みなさん、おはようございます!こんにちは!こんばんは。
Jindyです。
「どう接しても響かない社員」に、頭を抱えたことはありませんか?
- どれだけ丁寧に言っても、態度が変わらない
- 周囲との衝突ばかりで、チームが疲弊している
- 本音では「いなくなってくれたら…」と思ってしまう
そんな“モンスター社員”に悩む上司やリーダーが、今や珍しくありません。
もしかしたらあなたも、今日その社員と会議をし、またため息をついたかもしれません。
でも、ちょっとだけ考えてみてください。
もしその社員が「変わる」きっかけがあるとしたら?
もしあなたの関わり方ひとつで、会社の資産になりうるとしたら?
本記事では、“モンスター社員”に悩むすべての上司に向けて、
✅ このブログで得られる3つのポイント
- なぜモンスター社員に「普通のマネジメント」が効かないのか?
- 会計と投資の視点で「社員を再評価する」方法とは?
- “無理ゲー”社員でも変わる、超実践的ウルトラCアプローチ
を、わかりやすく、そして何度も読み返したくなるような形でお届けします。
「努力しても変わらない」なんて、思わないでください。
変わらなかったのは、方法が間違っていたからかもしれません。
これは単なる人事論ではなく、
組織の未来に投資する“マネジメント戦略”の話です。
最後には、少し胸が熱くなるラストもご用意しています。
どうぞ、じっくり読み進めてみてください。
目次
なぜモンスター社員は“話が通じない”のか?

「自分だけルール」で動いている
まず最初に押さえておきたいのは、モンスター社員と呼ばれる人たちが“わざと”周囲を困らせようとしているわけではない、という点です。
多くの場合、彼らは「自分は正しくやっている」と心の底から信じている。つまり、他の社員や上司と前提としている“ルールそのもの”が違うのです。
たとえば、あなたが「チームワークが最優先」と思っていても、彼らの頭の中には「自分が損をしないことが最優先」というロジックがある。だから平然と空気を読まず、割り込みをしたり、タスクを放り出したりします。
これはある意味で“独自通貨”を使って生活しているようなものです。職場という「共通通貨」がある空間で、一人だけ仮想通貨で買い物をしようとしている。それでは、いくら言葉を尽くしても「通じない」のは当たり前です。
抽象的な指示は“翻訳不能”
モンスター社員に「もう少し周囲と協調して」「気配りが足りないよ」と言っても、まず伝わりません。それは、彼らにとってその言葉が“行動に変換できない”抽象語だからです。
たとえば「もっと空気を読んで」と言われたところで、「それって何をすればいいの?」と本気で思っている。これは本人の知能やモラルの問題ではなく、脳の使い方の違い。抽象を具体に変換する能力が欠けている、もしくは訓練されていないだけなのです。
だからこそ、求める行動は「具体的かつ数字で測れるレベル」で提示しなければいけません。
×:「もっと丁寧に報告して」
○:「報告のときは、①背景、②現在地、③次の一手の3点を90秒以内に話してね」
これはマーケティングでも同じです。「なんとなくいい商品です」では人は動かず、「たった5分で結果が出ます」のように行動の先にある変化が具体的に提示されてこそ、購買意欲が動く。社員教育もまったく同じです。
「普通に接する」の落とし穴
上司の中には「他の社員と同じように接しているのに、なぜ彼だけ通じないのか?」と悩む人も多いでしょう。しかし、それは冷静に考えると、「違う状況に同じ方法を使っている」という矛盾でもあります。
会計の世界で言えば、赤字部門に黒字部門と同じKPIを課して、「どうしてできないんだ」と怒っているようなもの。あるいは、投資の初心者にベンチャー株を持たせて、「なぜリスクを取らないんだ」と言っているようなものです。
重要なのは、“状態に応じた管理と評価”。問題社員には問題社員なりの関わり方が必要です。それを「特別扱いだ」と切り捨てるのは簡単ですが、それでは組織の可能性も一緒に切り捨てているかもしれません。
“普通”が通じない相手だからこそ、普通ではない戦略を持つ上司こそが信頼を得る。この認識があるかどうかが、モンスター社員との関係性に大きな差を生み出すのです。
人件費を“投資”に変える3つのステップ

行動指標を「KPI化」する
モンスター社員への指導で最も重要なのは、“曖昧な期待”を排除し、具体的な行動レベルにまでブレイクダウンすることです。
なぜなら、彼らは上司の意図を“読み取る”ことが苦手だから。あいまいな表現はすぐに誤解され、最悪の場合「パワハラだ」と逆手に取られるリスクすらあります。
そのため、評価軸を明文化されたKPI(重要業績評価指標)にすることが有効です。これは企業の財務戦略と同じで、「成果を数値で追える状態」にすることで、曖昧な責任追及が減り、指導も説得力を持ちます。
たとえば「ちゃんと報連相して」ではなく、「業務終了時にSlackで3項目(①進捗、②問題点、③明日の予定)を記載」と明示する。行動が明確なら、できた・できなかったも一目瞭然。これは上司にとっても管理コストの削減につながります。
KPIは、本人の特性や業務内容に合わせてカスタマイズして構いません。むしろ、「あなただけに最適化された目標」だと伝えることで、指導への納得感も上がります。
いわば、モンスター社員に必要なのは「可視化された成功の地図」。
これは“上司の直感”ではなく、具体的な行動単位での目標設定です。
たとえばこんなふうに:
旧指導法(NG) | 新指導法(OK) |
---|---|
態度を改めろ | 会議中に1回は他人の意見にうなずく |
報告が雑すぎる | 1日1回Slackで3文の日報を送る |
コミュニケーション取れ | 昼休憩に1人以上と10分雑談してみる |
この“ゲーム感覚のKPI”があるだけで、行動を変えるハードルは劇的に下がります。
成果を“本人にとってのメリット”で語る
モンスター社員に「会社のため」「チームのため」は通用しません。
でも、「あなたのため」には驚くほど反応があることがあります。ここで重要なのは、成果の定義を“本人視点”に変換することです。
これは投資の世界で言えば、「利回り提示」そのものです。顧客にとってのROI(投資対効果)が明確でないと、誰も投資をしようとは思いません。それは社員にとっても同じです。
たとえば、「報告書を丁寧に書くと、次の営業案件を任されて、評価が上がるよ」と伝える。あるいは、「この改善案を出せば、来月の会議で君のアイデアを中心にプレゼンできるよ」と提案する。
つまり、「なぜそれをやるべきなのか?」という因果関係を、本人の利得としてストーリー化する。これにより、単なる“命令”が、“やる価値のある挑戦”に変わります。
この仕組みを繰り返すことで、社員本人にとっても仕事の意味が徐々に再定義されていきます。
小さな成功に“複利”の回路をつける
人は成功体験によって強化学習されていきますが、モンスター社員にはその機会が少ないか、もしくは過去に全否定されてきた背景があることも珍しくありません。
そこで効果的なのが、“小さな成果”にポジティブなフィードバックを即時で与えることです。まるで配当金のように、少しでも成果が出たら即「利得」を与える。これが次の行動へのインセンティブになります。
たとえば、「今日は遅刻せずに出社できたね!ありがとう」と伝える。あるいは「さっき、〇〇さんの話を途中で遮らずに聞いてたね。ナイス!」と具体的に褒める。
ここでのポイントは、成果のハードルを下げて、複利のように“成功感覚”を蓄積させていくこと。それが習慣を変える“スイッチ”になります。
企業の投資も同じで、大きな成長は一夜にして起こるのではなく、地味な積み上げが時間をかけて成果を引き寄せます。モンスター社員にも、その“人間版の複利効果”を期待するマネジメントが求められているのです。
それでもダメなら…“撤退”も会計的判断で

見切りの判断は“情”ではなく“財務”で
「もう無理かもしれない…」
長い時間をかけて向き合ってきたモンスター社員が、まったく改善しない。そんなとき、上司として感じるのは“諦め”と“罪悪感”の入り混じった、あのどうしようもない気持ちです。
ですが、そこで一歩踏みとどまって考えてみてください。もしこの人が社員ではなく“投資案件”だったら、あなたはどう判断するでしょうか?
たとえば、何年も赤字を出していて、今後の収益見込みも立たない事業があったとします。会計的には、それを「減損処理」し、損益計算書に反映させる判断が求められます。
同じことが“人”にも当てはまるのです。
もちろん、人には感情があります。でも、組織を預かる立場にある者が情に流されすぎると、会社全体が沈んでしまうリスクすらある。社員一人の再生にこだわることで、他の10人の生産性を下げていないか? そんな視点が今、必要です。
社員育成における“撤退”は、敗北ではありません。
それは資本を未来に最適再配分するための、冷静で勇気ある選択です。
“関わり続けること”が組織に与える影響
問題は、モンスター社員が“改善しない”ことだけではありません。
その人が居続けることによる周囲への悪影響も、計上されるべき“間接損失”です。
たとえば、他の社員が「なぜあの人だけ許されるの?」と不満を抱く。
あるいは、本気で頑張っていた若手が「この会社、何も評価してくれない」と失望して辞めてしまう。
こうした事象は、目には見えづらいですが、企業にとっては明確な“機会損失”です。
財務諸表には現れませんが、人件費の裏には“信頼”や“士気”といった無形資産が含まれています。
そしてそれは、時に売上以上の価値を生み出す資源でもあります。
だからこそ、モンスター社員との関係を続けることで、他の貴重な人材がダメージを受けていないかを定期的に棚卸しすることが不可欠です。
“損切り”とは、時に全体を守るための戦略。投資家が一部の銘柄を手放して資金を再配置するように、上司もまた、判断の矛先を変えるべきときがあるのです。
「辞めさせる」のではなく「新しい道を提案する」
ここで誤解してほしくないのは、撤退=解雇という発想ではないということです。
むしろ、「別の環境で花開く可能性」を提示することこそ、本当の意味での“適材適所”です。
人は誰でも、適した場所で力を発揮します。
今の職場では浮いてしまう人も、別の部署や、あるいはまったく異なる職種では、思いがけない才能を発揮することもある。
実際、「あの人、前はどうしようもなかったけど、異動したらすごく輝いてるよね」という話は、どの職場にも存在します。これはまさに人的資本のポートフォリオ再編にあたる行動です。
どうしても改善が見込めない場合でも、「君が本当に力を発揮できる場所を探そう」と伝えることはできます。
それは、ただの追い出しではなく、未来への選択肢を開く提案です。
社員の人生に対して誠実であることと、組織を守ることは、決して矛盾しません。
上司とは、育てるだけでなく、「手放す」ことにも責任を持たなければならないのです。


結論|誰かを信じるという「経営判断」が、未来を変える
職場にひとり、空気を乱す存在がいるだけで、全体のバランスは大きく崩れます。
だからこそ、上司は日々葛藤します。
「この人を信じていいのか?」
「これ以上、時間をかける意味はあるのか?」
その問いの裏には、あなた自身の誠実さと責任感が、深くにある。
でも覚えていてほしいのは、「人は変われる」という希望です。
それは根性や熱意ではなく、構造と仕組みと戦略で支えることで、現実になるということ。
ただの“問題社員”だった存在が、あなたの一言で、自分の価値に気づき、人生を取り戻すこともあるのです。
確かに、全員を救うことはできないかもしれません。
けれど、あなたが一人の社員に向き合う姿は、他のメンバーにとって、忘れられないメッセージになります。
「この会社は、人を見捨てない」
「この上司は、本気で人と向き合う人だ」
その信頼は、組織の空気を変え、文化を変え、やがて見えない資産となって残り続けます。
人材は、数字のように簡単に“損益”で割り切れません。
でも、数字にできない価値こそが、会社の未来を支える。
そしてその価値を見抜き、育てるのは、あなたという“経営者の目”です。
どうか、あなたの判断が、
一人の未来と、会社の未来を、静かに照らしますように。
深掘り:本紹介
もう少しこの内容を深掘りしたい方向けの本を紹介します。
『人事で一番大切なこと』
1万人以上と面談した著者による、採用・育成・評価の軸となる「人事の本質」を解説。モンスター社員への対応方法や失敗のリカバリー方法も取り上げられており、実践的な人材マネジメントのヒントが得られます。
『はじめての課長の教科書 第3版』
新章「人類史上かつてない高齢化を乗り越えるために」が加わった新版。初めて管理職になる人が直面する課題や、部下との関係構築、チームマネジメントの基本を学べます。
『従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント』
リーダーは“人”ではなく“スキル”を管理してチームの生産性を最大化しようという新しい視点を提供。リスキリング時代の人材教育において、モンスター社員の潜在能力を引き出す方法が学べます。
『対話型マネジャー 部下のポテンシャルを引き出す最強育成術』
上司と部下が「何を」「どう」対話し、すり合わせればいいかがわかる一冊。対話によってマネジメントを行っていく「対話型マネジャー」の手法が、モンスター社員との信頼関係構築に役立ちます。
『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか』
“ゆるい職場”での若手育成の難しさを分析し、効果的な育成方法を提案。モンスター社員の背景にある若手社員の特性や、育成のポイントを理解するのに適しています。
それでは、またっ!!

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