“自己肯定感が上がりました”は会計上どう処理するのか? 〜心の仕訳帳〜

みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。

あなたの“自己肯定感”、今日は貸方?借方?

今日も誰かに褒められた。筋トレを頑張った。SNSでいいねが爆伸びした。そんな“自己肯定感がちょっと上がった日”ってありますよね。では、もしそれを「会計の言葉」で仕訳するなら、どう表現できるでしょうか?

本記事では、日常の“心の変化”を、あえて会計仕訳で捉えてみるというちょっと変わった試みに挑戦します。たとえば筋トレは自己資本の増加? 他人からの称賛は繰延資産? バズは営業外収益?

会計の世界と心理の世界は、まるで違う言語のよう。でも両方を繋ぐことで、意外な気づきや笑い、そしてちょっとした自己理解が深まるかもしれません。

この記事を読むことで得られるのは、以下のような“会計的視点の遊び”です:

  • 心の変化をロジカルに整理してみる楽しさ
  • 会計知識が感情とリンクする新たな感覚
  • 「自分の今日」をちょっと違う角度で眺められる視点

ふだん簿記に触れたことがある人も、そうでない人も。今日は一緒に、自己肯定感を“仕訳して”みませんか?

筋トレ=自己資本の増加?──努力は資本に積み上がるのか

自分の価値を高めたい、もっと強くなりたい──そんな気持ちから始める筋トレ。でも実際、継続するのは簡単ではありません。それでもコツコツ続けた結果、心にも少しずつ「自己肯定感」が芽生えてくる。ではこの“感情の変化”を会計的に捉えると、どう仕訳されるのでしょうか?

仕訳ごっこ:筋トレを続けた日

借方:自己資本(繰越利益剰余金) 10,000円
貸方:労力(自己投入)      10,000円

パッと見て意味がわからなくても大丈夫。この仕訳のイメージは「自己投資によって、自分の価値が高まった」という状態を表現しています。自分の身体に時間とエネルギーを注ぎ込み、その結果、精神的にも“強くなった”──これはまさに、企業でいうところの「自己資本の増加」に近い現象です。

会計上、企業が得た利益の蓄積は「利益剰余金」として自己資本に加算されます。個人でいうと、自己肯定感の上昇やスキルアップがこれに近いかもしれません。もちろんお金の増加ではないけれど、内面の“蓄積”という点で、意味合いはよく似ています。

会計的視点で見る「続ける力」

「筋トレをやめたくなった日」と「続けた日」では、翌日の気持ちが違います。継続すること自体が、目に見えないけれど確かな“価値”を生み出している。そしてそれは、後になって「自己信頼」や「判断力」といったかたちで、さまざまな場面で自分を助けてくれる“資本”になります。

実はこれ、企業経営にも通じる話。無形資産、たとえばブランド力や社内文化、ノウハウの蓄積といったものも、すぐに数字には出ませんが、企業価値に直結する重要な要素です。筋トレもそれと似ていて、「すぐに結果が出ないけど、やった分だけちゃんと貯まっていく」ものなんです。

自己肯定感は“評価差額金”?

さらに踏み込むと、筋トレでの自己肯定感の向上は、「その他包括利益」として評価差額金に振り替えられるべきかもしれません。日々の生活ではまだ具体的な利益に結びつかないけれど、いつか評価される可能性のある“ポテンシャル”として存在する。

つまり、目に見えない「可能性の価値」を評価するという感覚。筋トレでついた筋肉は、今すぐには見せびらかさないけど、いざというときに“評価益”として表に出てくる。そんなふうに考えると、筋トレって立派な投資行動なんです。

今日一日がんばったあなた。それは確実に、未来の「自己資本」に繋がっています。会計的に言うなら、きょうのあなたは“増資”成功です!

他人からの褒め言葉=繰延資産?──「嬉しさ」は未来に活きるストックか

誰かに「頑張ってるね」「すごいじゃん!」と言われた瞬間、心の中にじんわりとした嬉しさが広がる。自分でも気づかなかった価値を、他人の言葉が思い出させてくれる。そんな経験、ありますよね。この「他人の称賛」を会計仕訳にしたら、どうなるのでしょう?

仕訳ごっこ:褒められた日

借方:繰延資産(称賛記憶)   5,000円
貸方:偶発的収益(言葉の贈与) 5,000円

この仕訳は、「褒め言葉という外部からの一時的な収益」を、一旦“ストック”として資産計上しておくというイメージです。なぜなら、その言葉はその場限りのものではなく、後から何度も思い出して元気をもらえる“精神的ストック”になり得るから。

実際、落ち込んだときに「そういえば、あの人がこんなふうに言ってくれたな」と思い出して、もう一度踏ん張れる──そんな経験って、けっこうありますよね。

会計上、繰延資産は将来の利益に貢献する見込みがある費用を「いったん資産として処理する」もの。これを心に置き換えるなら、「今すぐではないけど、のちのち効いてくる言葉の栄養」と言えるでしょう。

「言葉の資産性」を考える

面白いのは、人の記憶って“言葉を残す倉庫”のような性質を持っていることです。とくにポジティブな言葉は、いつでも再生可能な「無形資産」になりやすい。そしてその“再生可能性”こそが、価値を持つポイントです。

企業でいうと、たとえば広告宣伝費や創業費、教育研修費などが繰延資産になることがあります。これらは「今すぐは利益を生まないけど、将来の売上や成長に繋がるから」という考え方がベースです。

同じように、褒め言葉も一種の「感情の投資」と捉えると、単なる一瞬の出来事ではなく、「未来の行動を促す力」になる。つまり、会計的にも心理的にも「効く」存在なのです。

称賛の減価償却?──時間とともに価値は減るのか

もちろん、どんなに心に残る言葉でも、時間が経てば少しずつその効力は薄れていきます。これを会計的に表現するなら、「減価償却」に近い現象です。

たとえば、1年前に上司に言われた「期待してるよ」の言葉。最初は強烈に響いても、半年経ち、1年経つと、その感動は少しずつ薄れていく。言葉の価値が時間とともに“費用化”されていくわけですね。

でも、その“減価償却”の仕方も人それぞれ。ある人にとっては10年経っても残る言葉もあれば、すぐ消えてしまう言葉もある。その違いを会計的に見れば、「耐用年数」や「償却率」の違いとも言えます。

つまり、自己肯定感を保つには、「言葉の繰延資産」をこまめに更新すること。新たな称賛を受け取り、心の帳簿をアップデートすることが大切なのかもしれません。

SNSバズ=営業外収益?──予期せぬ承認は「雑収入」なのか

投稿した写真に「いいね」が1000件。コメント欄が賑わい、フォロワーが急増──そんな“バズった日”は、まるで棚からぼたもちのような出来事。そこには努力もあるけれど、偶然やタイミングの要素も大きい。では、この“突然の自己肯定感爆上がり現象”を会計的に見たらどうなるのでしょう?

仕訳ごっこ:SNSがバズった日

借方:自己承認感      15,000円
貸方:営業外収益(SNSバズ) 15,000円

この仕訳は、「本業とは関係ないけれど、自分の内面にポジティブな影響を与えた出来事」として記録しています。つまり、バズは“営業外”──でもしっかり“収益”として感情に跳ね返ってくる。

会計における営業外収益とは、本業以外で得た収益のこと。たとえば、受取利息や配当金、為替差益などが該当します。会社にとっては「主軸ではないがプラス要素」となる収益ですね。SNSのバズも、個人にとっては“本業ではないけれどモチベに繋がるプラス要素”なので、構造的には非常に似ています。

本業ではない=長期安定はしない?

SNSのバズりは、ほとんどが一過性のものです。アルゴリズムの気まぐれや偶然の拡散、思わぬ切り口が注目されたことが火種になっているため、安定して継続的に得られる“感情収益”とは言いづらい。

ここで重要なのが、「営業外収益に頼りすぎると、本業(=日々の自己価値の構築)がおろそかになる」というリスク。SNSの反応に一喜一憂してしまい、「今日は反応が少なかったから自己肯定感ゼロ…」なんて状態は、まさに“感情経営の赤字”に近い状態です。

これは企業経営でも同じで、たとえば為替差益などの営業外収益が一時的に好調でも、肝心の営業利益が低迷していれば会社の将来は不安定です。だからこそ、SNSのバズは「うれしいけど一時的」「本業の補完的な存在」という意識が大切なのです。

バズの影響は「その他の包括利益」にも

SNSでの拡散が、自分の仕事や活動に派生的に影響を及ぼす場合、そのバズは「その他包括利益」として計上できるかもしれません。たとえば、

  • バズによって新しいチャンスが舞い込んだ
  • 仕事の依頼が来た
  • 知らなかった自分の価値を発見できた

そんな効果があったとしたら、それは「未実現だけど、評価として確かに存在する利益」です。会計的に言えば、純資産の一部に反映される“潜在的価値”として扱えます。

自己肯定感の源泉として、SNSバズがもたらす喜びはリアルです。でも、それを“本業”の上に位置づけず、あくまで「外部からの偶然的収益」として捉えることで、心のバランスを保つことができます。

「バズはうれしい。でもそれに頼らない自分も、ちゃんといる。」──この感覚が、健全な自己経営の第一歩です。

結論:感情の仕訳帳が教えてくれる、“わたし”の価値の見つけ方

私たちは普段、会計のことなんて考えずに日々を過ごしています。でも、ふと立ち止まって「今日の自分の自己肯定感は、どうだった?」と自問してみると、そこには驚くほどたくさんの“価値の動き”があることに気づかされます。

筋トレをした日は、努力が「自己資本」として蓄積されていく日。他人からの褒め言葉は、「繰延資産」として未来の自分を支えるエネルギーになり、SNSでバズった日は、「営業外収益」として偶発的に自己承認感を押し上げる。

これらを仕訳帳のように記録していくと、ただの感情の波が、“価値の動き”として意味を持ちはじめます。そしてその一つひとつが、自分という存在を少しずつ形作っているのです。

私たちの心には、“決算書”のような明確な数字はありません。でも、確かに「内なる財務」が存在しています。自己肯定感の増減は「感情のPL(損益計算書)」に、日々の選択と経験は「BS(貸借対照表)」に記録されている。そう考えると、自分の気持ちすらも経営できる感覚が芽生えてきます。

大切なのは、どの仕訳にも「意味がある」と気づくこと。落ち込んだ日は「損失」として処理するかもしれない。でもそれすらも、明日の「繰延資産」になり得る。褒められた日の喜びも、失敗した日の悔しさも、すべてが“自己という企業”を成長させるための資源なのです。

この「心の仕訳ごっこ」は、決してふざけた遊びではありません。むしろ、現代社会で自分を見失わずに生きていくための、小さなセルフマネジメントのヒントです。

他人と比べることなく、自分の“財務”をちゃんと見つめること。数字では見えないけれど、確かに存在する“わたしの価値”を可視化すること。そんな風に日々を整理できれば、きっともっと、穏やかに、前向きに生きられるはずです。

あなたの今日の自己肯定感、それはどんな仕訳になりそうですか?

深掘り:本紹介

もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。

『“自己肯定感”のスイッチが入る! 自分を受け入れる力』
自己肯定感を下げる習慣と上げる習慣を具体的に解説。自分の個性を大切にしながら、自信を育てるヒントが詰まった実践書。心の仕訳ごっことも相性抜群です。


『枠を超えよ ―自己肯定感なくして主体性は生まれない―』
自己肯定感と主体性の関係性を、自己啓発の視点から読み解く一冊。心の“自己資本”の積み上げ方をステップ式で学べます。


『自己肯定感の磨き方』
日常でできる具体的なエクササイズを多数収録し、わかりやすく自己肯定感を高める手法を提案。まるで“心の仕訳帳”をスマホで補完するような感覚になります。


『寝てもとれない疲れが消える マンガでわかる休養学』
休養とパフォーマンス改善をマンガで解説。心と体の“資本”を守るための休息戦略が満載で、継続的な“自己投資”を支える視点を得られます 。


『科学的に正しい筋トレ 最強の教科書』
科学に基づいた筋トレのメソッドを網羅。セクション1の「筋トレ=自己資本」に深みを与える内容で、体と心の両面から投資として捉える理解が深まります。

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それでは、またっ!!

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