーム文化を築けるようになる
ポイントは、スピードと会計的思考です。伝説のプログラマー中島聡さんの著書『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』から学ぶ時間管理術と、費用対効果や時間の投資対効果といった“会計脳”で考える優先順位づけを組み合わせれば、チームの生産性を飛躍的に高めることができます。
読めば「何度も読み返したくなる」「明日からすぐ実践できる」ような具体的テクニックが満載です。それでは、あなたの仕事とチームを変える生産性アップの秘訣を解説していきましょう。
終わらない仕事が生まれるワケ

中島さんは数学のテストに例えて仕事を「基本問題」と「応用問題」に分けています。多くの人はまず簡単な基本問題から片付け、難しい応用問題は後回しにしがちです。しかし実はこれこそが仕事が終わらない最大の原因なのです。基本問題を終わらせてから応用問題に取りかかると、難易度の高い応用問題に締切ギリギリで着手する羽目になります。当然、追い詰められた状態では効率が落ち、締切前日に徹夜のラストスパート…なんて事態にも陥りかねません。著者はこうした「締切間際のラストスパートで片付けようとする人」を「ラストスパート志向」と呼び、「最も避けるべきタイプ」だと警鐘を鳴らしています。
実際、本書では部下A君のエピソードが紹介されます。彼は優秀なプログラマーですが、頼まれた仕事を何でも引き受けてしまい(見積もりが苦手なのに「理想の期日までに終えられる」と楽観視してしまうタイプ)、締切前日になって徹夜しても間に合わないという経験を繰り返していました。まさにラストスパート志向の悪い例と言えますよね。
日本人は「間に合わなければ徹夜すればいい」と考えがちですが、一方でアメリカ人は朝早くから働き始めて夕方には仕事を終え、家族と過ごす習慣があります。そのため限られた時間で生産性を最大化する働き方が根付いているのです。逆に、残業が当たり前の日本ではプライベートより仕事を優先しすぎるあまり生産性が落ちやすいとも言われています。
このように常に時間に追われ余裕がない状態(スラックがない状態)では、生産性がみるみる低下し、暗闇のトンネルを手探りで進むような悪循環(トンネリング)に陥ってしまいます。これではますます仕事が終わらなくなってしまうのも無理はありません。要するに、「仕事が終わらない…」と嘆く人は、重要なタスクを後回しにして締切直前に追い込みをかけるスタイルや、スケジュールに余裕を持たせない管理が原因になっているのです。
「ロケットスタート」で生み出す時間の余白

では、どうすればこの悪循環から抜け出せるのでしょうか?鍵は「最初に飛ばす」ことにあります。中島さんはこれを「ロケットスタート時間術」と呼び、最強の仕事術として提唱しています。要は、締切まで待たずに初日から全速力で取り掛かり、一気に仕事の大半を終わらせてしまおうという発想です。
ロケットスタート時間術の具体的な進め方は次の通りです:
- まず、工数を見積もるためと称して上司や依頼主に短い準備期間(例えば2日間)の猶予をもらいます。
- 次に、その最初の期間を「ロケットスタート期間」と位置づけてフルスロットルで集中し、仕事をほぼ完成(目標8割)まで持っていきます。
- 万が一、短期間で思ったほど進まなかった場合(2割程度しか終わらないなど)は、それを「危機的状況」**と捉えて早めにスケジュールの見直しを交渉します。
- そして大半が終わっていれば、残りの期間で残り2割の細かい仕上げを行います。
このアプローチなら、最後の追い込みに頼らなくても締切よりずっと前に実質的に仕事が完了している状態を作れます。序盤で進捗が芳しくなくても、早い段階で問題点が発覚するため計画の修正も容易です。逆に順調に進めば、終盤は心にゆとりを持って過ごせます。実際、最初の2日間で8割終わらせ、残りを8日かけてゆっくり仕上げることで、締切間際の焦りやトンネリングに陥らずに早く仕事を終わらせられると著者も述べています。
ところで、中島さんは「仮に3日で全部終わったとしても、すぐには上司に提出するな」とも助言しています。せっかく確保した余白を手放さないためです。前倒しで終わらせたのを見て「じゃあ次から締切もっと短くできるね」と思われてしまっては元も子もありません。この提言は決して「サボれ」という意味ではなく、仕事には適度な余白が必要だという考えに基づいています。
では、どうやって初日に8割も終わらせるのか?鍵は集中力の最大化です。著者はマンガ『ドラゴンボール』になぞらえて「最初の2日間は20倍界王拳を使う」イメージで挑むそうです。その間はメールや電話を完全無視し、会議も可能な限り入れません。6〜7時間ぶっ通しで集中して疲れたら仮眠を取り、また作業に戻る——それくらいスタートダッシュに命をかけるのです。
ここで勘違いしてはいけないのは、ロケットスタートは単に早く終わらせることが目的ではなく、心の余裕(スラック)を生み出すことに真の狙いがあるという点です。こうして時間の余白を確保できれば、次の仕事の準備や本当に優先すべきことに時間を振り向けることが可能になります。なお、締切に確実に間に合わせるために内部締切(公式な締切より前倒しの社内締切)を設定しておくのも効果的です。著者自身、10時の待ち合わせには9時50分に到着するつもりで行動すると決めているそうです。あらかじめ余裕を見込んだ締切を狙うことで、最後に予想外の“誤差”(追加作業)が発生しても慌てず対処できます。
チームリーダーは“費用対効果”で優先順位をつける

ロケットスタートで時間の余裕を生み出せても、肝心の時間を浪費していては意味がありません。限られた時間を何に投資するか判断する際に役立つのが、会計的な視点、つまり費用対効果にもとづく優先順位づけの発想です。費用対効果とは、時間や労力、コストを考慮し、最も効果的な選択肢を選ぶという視点のことです。まさに管理会計の発想で、各タスクを小さなプロジェクトとみなし、そのリターン(成果)とコスト(時間・労力)を見極めて投資判断を下すイメージです。例えば、2時間かけて影響の小さいバグ修正をするより、その2時間で新機能の企画を進めるほうが将来的に大きな価値を生むなら、後者を優先するといった具合です。
判断基準の例として、「顧客にとって最も価値があることは何か」、「このタスクの重要度・緊急度はどれくらいか」、「費用対効果は十分か」といった問いを投げかければ、何に注力すべきかおのずと見えてきます。リーダーはメンバーに「今、何が一番大事か」を明確に示さなくてはなりません。目の前の作業を片っ端からこなすだけでは重要な仕事が後回しになりがちですから、チームとして優先すべきテーマをしっかり指示しましょう。そして重要なタスクには余裕を持ったスケジュールを組み、メンバーが萎縮せず伸び伸びと取り組める環境を作ることが大切です。
さらに、完璧主義に陥りすぎないこともポイントです。仕事が早い人ほど、最初から100点を目指しすぎず「7割できたら一度GO」と考え、一旦リリースしてからフィードバックを得て改善していく傾向があります。初期段階で時間をかけすぎず迅速にPDCAサイクルを回すことで、手戻りを減らしつつ質を高めていくほうが結果的に効率的なのです。
また、日々の業務の中で「やらなくてもいいこと」に時間を奪われていないかも点検してみてください。もし効果の薄い定型業務に労力を取られているなら、思い切ってツールによる自動化や外部への委託を検討するのも一つの手です。そうすることでチームの貴重な時間を、より価値の高い仕事に振り向けられます。
さらに、メンバー一人ひとりの得意分野・不得意分野を把握してタスクを配分することも重要です。不得意な人に任せると時間がかかりすぎたりミスが増えたりする作業は、他の適任者に割り振るかサポート体制を整えましょう。そうすればチーム全体として効率よく高品質なアウトプットが得られます。逆に、あえて少し難しい仕事へメンバーをチャレンジさせる場合でも、十分な猶予を持たせることで成長と成果を両立できます。
要は、限られたリソース(時間・人員・予算)をどこに投下すれば最もリターンが大きいかを常に意識することが、リーダーには求められます。それを徹底すれば、無駄な残業や手戻りが減り、チーム全体で費用対効果の高い働き方が実現できるでしょう。メンバー全員が時間に対する意識を高め、効率的かつ効果的に動けるようになれば、あなたのチームはまさに「目的に向かって最短距離で進める集団」となれるのです。


結論
最後にお伝えしたいのは、この考え方がもたらす大きな変化です。中島さん自身、かつては自分より優秀なプログラマーたちに圧倒され英語も話せず苦労しましたが、時間の使い方に真剣に向き合い徹底的に効率化することで、周囲の天才たちを飛び越えるほどの成果を上げることができたと語っています。そして彼が半生をかけて生み出した時間術によって、世界を変えるような発明(「ドラッグ&ドロップ」など)すら実現しました。
仕事の進め方と優先順位を変えれば、あなたの明日からの働き方も大きく変わるはずです。時間に余裕が生まれれば、諦めていた自己啓発や大切な人とのひとときなど、本当に自分がやりたかったことにも取り組めるようになるでしょう。こうしてロケットスタートで生まれた余裕と会計脳で磨いた集中力を武器にすれば、「いつも仕事が終わらない…」という悩みからも解放され、圧倒的な成果と充実感を得られるに違いありません。限りある時間を制する者こそ、充実したキャリアと人生を手にできると言っても過言ではありません。ぜひ今日からこのスピード仕事術と会計思考を取り入れてみてください。きっとあなたのチームにも、自分自身にも、嬉しい変化と新たな感動が生まれますよ。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
仕事が速いリーダー 仕事に追われるリーダーの時間の使い方
リーダーが「仕事に振り回される人」から脱却し、効率よくチームを導くための時間術をまとめた一冊。スケジューリング、優先順位づけ、Delegation(権限委譲)などの実践テクニックが豊富で、企画→実行→レビューのPDCAを回す方法も解説されています。まさに本ブログの“会計的優先順位”や“ロケットスタート”と相性抜群です。
チームX―ストーリーで学ぶ1年で業績を13倍にしたチームのつくり方
物語形式で、低迷状態のチームがKPI策定・共通言語化・タスク管理改革・風土改革を通じて急成長する実例を学べます。チーム運営のリアルな課題と解決が描かれているため、リーダーが具体的にどう動き、何を見極めるべきか参考になります。
ムダがなくなり、すべてがうまくいく 本当の時間術
単なる時短ではなく、「なぜこの仕事をするのか」「何を優先すべきか」といった“上位概念”を重視した時間管理術。「ロケットスタート」「仮締切」「ミニマム完成(7割完成)リリース」など、本ブログで取り上げた内容との親和性が高く、実務にすぐ活かせます。
ビジネスリーダーなら知っておきたい決算書&ビジネス数字の活用術
決算書や財務数字を使って現場を動かす方法を、事例ベースでわかりやすく解説。会計的思考で優先順位を決め、判断の根拠に数字を活用する流れが、チームリーダー論としっかり噛み合います。数字で説得する重要性も学べます。
実践 日本版FP&A―CFOが企業価値を高める経営管理の組織と手法
経営管理の専門領域であるFP&A(財務計画&分析)手法がコンパクトにまとまっています。コストとリターンを数値で考え、投資判断するフレームワークは、時間管理×会計的判断の視点を更に強化してくれる一冊です。
それでは、またっ!!

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